文字の大きさ
大
中
小
16 / 81
第一章 神霊の森
第16話 古代文明時代コワイ
相変わらず衣食住の衣と住の環境が改善しない日が続いていた。
布は余るほどあるが裁縫道具がない。獲物はシュネーやスノウが狩ってくるけど、これをどうやって毛皮にすればいいのかわからない。というか力が足りなくて、皮を剥ぐことができなかった。
住にしても、幼児となった私に家を建てるなどという重労働ができるはずもなく。
ちなみに気が付いたら料理スキルが手に入っていた。岩塩も見つけることができたし、食に関しては日進月歩な毎日である。
そんなある日にそいつは現れた。
「ここにいたのねん。探したのねん」
相変わらず薄暗い昼間。食後のデザートに霊樹の実を食べてまったりしていた時だ。
身長20センチくらいの女の子が目の前に出現した。文字通り出現したのだ。
「うわいたっ!?」
今まで何もなかった空間に突如現れた女の子に、声を出して後ずさると背もたれにしていた木で後頭部をぶつける。
後頭部をさすりながら目の前を注視する。女の子は緑色の髪をしており、服も緑一色の……ってよく見ると違うな。細長い葉っぱが髪のように生えていて、皮膚も緑色の葉っぱの質感のようだ。
『ふむ。精霊か。……姿を見せるとは珍しいな』
「精霊って、あのせいれい?」
特に敵意は感じなかったけど、目の前の小さい女の子からは目線を外さずにキースに聞いてみる。「あの」で通じるかどうかはわからないが、私が知っている限りでは自然界のどこにでも存在するが見えないものであるということだけだ。そしてごくまれに「精霊を見た」という話や精霊の仕業といった現象が報告されるのだ。もちろん真偽のほどはわからない。
『あらゆる生物、無生物に宿る超自然的存在のことだな。ある程度自我が芽生えたものを精霊と呼んでいる』
思ってたのと違ったけど概ねあっているようにも思う。
<精霊魔術スキルを取得しました>
「えっ?」
突如聞こえてきた神の声に一瞬頭が真っ白になる。
『ふむ。どうなるかと思ったがやはり取得したか。神の声も存外適当だな』
「ええっ!?」
神の声をディスるキースは通常運転なのでいいとして、それよりも問題は取得したスキルのことだ。
「精霊魔術って何なの!? 聞いたことないんだけど……」
王宮では地水火風四属性の魔術を習っていたけど、精霊魔術なんて言葉は一切聞いたことがない。各種魔術の本も読んだけど同じくだ。存在自体を疑うくらいなのに、その精霊に関係する魔術があるのか。
キースへご教示願っていると、小さな精霊さんが近づいてきてピッタリと腕に抱き着いてきた。
「おわっ」
「うふふふ、聞いた通りとっても落ち着くのねん」
びっくりしたけど振り払うわけにもいかない。特に重さは感じないけど、くっつかれてるということはわかる。
「聞いたとおりって?」
「うん? だってみんな言ってるのねん」
「……みんな?」
あたりを見回しながらそう答える精霊さんに、同じように見回してみるがもちろん何が見えるわけでもない。
『精霊は見えないからな。あらゆるものに宿ると言った通り、下位精霊はどこにでもいる。もちろんこの周辺にも』
「うふふふ。あなたのまわりにたくさん集まってるのねん。みんな落ち着くって言ってるのねん」
どこにでもいる精霊たちに口コミで聞いたってことなのか。
「にしてもいっぱい集まってるって……」
目を細めて見たり見開いてみたりなんとなく目に力を入れてみたりしたけどさっぱり効果はない。
『そして精霊魔術だったな。精霊魔術とは、自分が持つ魔力を精霊に分け与えることで、精霊自身に様々な現象を起こしてもらう術のことだ』
「へぇ。しってる魔術とはぜんぜん違うね」
『当時はそれなりに普及していたスキルだったんだがな。アイリスは知らないのか』
「聞いたこともないよ」
『そうか。それも仕方のないことかもしれないな……。当時であれば、精霊を捕獲して精霊因子を抽出し、精霊スキル因子に加工して人へと注入していたからな』
「は?」
いやいやいや、ナニソレ。精霊を捕獲? 因子を抽出? え、そんなことできたの? さすが古代文明だけどそんなことしていいの!?
思わず腕にしがみつく精霊さんを見るが、幸せそうに目を細めて抱き着いているだけである。
『当時精霊魔術使いが爆発的に増えた時期もあったな』
「いやいやいやいや……。それってつまり、精霊を乱獲していて、増えたのは人工精霊魔術士なんじゃ……」
嫌な想像を振り払いつつもゆっくりキースへと視線を戻すが、特に表情を変えたようにも見えない。……いや表情があるのかどうかわからないけど。
「……ところで、……因子を抽出しちゃうと精霊さんはどうなっちゃうの?」
恐る恐る尋ねてみるが、聞いたことを後悔する回答が返ってきた。
「消滅する」
あっさりと。何の感慨もなく。事務手続きをするかのような平坦な口調で。
「それやったらダメなやつだよね! 主に倫理的にというか人道的に!」
『私は人ではないが』
「そりゃそうだけどそういうことじゃなくて! 古代文明時代の人ってコワイ!」
どうしようもない憤りを感じて気持ちが落ち着かなくなる。しがみついてくる精霊さんはちっちゃくてかわいくて、私にくっつくと落ち着くって幸せそうな顔をしてくれるのだ。そんな存在が因子を抜き取られて消滅した時代があったなんて……。
『何を言う。そのおかげでアイリスも精霊魔術のスキルを取得したのだろう?』
その一言で私の心が凍り付いた。何も言葉を発せないし、呼吸も止まったような気持ちになる。さっき自分で考えた、人工精霊魔術士になってしまったということか。
何とか我に返り、ギギギと軋み音が鳴りそうな動きで精霊さんへと視線を動かすと、自然と涙があふれてきた。
「ごめんね、精霊さん。ホントにごめんね」
私は何もしていないはずだけれど、ただ謝るしかできなかった。
布は余るほどあるが裁縫道具がない。獲物はシュネーやスノウが狩ってくるけど、これをどうやって毛皮にすればいいのかわからない。というか力が足りなくて、皮を剥ぐことができなかった。
住にしても、幼児となった私に家を建てるなどという重労働ができるはずもなく。
ちなみに気が付いたら料理スキルが手に入っていた。岩塩も見つけることができたし、食に関しては日進月歩な毎日である。
そんなある日にそいつは現れた。
「ここにいたのねん。探したのねん」
相変わらず薄暗い昼間。食後のデザートに霊樹の実を食べてまったりしていた時だ。
身長20センチくらいの女の子が目の前に出現した。文字通り出現したのだ。
「うわいたっ!?」
今まで何もなかった空間に突如現れた女の子に、声を出して後ずさると背もたれにしていた木で後頭部をぶつける。
後頭部をさすりながら目の前を注視する。女の子は緑色の髪をしており、服も緑一色の……ってよく見ると違うな。細長い葉っぱが髪のように生えていて、皮膚も緑色の葉っぱの質感のようだ。
『ふむ。精霊か。……姿を見せるとは珍しいな』
「精霊って、あのせいれい?」
特に敵意は感じなかったけど、目の前の小さい女の子からは目線を外さずにキースに聞いてみる。「あの」で通じるかどうかはわからないが、私が知っている限りでは自然界のどこにでも存在するが見えないものであるということだけだ。そしてごくまれに「精霊を見た」という話や精霊の仕業といった現象が報告されるのだ。もちろん真偽のほどはわからない。
『あらゆる生物、無生物に宿る超自然的存在のことだな。ある程度自我が芽生えたものを精霊と呼んでいる』
思ってたのと違ったけど概ねあっているようにも思う。
<精霊魔術スキルを取得しました>
「えっ?」
突如聞こえてきた神の声に一瞬頭が真っ白になる。
『ふむ。どうなるかと思ったがやはり取得したか。神の声も存外適当だな』
「ええっ!?」
神の声をディスるキースは通常運転なのでいいとして、それよりも問題は取得したスキルのことだ。
「精霊魔術って何なの!? 聞いたことないんだけど……」
王宮では地水火風四属性の魔術を習っていたけど、精霊魔術なんて言葉は一切聞いたことがない。各種魔術の本も読んだけど同じくだ。存在自体を疑うくらいなのに、その精霊に関係する魔術があるのか。
キースへご教示願っていると、小さな精霊さんが近づいてきてピッタリと腕に抱き着いてきた。
「おわっ」
「うふふふ、聞いた通りとっても落ち着くのねん」
びっくりしたけど振り払うわけにもいかない。特に重さは感じないけど、くっつかれてるということはわかる。
「聞いたとおりって?」
「うん? だってみんな言ってるのねん」
「……みんな?」
あたりを見回しながらそう答える精霊さんに、同じように見回してみるがもちろん何が見えるわけでもない。
『精霊は見えないからな。あらゆるものに宿ると言った通り、下位精霊はどこにでもいる。もちろんこの周辺にも』
「うふふふ。あなたのまわりにたくさん集まってるのねん。みんな落ち着くって言ってるのねん」
どこにでもいる精霊たちに口コミで聞いたってことなのか。
「にしてもいっぱい集まってるって……」
目を細めて見たり見開いてみたりなんとなく目に力を入れてみたりしたけどさっぱり効果はない。
『そして精霊魔術だったな。精霊魔術とは、自分が持つ魔力を精霊に分け与えることで、精霊自身に様々な現象を起こしてもらう術のことだ』
「へぇ。しってる魔術とはぜんぜん違うね」
『当時はそれなりに普及していたスキルだったんだがな。アイリスは知らないのか』
「聞いたこともないよ」
『そうか。それも仕方のないことかもしれないな……。当時であれば、精霊を捕獲して精霊因子を抽出し、精霊スキル因子に加工して人へと注入していたからな』
「は?」
いやいやいや、ナニソレ。精霊を捕獲? 因子を抽出? え、そんなことできたの? さすが古代文明だけどそんなことしていいの!?
思わず腕にしがみつく精霊さんを見るが、幸せそうに目を細めて抱き着いているだけである。
『当時精霊魔術使いが爆発的に増えた時期もあったな』
「いやいやいやいや……。それってつまり、精霊を乱獲していて、増えたのは人工精霊魔術士なんじゃ……」
嫌な想像を振り払いつつもゆっくりキースへと視線を戻すが、特に表情を変えたようにも見えない。……いや表情があるのかどうかわからないけど。
「……ところで、……因子を抽出しちゃうと精霊さんはどうなっちゃうの?」
恐る恐る尋ねてみるが、聞いたことを後悔する回答が返ってきた。
「消滅する」
あっさりと。何の感慨もなく。事務手続きをするかのような平坦な口調で。
「それやったらダメなやつだよね! 主に倫理的にというか人道的に!」
『私は人ではないが』
「そりゃそうだけどそういうことじゃなくて! 古代文明時代の人ってコワイ!」
どうしようもない憤りを感じて気持ちが落ち着かなくなる。しがみついてくる精霊さんはちっちゃくてかわいくて、私にくっつくと落ち着くって幸せそうな顔をしてくれるのだ。そんな存在が因子を抜き取られて消滅した時代があったなんて……。
『何を言う。そのおかげでアイリスも精霊魔術のスキルを取得したのだろう?』
その一言で私の心が凍り付いた。何も言葉を発せないし、呼吸も止まったような気持ちになる。さっき自分で考えた、人工精霊魔術士になってしまったということか。
何とか我に返り、ギギギと軋み音が鳴りそうな動きで精霊さんへと視線を動かすと、自然と涙があふれてきた。
「ごめんね、精霊さん。ホントにごめんね」
私は何もしていないはずだけれど、ただ謝るしかできなかった。
感想 1
あなたにおすすめの小説
捨てられた三歳の聖女ですが、辺境伯家に拾われたら家族全員が過保護でした
由香神殿で無能と決めつけられ、三歳で捨てられた少女リリア。
辺境伯家に保護された彼女は、厳つい辺境伯やお兄様たち、領民にまで溺愛されながら幸せな日々を送ることに。
けれど実はリリアは、数百年に一人現れる伝説級の聖女だった。
これは捨てられた幼女聖女が、たくさんの愛に包まれながら成長していく物語。
捨てられた赤ちゃんを拾ったら、創世神様でした。世界を救うより、お父さんを幸せにしたいそうです
由香山で捨てられていた赤ちゃんを拾い、家族として育てることを決めた青年。
その日から、枯れた大地は実り、病は癒え、伝説のもふもふ神獣たちが次々と家へ集まってくる。
実はその赤ちゃんの正体は、この世界を創った創世神だった。
「いっぱい育ててくれてありがとう。今度は私がお父さんを幸せにする番だよ。」
これは、神様が初めて手に入れた”家族”との、優しくて温かな奇跡の物語。
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
もふもふ神獣に育てられた幼女は最強です ~常識知らずの愛され娘、家族総出で世界を救います~
由香神霊の森に捨てられた赤ん坊ルナを育てたのは、伝説の神獣たちだった。
六歳になり人里へ降りたルナは、自分の強さを知らないまま王立学園へ入学する。
「その狼さん、小さいですね!」
けれど彼女の基準は神獣基準。
最強幼女の勘違いと、娘を溺愛する神獣家族が巻き起こす、もふもふ無双ファンタジー!
減給された40代社畜、深夜バイトで国家級ダンジョンの管理者になる
Gaku会社で減給を告げられた佐藤誠司、四十二歳。
妻と二人の子どもを養うため、彼は深夜のデータ入力バイトを始める。
仕事内容は、地下施設のログを確認し、異常値を修正するだけ。
だがその施設の正体は、政府が極秘に管理する国家級ダンジョンだった。
誠司が何気なく修正した一行のデータによって、崩壊寸前だった探索者部隊は救われる。
現場では謎の管理者として噂になり、S級探索者、国家機関、巨大企業までもが彼の存在を追い始める。
しかし本人は今日も、家族に心配をかけないように弁当を食べ、眠い目をこすりながら深夜バイトへ向かう。
これは、会社では評価されなかった平凡なおっさんが、誰にも知られず世界の裏側を支え、やがて家族と世界を救う物語。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【老化返却】聖女の若さは俺の寿命だった〜回復魔法の代償を肩代わりしていた俺を追放した報いだ。回復のたびに毛が抜け、骨がスカスカになるが良い〜
寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった「寿命を削って回復してやってたのに……感謝すらしないんだな」
聖女パーティの荷物持ち兼回復術師だった俺は、ある日突然パーティを追放された。
理由は「回復魔法のコストが寿命で、もうすぐ死ぬ無能はいらない」という勝手な思い込み。
だが、彼らは知らなかった。
俺の正体が、この世界の生命を司る世界樹の根源そのものだったことを。
俺の寿命は無限であり、俺がパーティにいたからこそ、彼らは「若さ」と「健康」を維持できていたのだ。
「俺がいなくなったら、誰が君たちの老化を止めるの?」
俺がいなくなった途端、聖女たちの身体に異変が起きる。
回復魔法を唱えるたびに、自慢の金髪はバサバサと抜け落ち、肌は土色に。
若さに溺れていた彼女たちは、骨がスカスカになり、杖なしでは歩けない老婆のような姿へと変わり果てていく。
一方、解放された俺は隣国の美少女皇女に拾われ、世界樹の力で枯れた大地を森に変える「現人神」として崇められていた。
「今さら戻ってきて? ……悪いけど、そのハゲ散らかした老婆、誰だっけ?」
すべてを失ってから「俺」の価値に気づいても、もう遅い。
これは、恩を仇で返した連中が、自らの美容と健康を代償に破滅していく物語。