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第6話

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どうやら四葉は大変濡れやすいらしい。
愛液が指を濡らし、下着に垂れた。
「んううっ…指だと…足りないー!」
再びチェストへ手を伸ばし漁って取り出したのは、どピンクの滑らかなバイブだった。指を抜いて、それを入り口に当てがうとズブズブと挿入する。
「ふうっ…はあ、はあ…奥、気持ちいい…」
ふにゃあっと開いた四葉の口に、志信は2本目のハイボールを含んで直接注ぎ込んだ。驚いた四葉の肩を押さえて舌を絡めると、液体をゴクリと飲み込んだ。
「んぐっ!?」
ザラッとした表面と裏面の筋を舐め回し、舌先を吸って離すと、ぐにゃりと力の抜けた四葉が志信にもたれかかってきた。
「郷田のばかあ…」
パチンとスイッチの入る音がすると、四葉の腕と下半身が小刻みに震える。
「あああっ、あっ、んにゃあっ!」
押し止めているはずのホールに向かって、四葉の腰が揺れている。
耳元で喘ぐ声が、志信の鼓膜を刺激した。
「やべえ…」
四葉の腰の動きに合わせて、押さえていたホールを上下させる。
志信は無性にこの手で四葉を乱れさせたくなった。
ぬちゅぬちゅとしたローションの音と、四葉の愛液の音が混ざり合う。
「いっちゃううう、もう無理、ああっ、いくううー!」
いつの間にか抱きかかえるようにしていた四葉の体が、志信の腕の中でガクガクと痙攣した。
四葉の体内からゴトリと落ちたバイブレーションは、床の上でブルブルと震えている。
「おい、東雲?」
上半身を起こして声をかけても、反応がない。変に緊張しながら呼吸を確認して、四葉の体をベッドに下ろした。
「やりすぎた。」
濡れた体をティッシュで拭き、ホールと避妊具も片付けて、服を着せる。罪悪感から、バイブも洗ってテーブルに置いておいた。
ベッドで気を失っている四葉の顔は、なんだかスッキリしているように見える。
さっきまでガチガチだった志信のそれは、後片付けをしているうちに元に戻った。今は抜こうと思わない。
「つか、なんだこの状況。」
ー酔った同僚と、一夜の過ち…?
「一夜じゃもったいないよな。」
グレーの髪を指先で遊び、頬をつつく。微動だにしない四葉に、軽く口付けた。
普段の四葉からは考えられない程、淫らで、素直で、気持ちがいい。
「お前が、こんなにエロかったなんて知らなかった。」
声に出してから、それもそうかと納得する。
今まで四葉とプライベートの話をして来なかったのだから。
「じゃあ、何で俺?」
四葉の処女を捨てる相手に選ばれたのは…

「こんな洒落たスーツ着てる営業マンは、ヤリチンに決まってる。」

きっと、アレが決定打なのだろう。
自分で思う限り、女性関係は乱れていない。彼女が重なった期間もないし、今まさにフリーである。
志信は履いていたズボンとシャツを脱いで畳み、四葉の隣に潜り込んだ。シングルベッドは狭いが、致した女子と一緒に眠るには丁度いい。
リモコンのスイッチで部屋の明かりを落とし、四葉の体を抱き寄せた。
「朝起きたら、どんな反応するんだろうな。」
四葉の寝息を子守唄に、志信も眠りについた。


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