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完結編 月の獅子の目は彼の者に
二十二話 謎解きは お楽しみの後に
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ところでとちょっとだけ、ちょーっとだけ話がずれるんだけど、実はね。
アルゴスさんの話が意味わからなーいってなんとなく目線だけを壁際に向けたらさ、いたのよ、真顔のダンさんが。
すごい目があってニコッと、人差し指でしーってされた。
「突然神がどうのと言われても意味わかんねえだろうからここでひとつ俺の見解を授けてやろう」
「どうでもいいって言ったらー? 」
「泣くからやめてね」
「はーい」
「おれは昔クーと二十年以上旅をしていた、大陸全土に魔術を研究して海の中も空もだ、そしてその経験を元に結論としてだすと、神には大まかに二通りある」
「ほうほう」
「ひとつは英雄や偉人を神として祀り上げた結果生まれた神、伝説から神になった神ではあるが本質的には神ではないタイプ、もうひとつは神が先にあり、それを元に伝説ができた、神から伝説になったタイプ、わかりやすいだろ? 」
「んー? 」
わからん。
「そこは嘘でもわかりやすーいしてくれ、違いとしては、神が神として実在するか否かだ、最初に挙げた祀り上げるタイプはモチーフになった人間はいたがそいつが死んだか、プロパンダにしたにしろ現実に伝説に語られる神そのものはいない」
「ほうほう……? 」
なんとなくわかるけどなんとなくわからない。
「んで後者の神は、神そのものがいた前提で始まっている」
「へー」
「神が災害なり奇跡なりを起こした過程と結果を記録したものが伝説になる、でだ、この国には現実に神が存在している可能性が極めて高い、ここまで良いか? 」
「なんとなく、多分エウァルドさんなら理解してくれるはず」
「こら、人に丸投げすな」
「俺は構わない、話を続けろ」
「つづけてー」
「あーん? わーった、極論こうだ、後付けで神と言われてるやつと、実際に神がいたやつ、この違いだ、オーケー? 」
「おーけー」
頭の中ではーいと学校の先生に返事する想像をしながらお返事をひとつ、ちらっとダンさんをみつつ、微動だにしてないのがちょっとだけこわい。
「これはあくまで俺の仮説だがな、この国にいる神はクロトゥランの家系に関係あるんじゃねえか? 民は月にいるとされている獅子を信仰しているってのに、王族は獅子でも月でもなく“神“を信仰している、客観的に誰がみても分かる矛盾……つっても今のあんたにゃわからねえか、だがそれでもやれる手はある」
「ある、というと? 」
「“ニッキーサマ“が駄目ならその奥底に聞いてみるまでだ、てことで魔術かけていいか」
「………ほうほう? ん? え?」
「前にやったのと同じ、後遺症無し、副作用無し、効果は魔術をかけている間だけのぼーっとさせるだけの優しい魔術、どうだ? 」
「コスパ良いんですねその魔術」
「いんや、安心安全と引き換えに維持するのにアホほど魔力がかかる、一分行使する分だけで1日中屋敷全部の家具や明かりを使い倒せるぜ」
「わーお」
「……一時間続けたら干物になりそうだな、させるか」
「やめてね怖いこと言うの、んでだ、ニッキー様さえよければ今から、ぐえ!? 」
鼻息荒くしながら身を乗り出してきた気持ち悪いアルゴスさん、セリフの途中でベチャッとテーブルに突っ伏した。
なんでかって?
「戯れ言はそこまで、さあニッキー様、ドレスコードの用意ができました、参りましょう」
にっこり笑顔のダンさんの鉄拳が綺麗に頭に入ったからである、こわい。
「エウァルド君の分もあリますので、ささお二方とも、こんな魔法だの魔術だのばかり頭にいれて馬鹿になった男はほっといて参りましょう」
「……行くか」
「ですねぇ、あぁでも、アルゴスさんの提案は悪くないと 「ニッキー」 へいなんでしょ」
口周り拭かれてひょいっと、持ち上げられて、声をかけられたからと体を動かしてエウァルドさんをみればちょっとムッとしている。
「わるいが俺は、あまり危ないことをしてほしくない」
「危ないですかねえ? 」
「今は安全だとしても、その後に危なくなるかもしれない、俺はただ、菓子を食べ本を読みただゴロゴロしているニッキーだけをいつまでも見ていたい」
「えぇ」
自堕落にも程がないかねそれ、猫でも途中で飽きるよ。
アルゴスさんの話が意味わからなーいってなんとなく目線だけを壁際に向けたらさ、いたのよ、真顔のダンさんが。
すごい目があってニコッと、人差し指でしーってされた。
「突然神がどうのと言われても意味わかんねえだろうからここでひとつ俺の見解を授けてやろう」
「どうでもいいって言ったらー? 」
「泣くからやめてね」
「はーい」
「おれは昔クーと二十年以上旅をしていた、大陸全土に魔術を研究して海の中も空もだ、そしてその経験を元に結論としてだすと、神には大まかに二通りある」
「ほうほう」
「ひとつは英雄や偉人を神として祀り上げた結果生まれた神、伝説から神になった神ではあるが本質的には神ではないタイプ、もうひとつは神が先にあり、それを元に伝説ができた、神から伝説になったタイプ、わかりやすいだろ? 」
「んー? 」
わからん。
「そこは嘘でもわかりやすーいしてくれ、違いとしては、神が神として実在するか否かだ、最初に挙げた祀り上げるタイプはモチーフになった人間はいたがそいつが死んだか、プロパンダにしたにしろ現実に伝説に語られる神そのものはいない」
「ほうほう……? 」
なんとなくわかるけどなんとなくわからない。
「んで後者の神は、神そのものがいた前提で始まっている」
「へー」
「神が災害なり奇跡なりを起こした過程と結果を記録したものが伝説になる、でだ、この国には現実に神が存在している可能性が極めて高い、ここまで良いか? 」
「なんとなく、多分エウァルドさんなら理解してくれるはず」
「こら、人に丸投げすな」
「俺は構わない、話を続けろ」
「つづけてー」
「あーん? わーった、極論こうだ、後付けで神と言われてるやつと、実際に神がいたやつ、この違いだ、オーケー? 」
「おーけー」
頭の中ではーいと学校の先生に返事する想像をしながらお返事をひとつ、ちらっとダンさんをみつつ、微動だにしてないのがちょっとだけこわい。
「これはあくまで俺の仮説だがな、この国にいる神はクロトゥランの家系に関係あるんじゃねえか? 民は月にいるとされている獅子を信仰しているってのに、王族は獅子でも月でもなく“神“を信仰している、客観的に誰がみても分かる矛盾……つっても今のあんたにゃわからねえか、だがそれでもやれる手はある」
「ある、というと? 」
「“ニッキーサマ“が駄目ならその奥底に聞いてみるまでだ、てことで魔術かけていいか」
「………ほうほう? ん? え?」
「前にやったのと同じ、後遺症無し、副作用無し、効果は魔術をかけている間だけのぼーっとさせるだけの優しい魔術、どうだ? 」
「コスパ良いんですねその魔術」
「いんや、安心安全と引き換えに維持するのにアホほど魔力がかかる、一分行使する分だけで1日中屋敷全部の家具や明かりを使い倒せるぜ」
「わーお」
「……一時間続けたら干物になりそうだな、させるか」
「やめてね怖いこと言うの、んでだ、ニッキー様さえよければ今から、ぐえ!? 」
鼻息荒くしながら身を乗り出してきた気持ち悪いアルゴスさん、セリフの途中でベチャッとテーブルに突っ伏した。
なんでかって?
「戯れ言はそこまで、さあニッキー様、ドレスコードの用意ができました、参りましょう」
にっこり笑顔のダンさんの鉄拳が綺麗に頭に入ったからである、こわい。
「エウァルド君の分もあリますので、ささお二方とも、こんな魔法だの魔術だのばかり頭にいれて馬鹿になった男はほっといて参りましょう」
「……行くか」
「ですねぇ、あぁでも、アルゴスさんの提案は悪くないと 「ニッキー」 へいなんでしょ」
口周り拭かれてひょいっと、持ち上げられて、声をかけられたからと体を動かしてエウァルドさんをみればちょっとムッとしている。
「わるいが俺は、あまり危ないことをしてほしくない」
「危ないですかねえ? 」
「今は安全だとしても、その後に危なくなるかもしれない、俺はただ、菓子を食べ本を読みただゴロゴロしているニッキーだけをいつまでも見ていたい」
「えぇ」
自堕落にも程がないかねそれ、猫でも途中で飽きるよ。
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