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2話 奴隷市場
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神商人のスキルを使い、武器や防具を流通させて、とりあえず数日分の資金をサクッと稼いだ。
そして今日の晩御飯は何にしようかと町の市場を散策する。
まるでフランスのマルシェのような歩いているだけで楽しい大通りで、これから毎日こんな生活を送れるのかと思うとわくわくした。
しかしここは異世界。少し通りを中に入り裏通りに出ると、たくさんの人間が檻に入れられていた。
まさかこれって……奴隷!?
老若男女、様々な奴隷が並んでおり、あまりの衝撃に私はポカンとその場に立ち尽くした。
「おやそこの美しくお若いあなた、奴隷をお求めで?」
ふくよかなおじさん商人が声をかけてくる。
「いえ……ちょっと見ていただけで……」
「そうですかい。あなたのようなお若い方には、若い男性の奴隷もおりますので、宜しければ中も見ていきませんかね」
「若い男性……?」
夫の昔の姿を想像する私。
あれがもし奴隷で言うことを何でも聞くなら……アリだな。
「言うこと、聞かせられるの?」
「はい、彼らには電撃の腕輪がついておりまして、言うことを聞かない場合ワンタッチで電流を流すことができます」
「うっ……そんな世界なのね、ここ……」
「奴隷の世界とは、そのようなものですよ」
商人は不敵な笑みを浮かべた。
「ちょこっと見るだけ……いいかしら」
「はい、もちろんです。こちらへどうぞ」
若い男ばかりが並ぶ店内へとつられらる私。
おぉ、イケメンばっかり……。
その中でも、値段にゼロがたくさんついた超高いイケメンを発見する。
「彼、なんでこんなに高いの?」
「ふふふっ、それは、元々彼は隣国の王族だったからですよ。ある裏組織により奴隷として捕まり、ここに流れ着いてきました。ただ中々売れませんでねぇ、そろそろ値下げをしようかと思っております」
「そう……どのくらいまで下げれるの?」
「そうですねぇ半額の700万クレドくらいまでなら」
クレドとは、この世界のお金の単位のことだ。
「700万……そう……」
その奴隷の彼を見つめると、彼は死んだような目で私を見返してきた。
ちょっと、可哀想かも。
「ちなみに、ここって奴隷を売ることはできるの?」
私がそう言うと、商人さんの表情がパーッと明るくなった。
「もちろんですとも! どんな人間でも買い取ります!」
「どんな人間でも? 本当に?」
「ええ、ええ」
「異世界の人間とか……高く買い取れそう?」
「異世界!? それはまたレアな……! ぜひとも買い取らせていただきたいです!」
「引き取りに、来てくれるの?」
「もちろんですとも。その商品が抵抗するような商品であれば、うちの裏部隊を投入させます」
「いや、多分ものすごく弱いと思うから、拘束できて運べるような人手があればいいんじゃないかしら。早速今からいいかしら?」
「もちろんですとも! 部下に店を任せてきますので、少々お待ちを」
私は商人さんと2人の作業員さんと店を出ると、薄笑いを浮かべて夫の待つ家へと向かった。
そして今日の晩御飯は何にしようかと町の市場を散策する。
まるでフランスのマルシェのような歩いているだけで楽しい大通りで、これから毎日こんな生活を送れるのかと思うとわくわくした。
しかしここは異世界。少し通りを中に入り裏通りに出ると、たくさんの人間が檻に入れられていた。
まさかこれって……奴隷!?
老若男女、様々な奴隷が並んでおり、あまりの衝撃に私はポカンとその場に立ち尽くした。
「おやそこの美しくお若いあなた、奴隷をお求めで?」
ふくよかなおじさん商人が声をかけてくる。
「いえ……ちょっと見ていただけで……」
「そうですかい。あなたのようなお若い方には、若い男性の奴隷もおりますので、宜しければ中も見ていきませんかね」
「若い男性……?」
夫の昔の姿を想像する私。
あれがもし奴隷で言うことを何でも聞くなら……アリだな。
「言うこと、聞かせられるの?」
「はい、彼らには電撃の腕輪がついておりまして、言うことを聞かない場合ワンタッチで電流を流すことができます」
「うっ……そんな世界なのね、ここ……」
「奴隷の世界とは、そのようなものですよ」
商人は不敵な笑みを浮かべた。
「ちょこっと見るだけ……いいかしら」
「はい、もちろんです。こちらへどうぞ」
若い男ばかりが並ぶ店内へとつられらる私。
おぉ、イケメンばっかり……。
その中でも、値段にゼロがたくさんついた超高いイケメンを発見する。
「彼、なんでこんなに高いの?」
「ふふふっ、それは、元々彼は隣国の王族だったからですよ。ある裏組織により奴隷として捕まり、ここに流れ着いてきました。ただ中々売れませんでねぇ、そろそろ値下げをしようかと思っております」
「そう……どのくらいまで下げれるの?」
「そうですねぇ半額の700万クレドくらいまでなら」
クレドとは、この世界のお金の単位のことだ。
「700万……そう……」
その奴隷の彼を見つめると、彼は死んだような目で私を見返してきた。
ちょっと、可哀想かも。
「ちなみに、ここって奴隷を売ることはできるの?」
私がそう言うと、商人さんの表情がパーッと明るくなった。
「もちろんですとも! どんな人間でも買い取ります!」
「どんな人間でも? 本当に?」
「ええ、ええ」
「異世界の人間とか……高く買い取れそう?」
「異世界!? それはまたレアな……! ぜひとも買い取らせていただきたいです!」
「引き取りに、来てくれるの?」
「もちろんですとも。その商品が抵抗するような商品であれば、うちの裏部隊を投入させます」
「いや、多分ものすごく弱いと思うから、拘束できて運べるような人手があればいいんじゃないかしら。早速今からいいかしら?」
「もちろんですとも! 部下に店を任せてきますので、少々お待ちを」
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