3 / 25
第一章じーちゃんから貰った鍵
綺麗なお姉さんと可愛い女の子part2
しおりを挟む
今日の議題はこれだ!!
[何故に俺は美少女に押し倒されているのか?]
まーあれだ。…俺は意外に強い力の女の子に成す統べなく黙って天井を見ている訳だが、ちょっと嬉しくない。
普通なら嬉しいハプニングなのだろうが、この女の子、力がバカ強え~の何のって引き剥がそうにもどうにも出来ない。
「………何で、俺、知らない場所で……知らない天井、見てんのかな……」
うっかり呟いた俺の言葉で、俺の上で、俺の胸にしがみついて、泣きじゃくって女の子はやっと顔を上げて俺の顔を見た。
「………龍人様?…」
「俺、龍人じゃないからね?」
そこは否定をしないとね。
ちょっとカッコ悪いけど、そこは俺はヒーロー(英雄)じゃないから許して欲しい。
「でも、この気は龍人様です」
「俺の名前は誠です」
今、気ったか?
まあ、そこは今は無視しよう。
何処までも噛み合わない俺とこの子。
夫婦なら、性格の不一致で離婚ものだ。
「そのブレスレットは龍人様の物ですし…」
「これはじーちゃんから俺が貰った物なの…」
まあ、俺が貰ったのはただの赤い銅の鍵だが。そこは別に言うことも無いだろう。
「お爺様?」
「そう……龍人は俺のじーちゃんで、俺は孫の誠です………納得して貰えました?」
「龍人様は何処です?」
「じーちゃんはもう死んだよ」
厳しい様だが、期待を持たせる方がこの場合酷だろう。
「どうして?」
「さてね。…寿命だったんだと思うよ」
「でも、約束しました」
目の前の美少女は信じられない事を聞いたかの様に呆然としている。
焦点があっていない。
見ていて、俺の方が可哀想になってきた。
じーちゃん何を守れない約束何てしてんだよ。こんな小さな子に守れない約束するなんて、大人して、駄目だろ。
俺はにも、多分親父やばーちゃんにも、守れない約束だけはしたことが無いのはじーちゃんなりの誠意だと思ってたよ。
「どんな約束を君とじーちゃんがしていたかは解らないけれど、じーちゃんは間違いなく家族に見守られるという"らしくない"死に方をしたよ。ばーちゃんの後を追うようにね」
止めだ。
「……桜子様も亡くなられてしまったのですか?…それでは龍人様は間に合わなかったのでしょうか?」
「?…何の事?」
「龍人様は御体の悪い奥様の為に、この世界で薬を探しだし、戻られたのです」
何の事を話しているんだ?
ばーちゃんが具合が悪い事だって、俺は後から知ったんだ。
それがあの、歌舞伎者がばーちゃんの為にこの世界に来たっていうのか?
どんな冗談だ?
「それ、ばーちゃんは知っていたのかな……」
誰に訪ねた訳じゃない俺の問いかけに答えてくれたのは、他でもないこの少女だった。
「ご存知だったと思います。…龍人様は奥様には絶対に嘘を付かないと約束されていましたから」
「ばーちゃんもここに来たことが有るのか?」
「いえ、水晶で会話をされていましたが、いらっしゃった事は御座いません」
「一体何時の話だよ」
ばーちゃんが亡くなった時、俺はまだガキだった。
「30年以上前の話でしょうか」
じゃあ、何であんたがさも見てきた様に語っているんだよ。
「この世界と、人間界とでは時間軸が違うと龍人様は仰っていましたから」
俺が何に疑問だったのかに気付いて答えた少女。…いや、少女では無いのか?
「申し訳御座いません」
彼女はやっと俺の上からどけると、立ち上がり俺に手を差し伸べた。
「有り難う…」
そこは俺、素直に手を引いてもらい立ち上がった。
「この世界の事、教えて貰ってもいい?…俺はじーちゃんにこの世界のこと何も聞かされていないんだ」
何で俺、こんなに冷静何だよって、俺自身思うけど、じーちゃんの家族を長いことやっていると、『ああ、じーちゃんが絡んだ案件なら、しょうがないよね』って納得してしまえるほど、うちのじーちゃんは色々とぶっ飛んでいた。
「私でよければ、喜んで」
「それで、もし良かったら、君の名前、教えてくれる?」
ちょっとだけ驚いた驚いた顔で、そして今までで一番の笑顔を見せた彼女は、
「レインです!!」
と答えたんだ。
[何故に俺は美少女に押し倒されているのか?]
まーあれだ。…俺は意外に強い力の女の子に成す統べなく黙って天井を見ている訳だが、ちょっと嬉しくない。
普通なら嬉しいハプニングなのだろうが、この女の子、力がバカ強え~の何のって引き剥がそうにもどうにも出来ない。
「………何で、俺、知らない場所で……知らない天井、見てんのかな……」
うっかり呟いた俺の言葉で、俺の上で、俺の胸にしがみついて、泣きじゃくって女の子はやっと顔を上げて俺の顔を見た。
「………龍人様?…」
「俺、龍人じゃないからね?」
そこは否定をしないとね。
ちょっとカッコ悪いけど、そこは俺はヒーロー(英雄)じゃないから許して欲しい。
「でも、この気は龍人様です」
「俺の名前は誠です」
今、気ったか?
まあ、そこは今は無視しよう。
何処までも噛み合わない俺とこの子。
夫婦なら、性格の不一致で離婚ものだ。
「そのブレスレットは龍人様の物ですし…」
「これはじーちゃんから俺が貰った物なの…」
まあ、俺が貰ったのはただの赤い銅の鍵だが。そこは別に言うことも無いだろう。
「お爺様?」
「そう……龍人は俺のじーちゃんで、俺は孫の誠です………納得して貰えました?」
「龍人様は何処です?」
「じーちゃんはもう死んだよ」
厳しい様だが、期待を持たせる方がこの場合酷だろう。
「どうして?」
「さてね。…寿命だったんだと思うよ」
「でも、約束しました」
目の前の美少女は信じられない事を聞いたかの様に呆然としている。
焦点があっていない。
見ていて、俺の方が可哀想になってきた。
じーちゃん何を守れない約束何てしてんだよ。こんな小さな子に守れない約束するなんて、大人して、駄目だろ。
俺はにも、多分親父やばーちゃんにも、守れない約束だけはしたことが無いのはじーちゃんなりの誠意だと思ってたよ。
「どんな約束を君とじーちゃんがしていたかは解らないけれど、じーちゃんは間違いなく家族に見守られるという"らしくない"死に方をしたよ。ばーちゃんの後を追うようにね」
止めだ。
「……桜子様も亡くなられてしまったのですか?…それでは龍人様は間に合わなかったのでしょうか?」
「?…何の事?」
「龍人様は御体の悪い奥様の為に、この世界で薬を探しだし、戻られたのです」
何の事を話しているんだ?
ばーちゃんが具合が悪い事だって、俺は後から知ったんだ。
それがあの、歌舞伎者がばーちゃんの為にこの世界に来たっていうのか?
どんな冗談だ?
「それ、ばーちゃんは知っていたのかな……」
誰に訪ねた訳じゃない俺の問いかけに答えてくれたのは、他でもないこの少女だった。
「ご存知だったと思います。…龍人様は奥様には絶対に嘘を付かないと約束されていましたから」
「ばーちゃんもここに来たことが有るのか?」
「いえ、水晶で会話をされていましたが、いらっしゃった事は御座いません」
「一体何時の話だよ」
ばーちゃんが亡くなった時、俺はまだガキだった。
「30年以上前の話でしょうか」
じゃあ、何であんたがさも見てきた様に語っているんだよ。
「この世界と、人間界とでは時間軸が違うと龍人様は仰っていましたから」
俺が何に疑問だったのかに気付いて答えた少女。…いや、少女では無いのか?
「申し訳御座いません」
彼女はやっと俺の上からどけると、立ち上がり俺に手を差し伸べた。
「有り難う…」
そこは俺、素直に手を引いてもらい立ち上がった。
「この世界の事、教えて貰ってもいい?…俺はじーちゃんにこの世界のこと何も聞かされていないんだ」
何で俺、こんなに冷静何だよって、俺自身思うけど、じーちゃんの家族を長いことやっていると、『ああ、じーちゃんが絡んだ案件なら、しょうがないよね』って納得してしまえるほど、うちのじーちゃんは色々とぶっ飛んでいた。
「私でよければ、喜んで」
「それで、もし良かったら、君の名前、教えてくれる?」
ちょっとだけ驚いた驚いた顔で、そして今までで一番の笑顔を見せた彼女は、
「レインです!!」
と答えたんだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる