幽霊祓い

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第3章 選抜会編

第183話 盤楽遊嬉

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平将門の効果は相手に恐怖を与えるというものだが、使用者が対象に対して恐怖心を持っていると、対象には効果がなくなる。さらに、平将門や他の者にしても、その効果付与時間は1という制約がある。この1分が終われば、効果付与は強制的に自動解除される。しかし、効果は重ねて使用することが可能である。

猜怨術・菅原道真さいえんじゅつ  すがわらのみちざねッ、猜怨術・崇徳天皇さいえんじゅつ  すとくてんのうッ」

「雷と炎を同時にッ!?やるなッ、ならば、弓術・轟焼矢ゆみじゅつ  ごうしょうやッ」

炎を纏った大量の矢がアルドーラに向かって飛んだ。アルドーラはそれらをかわし、本郷へと近づいた。そして、至近距離で、雷を含む火の玉を本郷に打った。本郷は咄嗟にしゃがんだ。しかし、

猜怨術・平将門さいえんじゅつ  たいらのまさかど

恐怖で本郷が怯んだ。アルドーラは本郷に雷を落とそうとした。この時、本郷の脳内にはある賭け作戦が思い浮かんでいた。それは、ある特殊な矢を自身の真上に撃つことだ。本郷は自身の霊気で作成したを真上に撃った。アルドーラが本郷の予想通り、雷を落とす。本郷はニヤリと笑った。雷が矢に当たった。矢はその雷を吸収し、そのまま落ちてきた。そして、矢が地面に刺さった瞬間、本郷とアルドーラの全身に物凄い電撃が走った。

「くッ!!」

「平将門で俺を止めて、お前は崇徳天皇の力を使えばよかったんだよ。雷を落としたことがお前の敗因だッ」

痺れに耐えながら、本郷が弓を構えた。

弓術・海火矢ゆみじゅつ  かいびや

その矢は、その場で爆発した。アルドーラが吹っ飛んだ。

「ケホッ、ケホッ、最後の、賭けだったんでしょ?」

「あぁ、その通りだ。お前が崇徳天皇の力を使っていれば、俺は負けていた」

「それにしても、あなたタフですネ」

「1回目の菅原道真の攻撃で、霊気を纏っておけば、ダメージ軽減できるかなと思ったんだ。だから、耐えれたんだよ」

「教師というものは、賢いですネ」

「教師が賢いんじゃねぇよ。たまたま、今日は頭が冴えただけだよ」

「第二試合、勝者・本郷  柴三ッ」

アナウンスが入った。こうして、第二試合が終了した。
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