木曜日生まれの子供達

 毒を喰らわば皿まで。番外編第四弾。

 五十四歳の誕生日を迎えたアンドリムは、ヨルガと共に残された日々を穏やかに過ごしていた。
 年齢を重ねたヨルガの緩やかな老いも愛おしく、アンドリムはこの世界に自らが招かれた真の理由を、朧げながらも理解しつつある。
 しかし運命の歯車は【主人公】である彼の晩年であっても、休むことなく廻り続けていた。

 或る日。
 宰相モリノから王城に招かれたアンドリムとヨルガは、驚きの報告を受けることになる。

「キコエドの高等学院に、アンドリム様の庶子が在籍しているとの噂が広まっています」
「なんと。俺にはもう一人、子供がいたのか」
「……面白がっている場合か?」

 状況を楽しんでいるアンドリムと彼の番であるヨルガは、最後の旅に出ることになった。


 賢妃ベネロペの故郷でもある連合国家キコエドで、二人を待つ新たな運命とはーー。
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