不幸少年がモブ転生したら出会いから悪役に溺愛されたのでその想いに応えることにしました
両親は他界、親戚にたらい回しにされ、誰もに邪魔扱いされ、学校ではいじめもあり居場所もなく、辛い日々。そんな中での救いは図書館で本を読む日々。特に物語の話が好きだった。
ラノベなんかも充実している大きな図書館では誰にも邪魔されず一人の世界に入れる唯一の空間。休日は住まわせてもらっている親戚の家の手伝いで外出などできなかったので、行けるのは学校帰りだけ。でも、服をずぶ濡れにされたり、汚されたりすると行く時間もなかったりするだけに貴重な時間だった。
そんな貴重な時間の中で、何度も読み込んだラノベがある。タイトルこそ最近よくある長い文章みたいなタイトルだったけど、その物語に登場する両親が他界し、誰にも愛されず、頼れる親族がいない存在の悪役に僕は惹かれた。環境が似てる……というには、身分制度とか異世界感など全然現実とは違うけれど。それでも似た不幸の中で抗った結果が悪役ということに物語の中ではなってしまっているが、立ち向かってきたその生い立ちは憧れにも似た気持ちになった。
主人公やヒロインが悪いとは言わないけれど、この悪役の存在にも支える人がいれば同じように幸せを掴み取れたんじゃないだろうか?そう思うほどに。それは僕にもそういう存在がほしい、僕がこの悪役にとってその存在になれたならという妄想でもあった。
その悪役の名前はエヴァ・ゼーレ皇帝。僕はそのエヴァ様の幸せな人生のために初めて二次創作というものをした。それがまさか転生するきっかけになるとも思いもせず……。
「……ああ、会いたかった。ようやく会えた」
そして出会ったのは初っ端からモブ転生した僕を溺愛するエヴァ様。どうやら転生前の僕を知っているようで……?
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