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そうして転生を果たし、月日は流れ、幼い私は教会へひとり赴いた。街に家族で出掛けたとき、迷子を装って。

「お待ちしておりました。アン様」

「あまりじかんがないの。はやく、せーおうにあわせて」

「はい」

神様のお告げ……神託により、私は行ってもない教会に認知されていた。それにより、会う日は決まっており、こうして出迎えもある。公爵家の貴族として目立つのもあってすぐわかってくれたようだ。

アラビアンではなく、久しく前世の名前で呼ばれてなんとなく嬉しくなりながらも、あまり迷子時間が長引いて、大規模な捜索が始まっても困るので急がせる。

元々この日は聖王に会うために来た。闇の存在と回収する魂が接触を果たしてしまったと聞いて、互いにしかない力で協力するに辺り、互いを知るために。

「彼が聖王テオ・クランです」

「神の代行者アン様に出会えて光栄です」

「かみにえらばれしせーおうにそういっていただけて、こちらこそこうえいにございます」

私より年上のクラン……いえ、テオは自分より小さい私に礼をしたので、私もまたそれに答える。この時、この世界の物語を知る私はイラストよりも少し幼さの残るテオに、少しかわいいかもなんて呑気にも思っていたりもした。

「さて、挨拶はこれぐらいにして神託によりだいたいの事情は理解してます。闇の存在が近くにいては、魂の回収が可能になっても回収は難しいとか……」

「ええ、やみのそんざいにじゃまされかねないのです。それにより、しょうひがはげしくなり、わたしのたましいがきえさるかのうせいもあります。たましいのかいしゅうには、わたしのたましいのちからをつかうので……。ばあいによっては、てんせいすらむずかしくなるでしょう。それでもさいしゅうてきにそれしかしゅだんがないのであればしかたがありませんが………」

「回収した後はどうなるのですか?」

「うまくいけばわたしはたましいをおいだされ、かみのもとへ。かいしゅうされたたましいはアラビアンのたましいとまざりあいひとつになり、ほんらいのアラビアンとなりえるでしょう」

元々アラビアンとひとつになるべきの魂なのだから回収したとたん、アラビアンの魂の糧となるのは簡単に予想できた。あるべき場所に納まる形だ。

「神様の元へ行ったあとは転生を果たすのでしょうか?」

「? たましいをやすめたあとに、そのよていではあります」

なんでそんなことまで聞くんだろうと思いながらも、私はテオの質問に答えていく。圧倒的に闇の存在や魂の回収などの知識は私の方が上である自覚はあったから。

「どれくらいかかるんですか?」

「さあ……しょうひにもよりますが、てんせいにひつようなたましいのかいふくはかなりかかるとききます。ひゃくねんでもみじかいかもしれません」

「百年……なら、アン様には魂回収後会えないのですか……?」

「はい……?」

この時私は思いもしなかった。テオが私に出会った瞬間に私のアンの魂に惹かれていることに。
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