狩られる側の抵抗

近未来、宇宙から無数のコロニーと共に地球へとやってきた隣人たち。

異質ながらも人間には持ち得ない魅惑の姿形と高い知能を持った彼らに、人々は恐怖の感情よりも強く魅了されてしまった。
芸能、政治、宗教、あらゆる分野に瞬く間に進出し、各地に降り立った彼らのコロニーは憧れの理想郷のような扱いとなる。

コロニーに行くことが出来た人々は幸福そうな顔で口を揃えて言った。
「あの楽園に行けたことで私は生まれ変わった」と。

そうして、人は慣れていく、慣らされていく。ほんの僅かな違和感に気付く人間は少ない。

そうして、その時思うのだ。気付いた時にはもう、遅いのだと。
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