13 / 19
久しぶり…
しおりを挟む
私達は馬車で移動した。流石に公爵家の馬車では目立ち過ぎるという事でマール様の伯爵家の馬車で街まで移動し、私は懐かしい風景を見る為、窓の外を見てます。サムの両親がやってる食堂は街の中心部にあり、馬車を降りて食堂へ向かった。
「本当に行くの?」
「今更ですわ。早く行きますわよ」
「そうだけど…」
「キャリーが案内してくれないとわたくし達分かりませんのよ」
馬車を降りて少し歩いたら食堂が見え、
「あの食堂だよ…」
「此処ならわたくし達でも安心して来れますわ」
「ケニー様が騎士団の方が良く行く食堂があるって言ってましたわ」
「ならサムの家の食堂だと思う。私も小さい頃、騎士団の騎士の人達によく食堂で遊んで貰ったから」
「そうでしたの?だから筋肉好きに?」
「お母さんも食堂で働いてたの。家に一人置いておけないし、サムもいたから。サムと一緒に遊んで貰ってたんだ。逞しい身体が好きなのは少し違うけど」
前世の私はとにかくお腹が割れてる筋肉質の人が好みだった。筋肉がというより鍛えてる人の身体が好きだったのよね。シックスパックとか… 鍛えられた胸筋とか…。
「さぁ、お店に入りませんこと?」
「ミーナ様、もう少しだけ待って。心の準備が。だって中に入ってサムの横に女の人が居たらって思うと…」
「何を仰ってますの?わたくしには自分から誘えと仰ったではなくて?」
「そうね。分かった」
私は食堂の扉を開けた。懐かしいチリンチリンという音が響き、
「キャリー、どうした?逃げて来たのか?」
「サム…」
「お父さん苦手だったもんな。とりあえず座れよ」
「うん。友達も一緒なの。良い?」
「友達?貴族のか?」
「うん」
「そっか。まぁ座れよ」
私達のやり取りを見ていた3人と一緒に店の奥の席に座った。
「何食べる?貴族の人が食べれる物があるか分からねぇけど」
「あの、よろしいかしら」
「え?ああ、はい」
「お店って貸し切り出来ますの?」
「貸し切り?」
「ええ」
「あ~、もう休憩時間だから店閉めますよ。ちょっとお待ち下さい」
サムは入口の札を休業中に変えた。
「今は休業中なのでごゆっくり」
「あの、サム様ですわね?」
「サム様?やめて下さい。俺、いや、私は平民です。様など付けないで下さい」
「いえ、わたくし達はキャリーの友達ですの。キャリーのその…大切な方ですもの」
「はあ」
「さぁ、キャリー、頑張って」
「うん。 ねぇ、サム、私達ってまだ恋人?」
「俺はそう思ってるけど、キャリーは貴族だろ?」
「じゃあ、サムの所に帰ってきたいって言ったらどうする?」
「帰ってきたいなら帰ってこれば良いだろ?ここはお前の家でもあるんだから」
私とサムの話を聞いていたエス様が、
「サム様、サム様はキャリーがお嫌い?」
「え?」
「男なら俺の元に戻ってこい!ぐらい言えませんの?」
「え?」
「キャリーが貴族だから?自分は平民だから?だから何ですの?攫ってまででも側にいて欲しい、俺から離れるな、好きだから一緒に居たい、とは思ってもおりませんの?そこまでの気持ちはありませんの?」
「俺だってそうしたいさ。だけどキャリーはもう貴族だ。俺とは住む世界が変わっちまった」
「キャリーは元は平民ですのよ。平民の暮らしをさせて苦労させるとかその様な事はありませんでしょ?」
「勿論、苦労はさせるよ。贅沢なんてさせてやれない」
「キャリーが贅沢を好むとでも?」
「いや、キャリーは楽しんでやってくれるさ」
「なら何をお悩みで?」
「貴族と平民は違うんだよ。平民の時ならまだしもな」
「では貴族になったキャリーは好きでないと?」
「まさか。俺にはキャリーだけだ」
「キャリー良かったじゃない。さぁ、頑張って」
「本当に行くの?」
「今更ですわ。早く行きますわよ」
「そうだけど…」
「キャリーが案内してくれないとわたくし達分かりませんのよ」
馬車を降りて少し歩いたら食堂が見え、
「あの食堂だよ…」
「此処ならわたくし達でも安心して来れますわ」
「ケニー様が騎士団の方が良く行く食堂があるって言ってましたわ」
「ならサムの家の食堂だと思う。私も小さい頃、騎士団の騎士の人達によく食堂で遊んで貰ったから」
「そうでしたの?だから筋肉好きに?」
「お母さんも食堂で働いてたの。家に一人置いておけないし、サムもいたから。サムと一緒に遊んで貰ってたんだ。逞しい身体が好きなのは少し違うけど」
前世の私はとにかくお腹が割れてる筋肉質の人が好みだった。筋肉がというより鍛えてる人の身体が好きだったのよね。シックスパックとか… 鍛えられた胸筋とか…。
「さぁ、お店に入りませんこと?」
「ミーナ様、もう少しだけ待って。心の準備が。だって中に入ってサムの横に女の人が居たらって思うと…」
「何を仰ってますの?わたくしには自分から誘えと仰ったではなくて?」
「そうね。分かった」
私は食堂の扉を開けた。懐かしいチリンチリンという音が響き、
「キャリー、どうした?逃げて来たのか?」
「サム…」
「お父さん苦手だったもんな。とりあえず座れよ」
「うん。友達も一緒なの。良い?」
「友達?貴族のか?」
「うん」
「そっか。まぁ座れよ」
私達のやり取りを見ていた3人と一緒に店の奥の席に座った。
「何食べる?貴族の人が食べれる物があるか分からねぇけど」
「あの、よろしいかしら」
「え?ああ、はい」
「お店って貸し切り出来ますの?」
「貸し切り?」
「ええ」
「あ~、もう休憩時間だから店閉めますよ。ちょっとお待ち下さい」
サムは入口の札を休業中に変えた。
「今は休業中なのでごゆっくり」
「あの、サム様ですわね?」
「サム様?やめて下さい。俺、いや、私は平民です。様など付けないで下さい」
「いえ、わたくし達はキャリーの友達ですの。キャリーのその…大切な方ですもの」
「はあ」
「さぁ、キャリー、頑張って」
「うん。 ねぇ、サム、私達ってまだ恋人?」
「俺はそう思ってるけど、キャリーは貴族だろ?」
「じゃあ、サムの所に帰ってきたいって言ったらどうする?」
「帰ってきたいなら帰ってこれば良いだろ?ここはお前の家でもあるんだから」
私とサムの話を聞いていたエス様が、
「サム様、サム様はキャリーがお嫌い?」
「え?」
「男なら俺の元に戻ってこい!ぐらい言えませんの?」
「え?」
「キャリーが貴族だから?自分は平民だから?だから何ですの?攫ってまででも側にいて欲しい、俺から離れるな、好きだから一緒に居たい、とは思ってもおりませんの?そこまでの気持ちはありませんの?」
「俺だってそうしたいさ。だけどキャリーはもう貴族だ。俺とは住む世界が変わっちまった」
「キャリーは元は平民ですのよ。平民の暮らしをさせて苦労させるとかその様な事はありませんでしょ?」
「勿論、苦労はさせるよ。贅沢なんてさせてやれない」
「キャリーが贅沢を好むとでも?」
「いや、キャリーは楽しんでやってくれるさ」
「なら何をお悩みで?」
「貴族と平民は違うんだよ。平民の時ならまだしもな」
「では貴族になったキャリーは好きでないと?」
「まさか。俺にはキャリーだけだ」
「キャリー良かったじゃない。さぁ、頑張って」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
382
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる