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67話火山&ドラゴンへ向けて②
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そのあとお弁当を広げて食事をとった。肉はなんだかんだ言ったけど、お弁当で足りたらしく今日は焼いていない。
魔導コンロ高かったし、使ってもよかったけど2人ともお弁当でお腹一杯だって。まぁ、かなりの量があったからね。
「ルピの巾着袋にパン移しとくから貸してくれる?」
『??良いよ』
「ほら、空飛んでる時自分で持ってる方が食べやすいでしょ。ロッソにもあげてね」
巾着袋はルピ専用になっていた。僕が持っていても仕方ないし、ルピは首からぶら下げているのが嬉しいみたいだしね。ただ、可愛いからって小石とか入れていたので入れないよう注意した。
なんでもかんでも入れられると、表示がダ――と出てくるから見にくいんだよね。まだなんか入ってるけど、もう見るの面倒だしいいや。
『あるじ、そろそろ出発しないと着かなくなるわよ』
「そうだね。行こう」
『ドラゴンに会いに出発ー!』
動物園にいるライオンに会いに行くのとは違うんだけど、楽しそうだから良いか。しかし会いに行くんじゃなくて、これから討伐しに行くんだけどな…。まぁいっか。
◇
その日は夜暗くなるまで飛んだ。ルピの結界のおかげか、寒さをそれほど感じないのがありがたい。しかも、今日は晴天だったため雲が無かった。星空が凄い。
その星空が近くで見たくて、僕がもう少しだけ飛んで欲しいと少し長めに夜空の旅を楽しませてもらった。
『お腹減ったー!』
『さっきからパン散々食べてたじゃない…』
『ご飯は別腹なの』
使い方が違う気がするよ。ご飯食べた後でデザートは別腹なのならわかるけど。食欲旺盛なのは元気な証拠だからね。食べないよりも食べてくれたら僕も嬉しい。
ロッソもちょいちょいパンやリンゴ食べてたけどねと思うと、少し笑ってしまった。
「降りてご飯にしよう。テントも用意しなきゃいけないしね」
『それなら、この先に小さいけど確か泉があったはずよ。そこが良いわ』
「ロッソもいろんなとこに来てたんだね。泉の近くにしよう」
ロッソも何気に物知りなんだよね。コリーが行こうとしてた火山の場所も知ってたみたいだし。けっこうウロチョロしてたのかな?
レジーナがそんなウロチョロ出歩いてよかったのかな…。
「最初にテントの準備するからね。そのあとご飯にしよ」
『ルピもお手伝いする!』
「ありがとう。でも、テントは出すだけで良いから。ロッソと待ってて」
テントの準備を終えて、アイテムボックスから魔導コンロとフライパンを出す。お肉も出してフォークと皿も出していく。2人は嫌いだろうけど、野菜も買っといたから彩にのせよう。
僕、人生で初めての調理始めます!
「えーっと、この魔導コンロの使い方は、こうだったよな」
『あたし達が炎出せるのにわざわざ買う必要なんてあったの?』
「いや、ルピが焼いたら丸焦げだったし…。弱火でじっくり焼いた方が美味しいって聞いたからね!」
丸焦げって僕が言った瞬間に、ルピの顔がガーンってなってる。え?そこフォローした方が良いのかな…。
ロッソは気にする様子もなく、美味しい方が良いわって言ってたから良いか。
マーヤさんは肉ごとに袋分けして渡してくれたから、今日はどのお肉にしようかな。
焼きやすそうなロートンで良いか。ロートンは2㎝にスライスされて味付けされていた。
―――ジュワッーーーー―――
「おぉぉー。なんか感激。僕お肉焼いてるよ」
『お肉焼いてるよって焼いたことないわけ…?』
「うん!人生初調理だよ。あ、でも家庭科で目玉焼きは焼いたな」
僕が人生で肉を焼くのは初めてだって言葉に、マジかぁ…って顔の2人。いやいや、肉を焼くぐらい誰にだって出来るでしょ!焼肉焼くのとたいして変わんないよ。多分。
『良い匂いがする~』
若干心配してたけど、良い匂いが辺りに立ち込めてくる。生姜焼きみたいな匂いがして美味しそうだ。
良い感じに脂が出てきて美味しそうな色に焼けていく。これなら、2人も美味しいって言ってくれるよね!
「はい!食べてみて。僕も食べよう」
『『いただきます!』』
―――パクッ!!―――
「美味しい!これ生姜焼きじゃん!!すごい美味しい!」
『あるじ、これは美味しいわ!』
『ハヤト美味しいー!!』
美味しいとバクついてくれる2人。お肉以外にも買ったパンを出したけど、お肉が食べたいと言われたので必死で焼いた。
マーヤさん、大量に肉を焼く大変さを僕は今知りました…。いつも、ありがとうございます…。
その後食べ終わりフライパンや皿はロッソがクリーンで綺麗にしてくれた。今は食後のデザートの準備。
リンゴ以外にも、庭になってた桃と梨も持ってきた。桃は綺麗なピンク色で持ってるだけで果汁が滴ってきそうだ。
チョイチョイ――
「ん?ルピ?」
『なにハヤト?』
「あれ?ロッソ?」
『あるじなに?』
2人とも僕から少し離れた位置にいる。服を引っ張るには少し遠い。誰だ今服引っ張ったの。害がある魔物なら、ルピとロッソが反応するのにな。
チョイチョイ――
再度引っ張られ、引っ張られた後ろ側へ振り返ってみた。
魔導コンロ高かったし、使ってもよかったけど2人ともお弁当でお腹一杯だって。まぁ、かなりの量があったからね。
「ルピの巾着袋にパン移しとくから貸してくれる?」
『??良いよ』
「ほら、空飛んでる時自分で持ってる方が食べやすいでしょ。ロッソにもあげてね」
巾着袋はルピ専用になっていた。僕が持っていても仕方ないし、ルピは首からぶら下げているのが嬉しいみたいだしね。ただ、可愛いからって小石とか入れていたので入れないよう注意した。
なんでもかんでも入れられると、表示がダ――と出てくるから見にくいんだよね。まだなんか入ってるけど、もう見るの面倒だしいいや。
『あるじ、そろそろ出発しないと着かなくなるわよ』
「そうだね。行こう」
『ドラゴンに会いに出発ー!』
動物園にいるライオンに会いに行くのとは違うんだけど、楽しそうだから良いか。しかし会いに行くんじゃなくて、これから討伐しに行くんだけどな…。まぁいっか。
◇
その日は夜暗くなるまで飛んだ。ルピの結界のおかげか、寒さをそれほど感じないのがありがたい。しかも、今日は晴天だったため雲が無かった。星空が凄い。
その星空が近くで見たくて、僕がもう少しだけ飛んで欲しいと少し長めに夜空の旅を楽しませてもらった。
『お腹減ったー!』
『さっきからパン散々食べてたじゃない…』
『ご飯は別腹なの』
使い方が違う気がするよ。ご飯食べた後でデザートは別腹なのならわかるけど。食欲旺盛なのは元気な証拠だからね。食べないよりも食べてくれたら僕も嬉しい。
ロッソもちょいちょいパンやリンゴ食べてたけどねと思うと、少し笑ってしまった。
「降りてご飯にしよう。テントも用意しなきゃいけないしね」
『それなら、この先に小さいけど確か泉があったはずよ。そこが良いわ』
「ロッソもいろんなとこに来てたんだね。泉の近くにしよう」
ロッソも何気に物知りなんだよね。コリーが行こうとしてた火山の場所も知ってたみたいだし。けっこうウロチョロしてたのかな?
レジーナがそんなウロチョロ出歩いてよかったのかな…。
「最初にテントの準備するからね。そのあとご飯にしよ」
『ルピもお手伝いする!』
「ありがとう。でも、テントは出すだけで良いから。ロッソと待ってて」
テントの準備を終えて、アイテムボックスから魔導コンロとフライパンを出す。お肉も出してフォークと皿も出していく。2人は嫌いだろうけど、野菜も買っといたから彩にのせよう。
僕、人生で初めての調理始めます!
「えーっと、この魔導コンロの使い方は、こうだったよな」
『あたし達が炎出せるのにわざわざ買う必要なんてあったの?』
「いや、ルピが焼いたら丸焦げだったし…。弱火でじっくり焼いた方が美味しいって聞いたからね!」
丸焦げって僕が言った瞬間に、ルピの顔がガーンってなってる。え?そこフォローした方が良いのかな…。
ロッソは気にする様子もなく、美味しい方が良いわって言ってたから良いか。
マーヤさんは肉ごとに袋分けして渡してくれたから、今日はどのお肉にしようかな。
焼きやすそうなロートンで良いか。ロートンは2㎝にスライスされて味付けされていた。
―――ジュワッーーーー―――
「おぉぉー。なんか感激。僕お肉焼いてるよ」
『お肉焼いてるよって焼いたことないわけ…?』
「うん!人生初調理だよ。あ、でも家庭科で目玉焼きは焼いたな」
僕が人生で肉を焼くのは初めてだって言葉に、マジかぁ…って顔の2人。いやいや、肉を焼くぐらい誰にだって出来るでしょ!焼肉焼くのとたいして変わんないよ。多分。
『良い匂いがする~』
若干心配してたけど、良い匂いが辺りに立ち込めてくる。生姜焼きみたいな匂いがして美味しそうだ。
良い感じに脂が出てきて美味しそうな色に焼けていく。これなら、2人も美味しいって言ってくれるよね!
「はい!食べてみて。僕も食べよう」
『『いただきます!』』
―――パクッ!!―――
「美味しい!これ生姜焼きじゃん!!すごい美味しい!」
『あるじ、これは美味しいわ!』
『ハヤト美味しいー!!』
美味しいとバクついてくれる2人。お肉以外にも買ったパンを出したけど、お肉が食べたいと言われたので必死で焼いた。
マーヤさん、大量に肉を焼く大変さを僕は今知りました…。いつも、ありがとうございます…。
その後食べ終わりフライパンや皿はロッソがクリーンで綺麗にしてくれた。今は食後のデザートの準備。
リンゴ以外にも、庭になってた桃と梨も持ってきた。桃は綺麗なピンク色で持ってるだけで果汁が滴ってきそうだ。
チョイチョイ――
「ん?ルピ?」
『なにハヤト?』
「あれ?ロッソ?」
『あるじなに?』
2人とも僕から少し離れた位置にいる。服を引っ張るには少し遠い。誰だ今服引っ張ったの。害がある魔物なら、ルピとロッソが反応するのにな。
チョイチョイ――
再度引っ張られ、引っ張られた後ろ側へ振り返ってみた。
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