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ままごとと恋*
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「はは、まだ元気だね、そーいちさん」
一度の吐精では萎えることのないソウイチの猛りをひと撫でして、真山は下着を脱ぎ捨てる。ずり下げただけのソウイチ下着も取り払って、二人は一糸纏わぬ姿になった。
慣れた手つきで手早くソウイチの猛りにゴムをつけ、真山はソウイチの腰の辺りに跨る。聳り立つそれに手を添え、狙いを定めて腰を落としていく。
先端を押し当てると、ソウイチの猛りはずるずると真山の中に埋まっていく。
「そーいちさん、きもちい?」
「ん、気持ちいい、マヤくん」
ソウイチの溶けかけた声に満足した真山はゆっくりと腰を揺する。慣れない騎乗位でぎこちない動きになってしまうが、真山の動きに合わせて逞しい怒張は隘路を押し拡げ、肉壁をこそぐように出ていく。
真山が動くたびに生まれるのは、背筋が震えるような快感だ。
腹から生まれる熱は、真山の理性を少しずつ溶かしていく。
うっすらと開いた唇を撫でるのは、熱い吐息だった。
「っ、ぁ、じょ、ずだね、そーいちさん」
真山の動きに合わせて、ソウイチが腰を突き上げる。そんなこと教えていないのに、アルファの本能がそうさせるのか、ソウイチは優しく腰を波打たせて穏やかな快感で真山を翻弄した。
「マヤくん」
恍惚を滲ませて真山を見上げるソウイチの声は情欲をたっぷりと含んでいた。それに応える真山の声も、自然と熱を孕んだものになっていく。
「俺も、きもちい。そ、いちさ、いって、いいよ」
「マヤくんと、一緒にいきたい」
「ふふ、い、よ。いっしょに、いこ」
真山は腰を揺らし、ソウイチを頂へと導く。
ソウイチの唇から甘やかな喘ぎが漏れるのが堪らなく真山を昂らせる。
ソウイチに跨り腰を揺らし、頂へと駆け上って、真山はソウイチと一緒に果てた。
ソウイチが少しずつ、セックスを覚えていくのを見守るのは楽しい。ままごとのようなセックスから、ソウイチが少しずつステップアップしていくのを見守るのは、新しい娯楽を見つけたみたいな気分だった。
初めての頃を思い出すような感覚に、真山はこそばゆいような懐かしさを感じていた。
ソウイチは飲み込みも早いし、何より献身的だった。セックスのときも相手を気遣うことを忘れない。大事な才能だと真山は思う。
何度もソウイチの甘い声で呼ばれると、本当に愛されているように錯覚してしまいそうだった。
専属契約は嬉しい。でも、まだ安心はできない。三回目の予約が終わるまで、なんなら専属契約が確定するまでは安心できない。
奔放に見える真山だが、無邪気に恋愛に飛び込めるほど純粋ではない。無防備に飛び付けば自分が傷つくのは目に見えている。臆病な真山は慎重にならざるを得なかった。
特に性癖を拗らせてからは、真山は恋心を抑えつけていた。アルファに抱かれたいという切なる願いは、叶いもしない恋と同義だった。
抱かれたとしてもそれは一夜限り、吐精すれば終わりの儚いものだった。
そんなことを一年ほど続けてようやく慣れてきたのに。
ソウイチという存在は、押さえつけたはずの恋心をどうしようもなく膨らませる。真山はそれが嬉しくて、少しだけ怖かった。
もう随分とソウイチに深入りしている自覚はある。
気がつけばソウイチのことを考えて、焦がれている。ソウイチに恋をしていると、認めざるを得ない。
こんなふうになるなんて思わなかった。
夜が明けて日が昇って、真山はチェックアウトとともにソウイチと別れた。
「マヤくん、また、三日後に」
「うん」
こんなふうに次の約束を確かめながら別れるのは初めてだった。いつも次の約束なんてわからないし、きっとないと思いながら別れてきた。
またソウイチに会えると思うと、真山の胸は温かく震えた。
ホテルのエントランスで、手を振り合って別々のタクシーに乗り込む。
次の約束は三日後だというのに、心臓はもう騒ぎ出していた。
たった三日。だけど、三日もある。せめぎ合う寂しさと愛しさのせいで、長いような短いような次の約束までの時間は、真山の心を休ませる時間とはならなそうだった。
一度の吐精では萎えることのないソウイチの猛りをひと撫でして、真山は下着を脱ぎ捨てる。ずり下げただけのソウイチ下着も取り払って、二人は一糸纏わぬ姿になった。
慣れた手つきで手早くソウイチの猛りにゴムをつけ、真山はソウイチの腰の辺りに跨る。聳り立つそれに手を添え、狙いを定めて腰を落としていく。
先端を押し当てると、ソウイチの猛りはずるずると真山の中に埋まっていく。
「そーいちさん、きもちい?」
「ん、気持ちいい、マヤくん」
ソウイチの溶けかけた声に満足した真山はゆっくりと腰を揺する。慣れない騎乗位でぎこちない動きになってしまうが、真山の動きに合わせて逞しい怒張は隘路を押し拡げ、肉壁をこそぐように出ていく。
真山が動くたびに生まれるのは、背筋が震えるような快感だ。
腹から生まれる熱は、真山の理性を少しずつ溶かしていく。
うっすらと開いた唇を撫でるのは、熱い吐息だった。
「っ、ぁ、じょ、ずだね、そーいちさん」
真山の動きに合わせて、ソウイチが腰を突き上げる。そんなこと教えていないのに、アルファの本能がそうさせるのか、ソウイチは優しく腰を波打たせて穏やかな快感で真山を翻弄した。
「マヤくん」
恍惚を滲ませて真山を見上げるソウイチの声は情欲をたっぷりと含んでいた。それに応える真山の声も、自然と熱を孕んだものになっていく。
「俺も、きもちい。そ、いちさ、いって、いいよ」
「マヤくんと、一緒にいきたい」
「ふふ、い、よ。いっしょに、いこ」
真山は腰を揺らし、ソウイチを頂へと導く。
ソウイチの唇から甘やかな喘ぎが漏れるのが堪らなく真山を昂らせる。
ソウイチに跨り腰を揺らし、頂へと駆け上って、真山はソウイチと一緒に果てた。
ソウイチが少しずつ、セックスを覚えていくのを見守るのは楽しい。ままごとのようなセックスから、ソウイチが少しずつステップアップしていくのを見守るのは、新しい娯楽を見つけたみたいな気分だった。
初めての頃を思い出すような感覚に、真山はこそばゆいような懐かしさを感じていた。
ソウイチは飲み込みも早いし、何より献身的だった。セックスのときも相手を気遣うことを忘れない。大事な才能だと真山は思う。
何度もソウイチの甘い声で呼ばれると、本当に愛されているように錯覚してしまいそうだった。
専属契約は嬉しい。でも、まだ安心はできない。三回目の予約が終わるまで、なんなら専属契約が確定するまでは安心できない。
奔放に見える真山だが、無邪気に恋愛に飛び込めるほど純粋ではない。無防備に飛び付けば自分が傷つくのは目に見えている。臆病な真山は慎重にならざるを得なかった。
特に性癖を拗らせてからは、真山は恋心を抑えつけていた。アルファに抱かれたいという切なる願いは、叶いもしない恋と同義だった。
抱かれたとしてもそれは一夜限り、吐精すれば終わりの儚いものだった。
そんなことを一年ほど続けてようやく慣れてきたのに。
ソウイチという存在は、押さえつけたはずの恋心をどうしようもなく膨らませる。真山はそれが嬉しくて、少しだけ怖かった。
もう随分とソウイチに深入りしている自覚はある。
気がつけばソウイチのことを考えて、焦がれている。ソウイチに恋をしていると、認めざるを得ない。
こんなふうになるなんて思わなかった。
夜が明けて日が昇って、真山はチェックアウトとともにソウイチと別れた。
「マヤくん、また、三日後に」
「うん」
こんなふうに次の約束を確かめながら別れるのは初めてだった。いつも次の約束なんてわからないし、きっとないと思いながら別れてきた。
またソウイチに会えると思うと、真山の胸は温かく震えた。
ホテルのエントランスで、手を振り合って別々のタクシーに乗り込む。
次の約束は三日後だというのに、心臓はもう騒ぎ出していた。
たった三日。だけど、三日もある。せめぎ合う寂しさと愛しさのせいで、長いような短いような次の約束までの時間は、真山の心を休ませる時間とはならなそうだった。
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