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第14話 姦し3人娘と宝物庫

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 前回までのあらすじ。

 ダークゴブリンキングに犯された悪夢を遠い過去の記憶にさせる為、3人娘を抱いたセムネイル。

 金髪エルフは名前をリン、素直で可愛く長耳がチャームポイントだ。

 犬耳獣人は実は狼耳だった。
 名前をノラ、茶髪で元気の塊。
 セムネイルの匂いが大好きだ。

 赤髪の人間、名前をセリス。
 元貴族で、魔法学園を追放された過去を持ち自虐的な一面を持っていた。

 特殊な性癖を持っている。

 リンとノラは魔法のお陰ですんなりセムネイルを受け入れたが、セリスは持ち前の絶対記憶力を持ち。 それに、瞬間記憶能力のせいで男を拒絶していた。

 しかし、目茶苦茶な制約魔法の制約を自ら受け入れるセムネイルを見てようやく心を許し抱かれたのであった。

 セムネイルが自らにした制約の内容は以下である。

 「欲望と狭間の魔王セムネイルの名に掛けて此処に制約を受ける。 リン、ノラ、セリスの3名を生涯愛し、暴力を振るわず、大切にし、嘘を付かず、守りきる事を誓う」

 制約魔法は絶対であり、奴隷に掛けられる制約以上の重さがあるのだ。

 奴隷の制約と違い、制約魔法は解除する事は出来ない。

 これは、セムネイルの覚悟を表した制約だ。

 こうして、3人娘の心を癒す治療は完了した。

 そして、交配に疲れ果て居間でセリスを抱きしめながら寝ている所から話しは始まる。

 ◆◇◆

 ぺちぺち、なでなで、ぺちぺち

 誰かが、セムネイルの頬を叩き、頭を撫でていた。

 「ん、ん~? ……誰だ?」

 セムネイルが違和感から目を覚ますと、顔を覗き込む2人の顔があった。

 「おっ! 起きたかセムネイル! 俺だ! ノラだ! お前の牝を素っ裸でベットに置き去りにするな! 起きたとき、寂しかったぞ!」

 「おはようございます、セムネイル様。 お布団で寝ないと風邪を引きますよ?」

 覗き込んでいたのは、セムネイルの新しい女達リンとノラだった。

 「む、すまんノラ。 おはようリン。 2人共どの角度から見ても可愛いな」

 「いきなり、は、恥ずかしいこと言うなよ」
 ノラの尻尾が嬉しそうに揺れる。

 「ありがとうございます、セムネイル様♡」
 リンの長耳も真っ赤で照れているのが直ぐに分かる。

 (くっくっくっ、可愛いな本当に。 さて、あれからどれぐらい経ったんだ?)

 腕の中で眠るセリスを見ると、まだ快楽の余韻でビクビクと痙攣している。

 まだ、それほど時間が経過してない事を示していた。

 「ふむ、このまま俺の部屋で寝直してもいいが……」

 きゅるるる~

 可愛らしい腹の虫が鳴るのが聞こえた。

 リンとノラからだ。

 「くっくっくっ、起きて飯食いに行くか」

 「やったー! 飯だー! ほら、セリス! セリスも起きろ! 幸せそうな顔で寝てるな!! セリスもセムネイルの牝になったのか? やったな!」

 リンが元気いっぱいにセリスを揺すり起こす。

 「ちょっ、ノラさん。 セリスさんが可哀想ですよー!」

 リンが懸命にノラを止めるが力及ばず、全く止める事が出来ていない。

 「ふ、ふぇー!? あっ♡ 待って、ちょっとノラ、待ってえぇぇぇ! まだ余韻がぁぁぁ♡」

 ノラに起こされたセリスは、恍惚とした顔でセムネイルの腕の中を堪能し始める。

 「ちょっ! セリスずるいぞ! 次は俺の番だ! 後、リンにも交代してやれよぉぉぉ!!」

 自分の上で3人がわちゃつくのを、セムネイルは嬉しそうに見ていた。

 「ふははは、元気だなノラ。 よし、セリス起きて風呂に行くぞ! 4人で風呂だ、風呂!」

 「は、はい!」 「おー!セムネイルが一緒なら風呂平気だぞ!」 「ふふ♪ 楽しそうね」

 どろどろの身体を洗うべく、4人で風呂に向かった。

 「ちょっ! ノラさん、何処嗅いでるんですか! 」 「くんくんっ! リン! 良い匂いするぞ!」 「ちょっとノラ、止めてあげなさいよ。 ねぇ、貴方様」 

 身体を洗っているリンの股間目掛けてノラが突撃し、セリスはチャンスとばかりに湯船に浸かるセムネイルに抱き付き口付けを交わす。

 「くっくっくっ、積極的なのは好きだぞ。 セリス」

 「あら♪ じゃあ、このまま抱きます?♡」

 「こ、こらー! また抜け駆けしてる!」

 ザップゥゥゥゥン!!

 セリスが甘えているのを察知したノラが、今度は湯船にダイブする。

 湯船から無限に湧き出る湯が風呂場に流れ、リンの足が湯に浸かった。
 
 「あはは、ノラさんが私に悪戯してるからですよ。 でも、良いなぁ」

 楽しそうに笑うリンを見て、セムネイルも思わず笑みが零れる。

 もう、死を望んでいたエルフの少女は居ないのだ。

 セムネイルがあの光景を忘れる事は無いだろう。

 「くっくっくっ、リン、ノラ来い。 抱きしめてやる」

 頬を染めながらリンが左側から、元気いっぱいにノラが右側から抱きしめてくる。

 3人を優しく抱きしめながらセムネイルは誓う。

 2度と、あんな目に合わせないと。

 ◆◇◆

 風呂から上がり、居間に戻ってきた。

 「なぁなぁ、セムネイル! 服無いと飯行けない! 困ったな!!」

 「そうですね、流石に裸では……」

 「あら、2人も私みたいに布団を身体に巻いたら?」

 「いや、それには及ばんぞセリス。 こっちだ、3人に装備をやろう」

 きゃいきゃいと姦しい3人娘を連れて、地下室へとやって来た。

 「セムネイル様、ここは?」

 リンが少し怯えながら聞いてくる。

 「ん? リンは暗い所が苦手か?」

 無言で頷くリンの手を握って階段を下りる。

 「セムネイル! 俺は! 暗いの! 平気だぞ!! 凄いか? 凄いかっ!?」

 興奮しながら、セムネイルの背中に飛び乗るノラ。

 「あぁ、凄い凄い。 ノラは強いな」

 「あら♪ 私も少し怖いですわ貴方様♡」

 セリスは空いてる方の手を握り、腕に胸を押し当ててくる。

 薄い布を巻いているだけなので、腕にダイレクトアタックだ。
 
 (ぬぐぅ! 腕にも背中にも感触がぁ! やばい、堪えねば。 革鎧に物が食い込んでしまう)

 ちなみに、この狭間の空間には動物や果実は存在しない。

 木や川は精製出来ても、生き物は創造出来ないのだ。

 必要なら、外の世界から持ち込み育てないと食事すらままならない。

 権能とは万能では無い、だから外に出なければ飯にはありつけないのだ。

 食事をせずに、何度も交配している訳にはいかない。

 「着いたぞ。ここだ」

 3人娘を引き連れ、薄暗い通路の奥に辿り着く。

 目の前には、金色に光る巨大な扉が待ち受けていた。

 「すっげ! セムネイル、なんだこの扉!」

 「ん? ここは宝物庫だ。 俺が、外で得たアイテムや装備が宝物庫に送られてくるんだ」

 「ふわ~、流石セムネイル様です!」

 「ふふ♪ 正に規格外ですね」

 セムネイルが扉に手を掛け、開け放つと薄暗い通路に光が差し込む。

 「きゃうん! 眩しいぞセムネイル!」

 セムネイルの両サイドに居た2人はセムネイルの後ろに隠れたが、おんぶ状態のノラは光を直視してしまったようだ。

 「くっくっくっ、ノラは面白いな」

 セムネイルは楽しそうに笑いながら、3人と宝物庫へと足を進める。

 宝物庫の中には、セムネイルがコルナの為にダークゴブリンキングをリセマラした時の宝が山になっていた。

 セムネイルは信じてないが、今の世界ではダークゴブリンキングは上級の魔物だ。

 その宝をセムネイルは易く見ている。

 所詮は雑魚から得たアイテムや装備だと。

 3人娘は宝の山を目の前にし、唖然としていた。

 「まだ大した物は入ってないが、お前達がとりあえず着る装備ぐらいは有るだろ。 好きに選ぶが良い」

 3人が恐る恐る山を物色し始める。

 「あ、あの……セムネイル様。 私、こんなに凄い装備……着ても良いのでしょうか?」

 リンが手にしたのは、薄い緑色の羽衣のローブだ。

 効果は回避力小upと素早さ小upとなっている。
 街の装備屋で買うと、軽く金貨が数枚飛んでいくだろう。

 「うむ、別に凄くは無いがリンに良く似合うと思うぞ。装備を選んだら、今度は自分に合った武器を選んでくれ」

 セムネイルに似合うと言われ、顔を赤く染めながらローブを身に纏う。

 「え、は、はぃ!  ありがとうございます」

 リンが武器の山へと向かうと、直ぐにノラがやって来た。

 「セムネイル! 見ろ! これ、凄くエロいぞ!」

 ノラが装備して来たのは黒いビキニアーマーだ。 効果は特になく、エロいだけだ。

 「ふむ、確かにエロいが街に飯を食いに行くんだぞ? やり直しだ、その装備はまたベットでな」

 「むふすー♡ 分かったぞ! 約束だからな! 選んでくるぞー!」

 千切れんばかりに振れる尻尾がノラの歓喜を代弁する。

 元気良く装備の山に突撃するノラを見送る。

 (くっくっくっ、本当にノラは可愛いな。 おっと、いかん。 制約のせいで、思った事を止められんな)

 セムネイルが思考に耽っていると、後ろから抱き付かれる。

 「む? セリスか、良いのが有ったか?」

 振り向くと、其処には真っ赤で腰から下にスリットが入ったセクシーなドレスを着たセリスが立っていた。

 「どうかしら? 貴方様♡」

 「凄く良いな、美しい。 綺麗な赤髪のセリスに良く似合うぞ。 だが、やり直しだ。 それは、ベット用な」

 セムネイルの真っ直ぐな褒め言葉に気を良くしたセリスは、ご機嫌で装備を選びに直しに向かう。

 「ふふ♪ かしこまりした♡」

 ノラとセリスがきゃいきゃいと装備を物色し、あーでもないこーでもないと騒いでいる。

 それに引き換え、リンは真剣に武器を選んでいた。

 どうやら弓を選ぶようだが、どれにするか決めかねているようだ。

 (やれやれ、まだ当分飯には行けんな)

 リンに助言をすべく、セムネイルは向かうのであった。
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