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始まりの地

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テンプレで、使い古されている白い空間




私は、ただ呆然と正座してました。


此処は何処?病院でわない、自宅でも会社でも無い駅でも無い。


「此処どこ?」


「あなた方が言う、死後の世界です。」


何処からか声がした。周りを見渡すと今まで誰もいなっかったのにそこには、女性が立っていた。


「奏さん貴方は、駅で暴漢に襲われて死亡しました。」


「はー?」


奏は、思わず変な声を上げてしまった。


女性は、続ける。


「今後の事になりますが………」


奏が、慌てて止めに入る。


「待って、待って、ちょっと待って下さい。」


女性は何かと言うふうに首を傾げる。


「私、死んだんですか?」


奏は、疑問を口にした。


「はい、暴漢に襲われて刺され出血多量にて死亡が確認されました。ご遺体は、ご家族に返され荼毘に伏せられ滞り


なく葬儀も終了しています。」


女性は、ハッキリと状況を説明した。

「え?私の体此処にありますよね?」奏は、尋ねる。


「それは、魂の記憶です。」


「此処では以前の記憶が残っている為、魂が生前の形状を覚えていて具現化している状態ですね。」


女性は、淡々と話す。


「因みに貴方様は、どなた様でしょか?」


奏は、此処1番の疑問を聞いた。


「申し遅れました、奏様を今回担当させて頂きます。サーヨーホンと申します。以後お見知り置きください。」


女性はサーヨーホンさんと答えてくれたが…………。


「神様ですか?」


「あなた方の言う神と似ていますが違います。思念体ですね。」


「思念体?」


「はい、そもそも私達は体と言う概念に囚われない意志ある思念体ですね。」



「あなたも、今現在その一部となっています。」


とサーヨーホンは淡々と答え


奏は、只々不思議に思うのだった。


「私は、これからどうなるのでしょうか?」


サーヨーホンは、「何も、この空間に居るもよし、よその空間にいくも良し、生まれ変わって新たな肉体を持つのも


いいのでは無いのでしょうか?」


「決めるのは、あなたです。この空間で、意志ある人間に会ったのは初めてです。あなたが、何故意識を維持できるの


かとても興味深い。」


奏について行くのもありですね。


「この空間にや、他の空間に居るとどうなりますか?」


奏は再度質問を浴びせる。


「どうにも、ただこの空間や他の空間を、漂うだけですね。」

「空間内においての時間も場所も、認識も意識も溶けて混ざりこの空間の一部になるだけですね。」


奏は思った。このまま此処にいても何にも無くなる。


「では、生まれ変わる事についてお伝えします。」


「あなたは、何お望んで生まれ変わりますか?」


私の望み?


ラノベとかで言う転生特典?


「解りました。それでは、転生します。良い人生を」


「え?ちょっと待ってまだ、何も言ってなーい」奏が叫ぶも時すでに遅し


光が眩しく目を瞑る。


「………?…………。」ズキン「いっったーーい!」


何か頭に激痛と共に情報が入ってくる。


頭お押さえ激痛に苦悶しながら奏は、頭を整理した。


リーリア  16歳  聖女


毎日、祈りと治療、結界維持に魔力を使い続け衰弱死亡



え?既に終わって無い?


しかも、祈りの間にて、まだ誰にも発見されず。


これからどうなる私~?


体の持ち主リーリアが、死んでしまった。この体は今私が入っているから私死に戻りなのかな?

心臓に手を当ててみると動いている。


生きてるね!

ゾンビでなくて良かった。


リーリアの記憶から、此処に来る人は滅多にない。


リーリアが、真面目だった為監視も無いのは有り難いが、リーリアは、随分と虐げられた人生だったんだなぁ。


「リーリア、心安らかにお休み下さい。かってだけど、貴方の体これから私が使わせてもらうね、絶対幸せに成るから


許してね。」


私は、リーリアのた祈った。


それから暫く祈り続けていたら、祈りの間に2人の男女が入ってきた。


「こんな所に居たのか?相変わらず貧乏くさいなりだな。」


男の声の方に振り向くと、そこには煌びやかな衣装を纏った男女がニヤニヤしながらこちらに近づいてくる。


この国サーバーンドの第3皇子 ガーン・サーバーンドと最近王子の恋人になった男爵令嬢 カーラ・メーカー


(リーリア情報因みに第3皇子はリーリアの婚約者である。)


私は、カッテージにて挨拶する。(言葉は、話さない。礼儀作法で上の者の許可なく話してはならない)


「何か言ったらどうだ!」

皇子の許可が出たので、挨拶する。


「…ガーン第3皇子ご機嫌よう。本日は、祈りの間までお越し頂きましたが、いかがいたしましたでしょうか?」


今にも、倒れそうなリーリアの体に魔力を通して支えながら、王子の対面に立つ。


(魔力の使い方もリーリアの記憶にあった。)


不機嫌に、睨みつけ私を見下しながら皇子は言った。


「ふん!お前みたいな婚約者などこれからは不要だ、これからは、このカーラ・メーカーが私の聖女兼婚約者と


なる。」


皇子はニヤけながら、カーラの体を引き寄せ書状を私に突きつけた。


婚約破棄お呼びに聖女称号剥奪と書いてあり、押印も押してあった。


「…………」


「うふふ、私聖女認定されたからこれからは、あなたが要らなくなったのよ、わかる?」


カーラが王子に体おくっつけ私を嘲笑いながら告げた。


「…………」


私が、何も言わずに座り込んでいると、痺れを切らした王子が、


「もう此処には、お前の居場所は無いとっとと出て行け」と突き飛ばす。


突き飛ばされ倒れた私に見向きもせず、王子とカーラは、祈りの間を後にして行った。


リーリア!あと少し頑張って生きていれば………貴方は、自由になれたのに……………


目から涙が溢れ出す。リーリアの為の涙だ。


暫く、リーリアを偲んでいたが、涙を拭き自室になんとか戻る。(荷物を纏めて、早く此処を出しつしなくちゃ。)













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