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ささやく

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【前半、過去。☆印以降、現在】



ベルは中学生になると、急に身長が伸びてマー君と並ぶようになった。

身体の線の細さはなくなり、筋肉が付き始めて可愛い風貌とは言えなくなってしまった。


ベルには剣技の才能があったようで、小学高学年からメキメキとその才能を開花し始めた。

何度かベルに剣技の大会へ観に来て欲しいとせがまれて観戦したことがあった。体格差ある相手へも果敢に挑んでいく。回を追うごとに準優勝、優勝へと実力をつけていった。


剣術の稽古は放課後もあるようで、以前のように俺にべったりではなくなった。

自然と会う回数も少なくなっていたけど、やっぱり狭い田舎だから会う時には会ってしまう。


「ヤスさん。」

ベルが俺を呼ぶ声は、ワントーン高い。


近づくと、目線の高さに驚く。

「また、でかくなったな?」

「ヤスさんが日に日に小さくなっていく。」

「いや、逆だから。」

そう言いながら、ベルが俺の腰に手を添える。

「ヤスさん、今日は部屋に行ってもいいですか?」

俺を見ると、決まって二人っきりになりたがるベル。もう挨拶のようになっていた。


「しばらく無理。バイト始めたし。」

そっけなく言うと、ベルが本当に残念そうに頷いた。

「そうですか。じゃ、また時間のある時に。」

シュンと落ち込むベルは小さい頃から本当に変わらない。可愛がっていたとは言え、よくこんなに懐くものだと思った。

お互い違う道を歩こうとした時、ポツポツと雨が降ってきた。


ふぁさっと俺をベルの服が覆った。

「何?」

「雨に濡れますから。」

「お前が濡れんじゃん。」

ベルが俺の頭に服を被せたまま、腰に手を当てて、雨宿り出来る馬車停まで誘導してくれた。

馬車停へ着くと、強めの雨がザーザー降り始めた。

「あー、雨やむかなぁ。バイトまで時間あるし雨宿りするか。」

ベンチがあったので、ベルと一緒に座って雨宿りした。

「こうしてヤスさんと二人っきりでゆっくりするの久しぶりですね。」

「お互い忙しいしな。」

話す事なんてないから沈黙していると、ベルがじっと俺の事を見ている事に気が付いた。

それがとても居心地悪い。

「おい。あんまり見るなよ。」

「あっ・・・ごめんなさい。」

思わず俺を見ていたみたいな反応するのやめろよ。

俺は前かがみになった。出来るだけコイツの視線の中に入りたくなかった。


「ヤスさん・・・。」

「何?」

俺は、前かがみになりながらベルの方を見た。ベルの顔が思った以上に真剣な顔をしていた。

ベルが俺の手の指にそっと触れた。いつの間にか手のサイズも俺より大きくなっている。

「ヤスさん、好きです。」

驚かなかった。なんだか、そうではないかと思っていたからだ。

でも、それは親切にされて嬉しい気持ちの延長線上だと思った。まるで、ひな鳥が親に対する気持ちのような。憧れのような。初恋が勘違いだというケース。


「気のせいだ。」

「違いますっ。気のせいじゃありません。」

すぐさま訂正が入るが聞き入れなかった。

「なら、気持ちには答えられない。もう、二人で会う事もしない。」

俺は、ベルが触れる指を離して、スッと立った。

「ま、待ってください。僕、好かれる努力をしますっ!」

焦ったベルが、思わず俺の身体をギュッと抱きしめた。

「あ!そのっ。ご、ごめんなさい。」

だけど、すぐに離した。

「俺、お前の事そんな風に見れない。」

ベルがどんな顔をしているのか見るのが怖くて、俺は土砂降りの中走って帰った。















ベルが団員を投げ飛ばしている訓練風景を見て思った。


俺、ベルの前で抵抗しても絶対無理なんじゃん。って。


マー君が“ベルの恰好いい”所を見せたいと言ったが、俺には逆に恐怖にしか感じなかった。学生時代のベルの剣技は何度か見て知っていたけど、大人になったベルは何倍も強くなっていた。

こりゃ、片手で軽くあしらわれるハズだよな。

「ヤスさん。」

俺に気が付いたベルが真っすぐ駆け寄ってきたので更にビビる。その後、「帰りましょうか。」と言われても、素直に頷くしかできなかった。

マー君、なんてモノ見せてくれたんだよぉ・・・。



大人しく馬車に乗ってベルの屋敷に戻ってきたけど、使用人方にいつまでもベルの妻扱いされるのは気が重い。


お風呂にブクブク入りながら悩む。


見つかったら逃亡は失敗という事になるな。見つからず逃げるにはどうすればいいのだろうか。

人間はダメだ。噂好きだし。田舎は人間が濃いし。


人間を避けるなら、山道か。モンスターに食われるかベルに食われるかのどちらかの選択しかないという事か。


「山道は危ないから絶対に入らないでくださいね。」

「ひょっ!」

ガラッと風呂場のドアが開きベルが入ってきた。素っ裸だ。めっちゃ、ちんこデカッ!!

目があんぐり出てしまう所だった。って違う!!!


「なんで!?今、俺、風呂入ってるのにっ!」

「えぇ。お背中流しますよ。」

「ひぃ!!いやいや!無理!!ていうか、お前、そのデカいモン、ブンブン振り回して歩くなっ!」

見てられなくて、目を背けて、背中も背けた。男でも真っ赤になってしまうわっ!

コイツ、俺がお風呂入っているの分かって入ってきたな。確信犯めっ!!

「ちょっと寄ってください。」

「やだ!!この風呂に二人入らねぇって。お前のデカいガタイで入ってこようとするなっ!」

振り向くと、でっかいちんこが目の前にあって、「ひぃいいいいい。」と恐怖の声が出た。

「もう、煩いなぁ。」

そう言って、俺の身体をひょいっと持ち上げて、ベルの膝の上に座らされた。

なんか、尻に当たってるよぉ!!

「ひぃいいぃ。お、俺、もう出るから。」

「まだ、いいじゃないですか。」

そう言いながら、俺の身体を固くホールドする。

やめろっとバシャバシャ湯船の中で動いたけど、全然解けない。でも、この体勢は本当にヤバいっ!!

「あんまりお尻を動かされると勃ちます。」

尻の間に湯より少し暖かめの物体がひょっと勃ちあがったのが、俺の尻から伝わってきた。

「・・・。」

俺の顔は赤らめるが青ざめた。

さっきのデカいちんこを目に入れては、もう無理だ。

尻、the Endが蘇る。


俺はベルの腕の中、シュンと縮こまった。

しばらく、そのデカいちんこを尻に感じながら、黙っていた。

尻動かしていないのに、治まっている気がしない。

「ねぇ、本当に山道は危険ですから、行ってはダメですよ。」

「どうして分かったんだ?このエスパーめ・・・。」

俺、口に出してなかったよな?考える事が単純なんだろうか。

「そりゃ、子供の頃からヤスさんを見てきましたからね。」

「・・・っおい!!お前のちんこ益々でかくなってるって!!話すか縮めるかどっちかにしろよっ!?なんなら離せっ!」

「我が儘ですね。」

俺の脇に手を入れてひょいっと持ち上げて、風呂場の椅子に座らされた。

「・・・。」

そのブクブクと石鹸を泡立たせて何しようとしてんのさ。

「洗ってあげます。」

「やめろ。身体なら自分で洗うからっ!!」

振り向くと、ニヤリと笑うベル。お前、する気満々か。

立ち上がろうとすると、後ろにグイっと腰を引っ張られて、後ろに座っていたベルの膝にまた戻ってしまった。

「!!」

「あれ?椅子じゃなくて僕の膝がいいですか?いいですよ。ヤスさん軽いし。」

「わー!やめてくれぇ!!」

片手で腰を軽く持たれているだけなのに、動ける気がしないっ!

ブクブクの石鹸を俺の身体につけ始めた。

「・・・くっ。」

俺は前かがみになった。脇に手を入れてまたグイと上体を起こされる。

そのまま脇から脇腹を撫ぜるように石鹸をつけられて、あまりのくすぐったさに身体が震える。

「くすぐったいですか?」

ベルが耳元で囁くように聞くから、うんうんと頷いた。でも、やめてくれるわけじゃなかった。

小さく座り込んだ俺の身体を包み込むように座らせて、リーチの違う長い手が俺の足からゆっくり洗っていく。

「ん。くっんっ。」

股間とか胸とか局所を外して洗われているのに、変な気分になってきてしまった。

早く、終わってくれ・・・。

お腹に力を入れて変な声が出ないようにしているのに、足の付け根をゆっくり触られた時に「ひゃぁっ」と声が出てしまった。


あ・・・ヤバい。股間が勃ってきてしまった。

その様子もベルには丸わかりなのに、ツッコんでこない。

するりと、石鹸まみれの手が胸を優しく撫ぜた。

「ん!?あっ、ダメダメ。何、やって、ふぅん、ん。あっ。」

ゆるゆると撫ぜて立ち上がった乳首を指先で押し込む。押し込んで出てきた乳首をまた押し込んで、まるで弾力を楽しむみたいに繰り返される。

「ヤスさん、乳首気持ちいいの?」

「よ・・・よせぇって、ん。んあ。」

可愛いと俺の乳首を緩く引っ張る。ぷっくり立ち上がった乳首をまた優しく手の腹で撫ぜる。石鹸ついているから滑らかでゾクゾクが止まらない。

「ん、あぁん。」

「ヤスさんの感じてる顔好き。この顔見るとゾクゾクします。」

「あ、んんっ、乳首引っ張んなぁ・・・っ!」


股間が勃ちあがって痛くなってきた。

自分の股間を見ると、先端から先走りが溢れている。

俺、朝も出したばかりなのに。

「やめろっ!!もう触んなっ!な、7日後ってい、・・・あ、んっ」

「ヤスさんの言う事聞いても良い事全然ないから聞きません。」


なんだよ。それ!?

嘘つきっと叫ぶと、そっちも契約書破いたでしょっと小声で言った。気にしてなさそうでめちゃくちゃ気にしてんじゃんっ!!


「ヤスさんの気持ちいい顔、沢山見せてくださいね。」

乳首をつままれながら、耳元で悪魔のような囁きが聞こえる・・・。



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