悪役令息と悪役令嬢の兄と姉を守りたいので第四王子との恋愛フラグをへし折りまくります!

いずみ

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お茶会3

 なんだろう、なんだか不穏な言葉を耳にしてしまったような気がするんだが!
 僕と婚約したいって……、いやいやきっとこの後に、「なんて冗談です!」って笑顔がついてくるはずだ!
 じゃないと、横の席に座っているシフォン王子を見ると般若の顔をしていた。
 分かっています!
 断ります! 
契約の事もありますし、冗談の方が高いのでこの話にはのらないのが一番だな。はぁー、さてと、笑顔をアーシュ王女様に向けて、ネタばらしして貰おうかな!
「僕なんてアーシュ王女に不釣り合いですよ、アーシュ王女ならもっと良きパートナーとの出会いが待っていますよ」
「あら、本気にしていないのかしら? 私は本気で貴方と婚約者になりたいのよ」
「えーっと、冗談はここまでで……」
「もう一度、いいます。私はアルフォン様と結婚してもいいですよ」
 あぁ、素敵な美少女の笑顔。だが、デメリットが大きすぎる。
 一つ、何が狙いで僕と婚約者になりたいか分からない。本当に好きかどうか怪しい。
 二つ、シフォン王子との契約だ。僕がもし契約を破棄したら、どんなめにあうか。
 三つ、兄様に近付けたくない。
 最後にだしたデメリットが一番断りたい理由だ。
 兄様を地獄に落とすような人間とは近寄ってほしくない。
 兄様は美形だ。いい匂いもするし、性格もいいし、スポーツ万能で、頭の回転が早くてゲームでチェスなどたしなむ。なんて凄い人間なんだ。絶対に幸せにしてみせます!
 兄様のために、まずはこのアーシュ王女の申し込みをお断りしよう。
「申し訳ありません。僕はシフォン王子を好きになってしまって、彼しか考えられないので、他の貴族や他国の王族をオススメします」
「そう、なら考えが私もあるわ」
「考えとは?」
 なんだか、嫌な予感しかしない。
「前に貴方のお兄様との婚約があったはず、あれを受け入れるようにすすめる」
「はっ?」



 はぁああああああああああああああああ!?

兄様との結婚をしたくもないのにする気なのか!
 駄目だ、愛した者同士がする事なのに! 絶対阻止!
「あの、それは撤回して頂けませんか?」
「だーめ、でも考えてあげてもいいわよ。私のモノになるなら」
「それは……」
 困った。ヤバい。何もいい案が浮かばない。どうすれば、この窮地を乗り越えられる?
俺の横に座っていたシフォン王子が席をたって、白いテーブルクロスの上に、手袋を片方投げつけた。表情は無表情だった。それがより、冷たく感じ恐怖をよぶ。アーシュ王女は驚いた表情が顔に浮かんでいた。
「俺と決闘だ、アーシュ! アルは俺の婚約者だ。邪魔するなら許さない。実の妹でもな!」
「シフォン? あの……なんで怒っているんですか? いつも、欲しい物があったら笑ってプレゼントしてくれたじゃないですか?」
 シフォンの本当の性格をアーシュ王女は知らなかったようだ。本当は黒い性格だ。だが、今の状況は怒りのあまりで本音が出ているようだった。
「アルは物じゃない! いつもの事と一緒にするな!」
「シフォンっ……う、うぅ~~~~~」
 アーシュ王女は泣く一歩手前まできていた。瞳が涙でうるうるしている。
 そりゃー、優しい弟が怒るからな。怒られ慣れていなかったら泣くよな。俺も、きっと兄様に怒られたら生きていけない!
「シフォン、そこまでだ」
「アル……だが」
「僕はシフォンのモノなんだから、安心してよ」
「アル……そうだな。もう、アーシュはこの話をするな。いいな」
「はい、シフォン」

 なんだか、お茶会の雰囲気が悪くなってしまった。
 さて、どうするかな。
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