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おまけ
その1
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「この国の皇后になる方には、婚礼までに実地で閨教育をお受けいただくことになっております」
「実地で、ですか?」
「はい。初夜が滞りなく迎えられるよう、アレクサンドル陛下にコンスタンツェ殿下の身体を委ねていただくのです」
「えっ……!」
「殿下のお部屋の扉を三回叩くのが、合図でございます」
コンスタンツェはどきどきしながら与えられた部屋の寝台に入っていた。もうすぐ陛下が訪ねてくるはずだ。
三回扉を叩く音がしたので、コンスタンツェは来訪者を招き入れる。
輝く黄金の髪に神秘的な翠玉の瞳を持つ、長身で端整な顔立ちの青年。この世のものではないような美しさを目の当たりにし、コンスタンツェは動けなくなった。
彼はコンスタンツェの手を取り、甲に接吻をして言った。
「アレクサンドルと申します。コンスタンツェ殿下にはこれから六日間、私に御身をお任せいただき、準備を整えていただきたいのです」
アレクサンドルは毎夜コンスタンツェの身体をほぐした。夜着の上から丁寧に身体にふれ、恥ずかしがるコンスタンツェの夜着の裾から手を入れ、花芽と女筒を愛撫した。最初は小指すら入らなかった女筒も、アレクサンドルが丁寧にほぐすうちに三本の指を受け入れるようになった。
婚礼の夜、アレクサンドルはコンスタンツェの身体をそっと抱き上げ、寝台に運んだ。コンスタンツェの夜着をアレクサンドルはゆっくり取り去る。初めて裸体を晒すことに、コンスタンツェはひどく緊張していた。アレクサンドルは己の夜着を脱ぎ、そっとふれるだけのくちづけをして言った。
「コンスタンツェ。楽にしてください」
アレクサンドルの言葉にコンスタンツェは却って身を固くした。アレクサンドルはコンスタンツェの中に指を挿れ、具合を確かめる。よいと判断したのか、コンスタンツェの秘所に剛直をなじませ、少しずつ侵入しようとしてくる。
ああ、アレクサンドル陛下は政略結婚の義務として私と交わろうとなさっているのだ、とコンスタンツェは思う。陛下の行動は正しい、それなのに動揺している私がおかしい、そう思った時。
「コニー?」
自分を呼ぶ声にコンスタンツェは瞼を開いた。自分を覗き込む、心配そうな夫の顔。
「サーシャ……」
「悲しい夢でも見た?」
優しく頬を拭われて、コンスタンツェは自分が涙を流していることに気づいた。
「ええ、とても悲しい夢」
「一体どんな?」
コンスタンツェは夫にきゅっと抱きつき、しばらくしてからつぶやくように言った。
「サーシャが、いなかったの」
「私はここにいるよ」
夫の身体から伝うくすくす笑う振動が、とても心地よいとコンスタンツェは感じた。
「サーシャ」
「何?」
「お願い」
コンスタンツェの潤んだ瞳を見て、夫は微笑んで頷く。
コンスタンツェは自分がとても深く愛されていると感じた。秘所を舐めてくれる夫の舌は優しく、とめどなく蜜が溢れる。
「本当に舌で可愛がられるのが好きだね、コニーは」
「んっ……気持ちいい」
「もう大丈夫かな」
夫がずぷずぷと音を立てながら入ってきた。安心しきっているコンスタンツェはすんなり受け入れてしまう。
「すぐ入ったね」
「サーシャ……!」
ぎゅっと抱きついたコンスタンツェに夫はくすくす笑いながら言う。
「今日のコニーはえらく甘えん坊だね」
「だって……」
「安心してもらわないと」
コンスタンツェは夫から翻弄された。時には彼女の中の弱いところを執拗に擦られ、時には片方の乳房を優しく揉まれながらもう片方の乳首を甘噛みされ、時には身体中にくちづけの雨を降らされた。
「んっ……んっ……サーシャ」
「コニー、私はここにいるから」
優しい声で呼ばれる名が心地よく響く。ああ、サーシャがいる。コンスタンツェは幸せを噛み締めながら、もう一度夫に抱きついた。
「実地で、ですか?」
「はい。初夜が滞りなく迎えられるよう、アレクサンドル陛下にコンスタンツェ殿下の身体を委ねていただくのです」
「えっ……!」
「殿下のお部屋の扉を三回叩くのが、合図でございます」
コンスタンツェはどきどきしながら与えられた部屋の寝台に入っていた。もうすぐ陛下が訪ねてくるはずだ。
三回扉を叩く音がしたので、コンスタンツェは来訪者を招き入れる。
輝く黄金の髪に神秘的な翠玉の瞳を持つ、長身で端整な顔立ちの青年。この世のものではないような美しさを目の当たりにし、コンスタンツェは動けなくなった。
彼はコンスタンツェの手を取り、甲に接吻をして言った。
「アレクサンドルと申します。コンスタンツェ殿下にはこれから六日間、私に御身をお任せいただき、準備を整えていただきたいのです」
アレクサンドルは毎夜コンスタンツェの身体をほぐした。夜着の上から丁寧に身体にふれ、恥ずかしがるコンスタンツェの夜着の裾から手を入れ、花芽と女筒を愛撫した。最初は小指すら入らなかった女筒も、アレクサンドルが丁寧にほぐすうちに三本の指を受け入れるようになった。
婚礼の夜、アレクサンドルはコンスタンツェの身体をそっと抱き上げ、寝台に運んだ。コンスタンツェの夜着をアレクサンドルはゆっくり取り去る。初めて裸体を晒すことに、コンスタンツェはひどく緊張していた。アレクサンドルは己の夜着を脱ぎ、そっとふれるだけのくちづけをして言った。
「コンスタンツェ。楽にしてください」
アレクサンドルの言葉にコンスタンツェは却って身を固くした。アレクサンドルはコンスタンツェの中に指を挿れ、具合を確かめる。よいと判断したのか、コンスタンツェの秘所に剛直をなじませ、少しずつ侵入しようとしてくる。
ああ、アレクサンドル陛下は政略結婚の義務として私と交わろうとなさっているのだ、とコンスタンツェは思う。陛下の行動は正しい、それなのに動揺している私がおかしい、そう思った時。
「コニー?」
自分を呼ぶ声にコンスタンツェは瞼を開いた。自分を覗き込む、心配そうな夫の顔。
「サーシャ……」
「悲しい夢でも見た?」
優しく頬を拭われて、コンスタンツェは自分が涙を流していることに気づいた。
「ええ、とても悲しい夢」
「一体どんな?」
コンスタンツェは夫にきゅっと抱きつき、しばらくしてからつぶやくように言った。
「サーシャが、いなかったの」
「私はここにいるよ」
夫の身体から伝うくすくす笑う振動が、とても心地よいとコンスタンツェは感じた。
「サーシャ」
「何?」
「お願い」
コンスタンツェの潤んだ瞳を見て、夫は微笑んで頷く。
コンスタンツェは自分がとても深く愛されていると感じた。秘所を舐めてくれる夫の舌は優しく、とめどなく蜜が溢れる。
「本当に舌で可愛がられるのが好きだね、コニーは」
「んっ……気持ちいい」
「もう大丈夫かな」
夫がずぷずぷと音を立てながら入ってきた。安心しきっているコンスタンツェはすんなり受け入れてしまう。
「すぐ入ったね」
「サーシャ……!」
ぎゅっと抱きついたコンスタンツェに夫はくすくす笑いながら言う。
「今日のコニーはえらく甘えん坊だね」
「だって……」
「安心してもらわないと」
コンスタンツェは夫から翻弄された。時には彼女の中の弱いところを執拗に擦られ、時には片方の乳房を優しく揉まれながらもう片方の乳首を甘噛みされ、時には身体中にくちづけの雨を降らされた。
「んっ……んっ……サーシャ」
「コニー、私はここにいるから」
優しい声で呼ばれる名が心地よく響く。ああ、サーシャがいる。コンスタンツェは幸せを噛み締めながら、もう一度夫に抱きついた。
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