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「体が火照って仕方ない。助けて欲しいんだけど……」
彼は妖しい笑み浮かべたまま服を全て剥ぎ取り裸体を晒す様に
促すと私は羞恥心に震えながらも要求通りに従う事にした……。
私は身体の自由を奪う為なのか鎖のようなものを使われておりましたけど
それだけでは終わらないのでございましょうか?
不安を募らせていくうちにとうとう我慢の限界を迎えた私は遂に悲鳴を上げ始める。
それでも彼は満足した様子を見せないで執拗に求めてきたのだ。
……その後私は一晩中体を求め続けられることになってしまう。
それは長い時間に渡ることとなっていた。
「ああ、僕は幸せだよ。大好きな女性を手に入れることが出来て。本当に良かったと思っている」
彼はずっとそれを繰り返し言っていた。
行為を終えた後、疲れ切った様子を見せる彼に対して 私は疑問を投げかけた。
どうしてこんなことをするのか、と。
彼は疲れが取れないのか弱々しい声で答える。
「それは君が僕にとって必要だからだ。そうだ、もし子供が出来たのなら教えてくれ。一緒に育てようじゃないか」
そして彼はそのまま眠りについたのであった。
朝目覚めると私は体の違和感に気付き自分の姿を眺めてみると彼の白濁液で汚れていたのが目に映った。
「うーん。まさか起き抜けからこんな姿を見せられるとは思わなかったよ」
私の目の前に現れた王太子は呆れたような声音で言う。
その目は昨晩と比べて鋭く光を帯びておりどこか冷めた感じがあった。
彼は私の上に跨ると胸元に手を伸ばしてきた。
「はぅ」
思わず変な声が出てしまう。
そしてそのまま強く鷲掴みしては指の間に突起を挟み潰したりして痛みを与えて来た。
その刺激を受けて私の体は熱を帯びる。
私は痛覚による快感を得てしまったようだ。
気持ちよさに喘いでいると、
「もう濡れてるじゃないか……やっぱりこうゆうことするのが好きなんだろう?」
そう問い詰められ私は首を横に振る。
しかし、否定しても無駄だといいたいかのように私を蔑む視線を向けてくるだけだった。
私は彼の方を見た。
彼が見つめ返してくる。
見つめられすぎて恥ずかしくなり、つい目を逸らす。
その間、私の中で何かが揺らいでいた。
私の意思とは無関係に体が激しく反応し始めていたのだ。
私はそれに気づき戸惑いを感じていた。
彼はそれが楽しいらしく何度も同じ事をしてくる。私は何もできずにただ受け入れるだけしか出来なかったが、
「今日はここまでで勘弁してあげよう」
唐突に解放してくれたのでほっとした私はその場に崩れ落ちそうになったが
なんとか耐えて身支度を整えようとしたところで背後からいきなり腕が伸びてきて私の腰に絡み付いてきた。
びっくりして振り返ると王太子がいつのまにかいて私の肩を押して壁に押し付けて耳を舐め始め
「はあっ、はぁ……」
私は呼吸を乱す。
そして、
「そろそろいいか。続きをしようじゃないか?」
私は突然の出来事に対応しきれずにいるのだったが、いつのまにか私は抱き寄せられていて、
キスをされていた。
最初は優しく触れる程度だったのですが、次第と激しいものになっていき、
やがては歯止めが効かない状態にまで追い詰められてしまったのである。
私は、段々と深まる関係によって彼との距離感が縮まった気がしていた。
このままだと駄目になる、私はそう思い距離を置き始めたのである。
しかし、それからというものの何故かより距離を縮めてきてしまい、
次第に私は拒否をすることがなくなってしまっていたのである。
そんなある日のことで、
「結婚して子供を作ろうよ」
急接近してきた王太子様から求婚を受けてしまうことに。
しかし私は乗り気にならず曖昧な返事をして その場から逃げるように去ったのだが、
私の姿を見かけた王太子は後を追って来た。
そして人気のない場所に連れ出されると無理矢理押し倒されてしまう。
強引に口付けをされるとそこで彼は一旦離れていった。
私はその場で彼の方に向き直って、
「……貴男ってば……強引なんですから! 」
言葉とは裏腹に頬が緩んでいるのが自分でも分かりましたわ。
そんな私を見て彼は嬉しかったらしく再び迫って来ていた。
結局私は、
「仕方ありませんね~そこまで仰っしゃるようなら喜んでお受けさせて頂きます!」
笑顔で了承しますと彼の胸に抱きつきますと心から安堵した表情で頭を撫でてくれたのでしたが、
すぐに普段の不敵な顔に戻ったようで、何処から持ち出したのでしょうか?
お人形さんを手に取って見せてくれますと、私に見せ付けながら
私を犯し始めて……そう、もう逃げられないと悟った私は既に快楽で思考がまともに働かなくなっていたので
大人しく従うしかなく、気が付けばいつもの様に失神するまで攻め立てられてしまったのですが、
私が気絶している間に、
「これで既成事実の完成!  やっと手に入れた。俺の妻に出来れば
君を自由にしてあげられるかと思っていたのに残念だよ」
なんて事を言い出しますと私をお姫さま抱っこしてそのまま部屋を出ていくのでした。
その後は部屋に戻りベッドの上で戯れ合いますとそのまま私を眠らせてくれるのでした。
私が目覚めた時には隣には誰もいないので一人寂しさを覚えてしまっておりますと
そこに現れると何食わぬ顔をして戻って参りまして 私のお腹に手を回して抱きしめて来て甘え始めるのでした。
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