96%の恋
適合率九十六パーセント。
二十歳のオメガ・高瀬朔は、高適合者紹介制度で出会ったアルファ・桐生晃に、初対面で「番になる気はない」と言い切った。
それから五年。
二人は三年前から同じ家で暮らし、発情期には身体を重ねている。
けれど朔は一度も「好き」と言われたことがない。
付き合おうとも、番になろうとも言われない。
優しく抱かれるのに、一番近くなる時だけ顔を見てもらえず、番の印を刻む首筋には決して触れられなかった。
自分たちは一体何なのか。
そんな中、朔は亡き母と同じ病気を発症する。
このまま、いつか晃に選ばれるのを待ち続けたくない。
朔は何も告げず、三年間暮らした家を出ることを決めた。
数字ではなく、自分自身を選んでほしかったオメガと、五年前の言葉を律儀に守り続けていたアルファ。
五年間すれ違い続けた二人が、ようやく互いの気持ちを言葉にするまでの話。
※オメガバース独自設定あり
※作中の病気・治療法はすべて架空です
※性描写あり
※ハッピーエンド
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朔は何も告げず、三年間暮らした家を出ることを決めた。
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