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第三話
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私は今…変装をして街中を移動している。
本当は今すぐにでも他に街に向かいたいのだけど、食料品が底をついたので購入する為だった。
ちなみに私の変装は髪の色と肌の色を黒く変化させて、フフォルティーナに許可を貰って聖剣を黒く染めたグレートソードにした。
だけど顔までは変える事が出来ないのでフードを深く被ってから、スカーフで鼻と口を隠している。
何故こんな事になっているかというと?
原因はコレ。
【カロナック王国の壊滅となった切っ掛けを作った聖女セレナ・ヴィシュランティス・懸賞金・金貨2000枚】
【ゼムスカーラン王国の勇者カルイオから聖剣を奪った聖女セレナ・ヴィシュランティス・懸賞金・金貨5000枚】
どちらも生け捕りでと書かれていた。
ゼムスカーラン王国での出来事に関しては、確かに勇者カルイオから聖剣を奪った事は事実だが…?
まさかカロナック王国に関する者から懸賞金が掛けられているとは露にも思わなかった。
どちらにも私の姿絵が描かれているので、素顔を晒すのは非常にマズかった。
その為、賞金稼ぎや冒険者に何度か職質をされたりもしたが、髪の色や肌の色で誤魔化せたので顔を晒す必要はなかった。
「筈なんだけどねぇ?」
《建物の影から数人がこっちを見ているわね。》
この世界には整髪塗料や肌のパウダーなどは存在する。
なのでその対策の為に、スカーフには呪術魔術師の刻印が入っている物を用意していた。
この世界では呪術魔術師は異端の者として扱われている為に、あまり関わろうとする者はいない。
私はスカーフに描かれている刻印を自身の魔力で光らせて見せていた。
そのお陰で、顔を見られずに済んでいた筈なんだけど?
《あ、また増えた。 今は20人位がセレナを狙っているわね。》
「捕まえて引き渡せば、合計で金貨7000枚だからね。」
《ここから素早く移動した方が良いけど、この先の場所で転移出来る場所はある?》
「このトローダインの街から先は私も行った事ない場所だからね。転移魔法が出来るとしたらこの街に来る前に立ち寄った村くらいかな?」
《この様子だと、バローリア港にも手配書が回っていそうね。》
「何処かの山にでも行ってから、ほとぼりが冷めるまで待つかな。」
私の転移魔法は、一度行った場所にしか転移出来ない。
浮遊魔法や飛行魔法も使えない事は無いんだけど、大陸間の移動が出来る程の魔力量は流石にない。
小舟を作って海を移動…と考えてもみたけど、海の魔物や魔獣は大型船を襲う事はあまりしないけど、小舟は何隻も被害に遭っていると聞く。
エルフの大森林がある大陸は、海を渡らないと辿り着かず…陸が繋がっていない。
下手に村に移住したりして、賞金稼ぎの類を呼び寄せて村に被害を出すのは避けたい。
なので、やはりどこかの山でほとぼりが冷めるのを待つしかないか。
《あ…また増えた。》
「またぁ?」
私は路地に移動してから、地下水路の入り口の蓋を開けてから姿消しの魔法を使用した。
そして路地の隅で息を殺して見ていると、私に目を付けていた賞金稼ぎや冒険者が地下水路の蓋が開いているのを見てから中に入って行った。
皆…後を追う様に入って行くのだが、数えていると全部で37人が入って行った。
「こんなにいたのね。」
《ここから転移魔法を使いましょう。 山が近くにある村はなかったっけ?》
「あるとすればヘルークの村ね。」
私は地下水路への蓋を閉めてから、接着魔法を施してから転移魔法で移動した。
そしてヘルークの村で野菜の苗や食料を買い込むと、山のある方に移動した。
そこで伐採してから簡素な造りの小屋を作った。
地属性魔法で地面を畑にしてから苗を植えて行った。
「とりあえず…どれ位まで此処に居ればいいのかな?」
《ほとぼりが冷めるまで…となると、1年くらいかな?》
「他にも偽装工作がしたいわね。 変身魔法とかフォルティーナは知らない?」
《妹が得意だけど…まだ眠っているから、起きてから習うしかないわね。》
これから私はこの山の近くの場所で自給自足を始める事になる。
細かい作業は明日でも良いか!
私は取り敢えず、カロナックにいた時に使っていたベッドを収納魔法から取り出して設置した。
そして横になって、少し早いけど眠りについた。
だけどこの生活はあまり長くは続かないんだよね。
その理由は?
本当は今すぐにでも他に街に向かいたいのだけど、食料品が底をついたので購入する為だった。
ちなみに私の変装は髪の色と肌の色を黒く変化させて、フフォルティーナに許可を貰って聖剣を黒く染めたグレートソードにした。
だけど顔までは変える事が出来ないのでフードを深く被ってから、スカーフで鼻と口を隠している。
何故こんな事になっているかというと?
原因はコレ。
【カロナック王国の壊滅となった切っ掛けを作った聖女セレナ・ヴィシュランティス・懸賞金・金貨2000枚】
【ゼムスカーラン王国の勇者カルイオから聖剣を奪った聖女セレナ・ヴィシュランティス・懸賞金・金貨5000枚】
どちらも生け捕りでと書かれていた。
ゼムスカーラン王国での出来事に関しては、確かに勇者カルイオから聖剣を奪った事は事実だが…?
まさかカロナック王国に関する者から懸賞金が掛けられているとは露にも思わなかった。
どちらにも私の姿絵が描かれているので、素顔を晒すのは非常にマズかった。
その為、賞金稼ぎや冒険者に何度か職質をされたりもしたが、髪の色や肌の色で誤魔化せたので顔を晒す必要はなかった。
「筈なんだけどねぇ?」
《建物の影から数人がこっちを見ているわね。》
この世界には整髪塗料や肌のパウダーなどは存在する。
なのでその対策の為に、スカーフには呪術魔術師の刻印が入っている物を用意していた。
この世界では呪術魔術師は異端の者として扱われている為に、あまり関わろうとする者はいない。
私はスカーフに描かれている刻印を自身の魔力で光らせて見せていた。
そのお陰で、顔を見られずに済んでいた筈なんだけど?
《あ、また増えた。 今は20人位がセレナを狙っているわね。》
「捕まえて引き渡せば、合計で金貨7000枚だからね。」
《ここから素早く移動した方が良いけど、この先の場所で転移出来る場所はある?》
「このトローダインの街から先は私も行った事ない場所だからね。転移魔法が出来るとしたらこの街に来る前に立ち寄った村くらいかな?」
《この様子だと、バローリア港にも手配書が回っていそうね。》
「何処かの山にでも行ってから、ほとぼりが冷めるまで待つかな。」
私の転移魔法は、一度行った場所にしか転移出来ない。
浮遊魔法や飛行魔法も使えない事は無いんだけど、大陸間の移動が出来る程の魔力量は流石にない。
小舟を作って海を移動…と考えてもみたけど、海の魔物や魔獣は大型船を襲う事はあまりしないけど、小舟は何隻も被害に遭っていると聞く。
エルフの大森林がある大陸は、海を渡らないと辿り着かず…陸が繋がっていない。
下手に村に移住したりして、賞金稼ぎの類を呼び寄せて村に被害を出すのは避けたい。
なので、やはりどこかの山でほとぼりが冷めるのを待つしかないか。
《あ…また増えた。》
「またぁ?」
私は路地に移動してから、地下水路の入り口の蓋を開けてから姿消しの魔法を使用した。
そして路地の隅で息を殺して見ていると、私に目を付けていた賞金稼ぎや冒険者が地下水路の蓋が開いているのを見てから中に入って行った。
皆…後を追う様に入って行くのだが、数えていると全部で37人が入って行った。
「こんなにいたのね。」
《ここから転移魔法を使いましょう。 山が近くにある村はなかったっけ?》
「あるとすればヘルークの村ね。」
私は地下水路への蓋を閉めてから、接着魔法を施してから転移魔法で移動した。
そしてヘルークの村で野菜の苗や食料を買い込むと、山のある方に移動した。
そこで伐採してから簡素な造りの小屋を作った。
地属性魔法で地面を畑にしてから苗を植えて行った。
「とりあえず…どれ位まで此処に居ればいいのかな?」
《ほとぼりが冷めるまで…となると、1年くらいかな?》
「他にも偽装工作がしたいわね。 変身魔法とかフォルティーナは知らない?」
《妹が得意だけど…まだ眠っているから、起きてから習うしかないわね。》
これから私はこの山の近くの場所で自給自足を始める事になる。
細かい作業は明日でも良いか!
私は取り敢えず、カロナックにいた時に使っていたベッドを収納魔法から取り出して設置した。
そして横になって、少し早いけど眠りについた。
だけどこの生活はあまり長くは続かないんだよね。
その理由は?
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