職業体験 小説一覧
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「仕事なんて、面倒くさい。できれば遊び暮らしたい」──そんな漠然とした思いを抱く、そこのキミ。あるいは、もう「働く」ことへの情熱が冷めかかっている、そこのアナタ。ちょっと立ち止まって、この物語を読んでみませんか?
これは、ごく普通の中学1年生、蒼馬(そうま)とその仲間たち7人が、たった3週間の職業体験で「働くこと」の真実に触れていく、予測不能な成長物語です。
舞台は、夏休みの冷凍食品工場「フロスパック広島」。中学生活の延長だと高を括っていた蒼馬は、初日からいきなり戸惑います。彼の信条は「成果主義」。「誰よりも多くパックして、一番になってやる!」と意気込む蒼馬の隣には、冷静沈着で準備周到な菜央(なお)がいました。彼女は「確認と品質維持が先」と、蒼馬とは真逆の視点で仕事に向き合います。
「成果って、数字じゃないんですか?」「でも、その50袋がすごく丁寧だったら?」──工場長が放った一言が、蒼馬の「働く」という概念を揺るがしていきます。ラインのトラブル、想定外の異物混入、単調に見える野菜の検品……。日を追うごとに彼らが直面するのは、学校の勉強では決して教えてくれない「仕事のリアル」でした。
冷凍庫のひんやりとした空気の中で、蒼馬は気づきます。目に見える数字や評価だけが「成果」ではないこと。「失敗を防ぐこと」も、「見えない場所をきれいにすること」も、そして「誰かの当たり前を支えること」も、すべてが大切な「仕事」なのだと。
物語は、工場を飛び出し、地域清掃センターや高齢者宅でのボランティアへと広がっていきます。そこには、報酬が発生しないけれど、人の温かさや感謝が溢れる「仕事」がありました。「誰かのいない場所をきれいにする」「制服のないプロフェッショナル」──彼らは、働くことの多様な価値、そして「見えないバトン」を繋ぐ尊さに気づいていきます。
そして迎える、地域に向けた「職業体験発表会」。後輩たちや大人たちを前に、彼らは自分たちの言葉で「働く」ことの意味を語り始めます。「仕事は、誰かを思い出すこと」「やりがいは、誰かと通じ合えたときに生まれる」…彼らの言葉は、聴く人々の心に静かに、しかし深く響き渡ります。
なぜ、私たちは「働く」のか? 「仕事」は、本当に必要なのか?
この物語は、そんな普遍的な問いに対し、中学生ならではの等身大の視点と、体験から得た確かな実感をもって、温かい答えを提示します。
これは、あなたの「働く」への価値観をきっと変える物語。
冷たい冷凍庫の奥で、少年少女が見つけた「熱い」夢の形を、ぜひ見届けてください。
文字数 34,469
最終更新日 2025.08.02
登録日 2025.07.10
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【犬猿の仲のはずが……??異世界の特殊職『魔獣士』を目指す少女の学園青春ラブ&成長ストーリー!】
アンナは『魔獣士』を目指すちょっぴり気の強い13歳の女の子。
『魔獣士』とは、不思議な力を持つ獣『魔獣』の世話をし、魔法の力を導くプロフェッショナル集団。
そんな魔獣士の中でも、魔獣の眠りをサポートする《寝かしつけ》専門の魔獣士になるため、アンナは魔獣士育成アカデミーに入学した。
そして順風満帆な学園生活を送ろうと思っていた矢先、同級生の美少年ルカに宣戦布告をされてしまう。
「《寝かしつけ》なんて誰だってできる雑用だし、結局危険なことをやりたくないビビリか、サボりたいやつがやる仕事だ。」
アンナはルカの言動に怒り、対抗心に火がついた。
勝ち気で真面目で負けず嫌い。おまけに真っ直ぐすぎる心を持ったアンナが進む先には、いつも道が開いていく。
そんなアンナに感化され、しだいにルカにも変化が訪れる……?
※きずな児童書大賞にエントリーしてます。
※表紙イラストは槍大鳳大さまに依頼し制作して頂きました
文字数 62,344
最終更新日 2023.08.08
登録日 2023.07.28
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