冒険者組合とブレスレット 小説一覧
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この街の近郊には、有名な古代遺跡があった。
〈ナーバス神殿〉と呼ばれる、千年以上昔の神殿遺跡だ。
探索した者たちが、次々と首吊りをしたという、いわく付きの遺跡だ。
でも、それは昔のことで、今では神殿の表御殿は、定番の肝試しスポットになっていた。
だから俺は、その〈ナーバス神殿〉に、嫌がる後輩を無理に連れていった。
ビビる後輩を面白がっていると、神殿の奥に幕があり、その幕をはだけると、真っ白な壁に、怪しげな紋様が記されてあった。
丸にバッテン印が入って、目玉のように|睫毛《まつげ》が描かれた、変な紋様で、皆、「コイツを目にしたら、気が狂うってやつ?」とせせら笑った。
ところが、翌日、笑えない事態が起こった。
嫌がっていた後輩が、首を吊って死んだのである。
神殿の呪いは健在だった!? と、冒険者たちは大騒ぎ。
おかげで、無理に後輩を連れて行った俺は、皆から避けられるようになった。
仕方なく俺は、冒険者組合の女性組合長と相談しーー。
※他サイトでも掲載しています。
小説家になろうでは、ホラー短編作品集『あなたへ贈る異世界への招待。ただし、片道切符。あなたは行きますか?』の1作品 として掲載しています。
文字数 6,376
最終更新日 2025.09.25
登録日 2025.09.24
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