#経済サスペンス 小説一覧
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長崎で掴んだ糸の先を追い、龍馬は上海へ渡る。
黄浦江に並ぶ石造りの建物。電信柱。取引所。英国租界と中国人街を分ける見えない壁。上海は長崎の十倍の速度で動いていた。
そこで龍馬は二人の人間と出会う。刀を捨て英語を選んだ元佐賀藩士・真壁修二。そしてグレイが見せた世界地図——航路、電信、保険、銀行、全部が一枚の紙の上で繋がっていた。
龍馬は上海に魅了された。電信の速度。取引所の熱気。全部が好きだった。だから怖かった。
「国では遅い」——龍馬は紙に書いた。「日本も、一つの会社になるしかない」
声に出して初めて、自分が何を言ったか分かった。
文字数 1,154
最終更新日 2026.05.18
登録日 2026.05.18
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