在宅勤務 小説一覧
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大学4年生の 佐伯大河 は、誰とでもすぐに打ち解ける社交的な性格。
シェアハウスでもムードメーカー的な存在で、特に無口で落ち着いた雰囲気の同居人 小早川唯 をからかうのが日課になっていた。
「唯さんってさ、恋とかするんですか?」
「……しないように見える?」
冗談半分で投げかけた言葉に返ってきたのは、淡々としていながらも少し照れたような返事。
そして、不意に見せた小さな笑顔――その瞬間、大河の心臓は大きく跳ね、意識してはいけないと思いながらも唯の姿が頭から離れなくなる。
一方の唯も、にぎやかな大河に振り回されながら、いつも自分に自然に手を差し伸べてくれる優しさに少しずつ惹かれていく。
けれど、不器用な彼はその気持ちを言葉にできず、表情に出ることも少ない。
――シェアハウスという同じ屋根の下で、二人の関係は「ただの同居人」から「かけがえのない存在」へと変わっていく。
文字数 13,405
最終更新日 2025.09.08
登録日 2025.09.07
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