ファンタジー 美女・美少女・美幼女小説一覧
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魔女狩り――忌まわしい響きの病魔は、確実に王国を侵していた。
カルヴィン伯爵領から始まったといわれる疫病や飢饉、その他自然災害。
それらには「魔女」が関係しているのだとどこからともなく声が上がり、王都の異端審問官たちも動き出し、それに乗っかるようにしてそこらの人間も手当たりしだいに「あやしい女」を狩るようになってしまった、そんな時代。
とはいえ、今の俺は、温泉地を転々としているだけの、しがない旅の剣士だ。魔女狩りという奔流に抗えるはずもなく、しかし幸運にもそんな現場には遭遇することもなく、このド田舎の温泉街に辿り着いた。……のだが、残念なことにここで「魔女狩り」に遭遇してしまう。それを成り行き上助ける事になった俺と、「魔女は引退した」と言い張るタナさん。俺たちは逃げるようにしてその街を後にするのだが、タナさんは「カルヴィン伯爵に会いに行く」とか言い出す始末。そいつは現代の魔女狩りの源泉だぞ、と。
しかし、タナさんは言い出したら聞かない性格だ。そして俺も、まぁ、いいかなんて思ってしまう性格だ。
残念なコンビである。
そんな旅の途上で、俺たちはハーフエルフの幼女や、竜族の末裔の娘たちと出会う。
そしてだんだんと見えてくる真の敵の姿。
……は、いいのだけど、長旅は腰に来る。困ったものだ。
さて、そんな俺と、魔法を使ってくれない魔女の旅の行く末は?
文字数 198,229
最終更新日 2020.09.15
登録日 2020.08.31
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