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小説検索AIアシスタントβ

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ライト文芸 完結 短編 R15
「悲しいことは昨日まで♪ 今日はきっと良いことがあるわ♪」 目下、継母ブルチャスカとその娘アンジェルに、芋の皮剥きやら食器洗いをさせられている私、ユキファールム。 「こんなことも出来なければ、将来とっても困るわよ」 「そうよ、ユキファールム。私達は貴女のことを思って仕込んでいるんだからね」 うぬぬ、2対1では流石に勝てない。 けれど彼女達は、意地が悪い訳じゃないの。 ただ家事をさせられるだけなの。 その様子を見て、執事アーントや侍女のバタフライは目を輝かせていた。 「素晴らしい教え方です。姫様は私の言うことは聞かず「バタフライがやってよぉ」と、甘えて来られると、可愛いくて駄目なのです」 「私もです。生まれた時からお守りしてきたので。こんな時なのに、厳しくできず……。申し訳ありません」  そう言いながら、ブルチャスカに頭を下げる二人。  私が頑張っているところは、目に入らないのかしら?  まあいいや。この2人はもう高齢で、私から見たら祖父母に近い年齢だから、今さら文句も言わないわ。孫のように可愛がって貰ったもの。 それにしても、私に家事なんてさせてどうするつもりなんだろう。目玉焼きさえ焦がすし、味付けはいまいちだし、彩りも美味しそうじゃないし。まあ、何とか煮炊きは出来るようになったけど。 お掃除はハタキをかけて、箒で床を掃いて、水ぶきするのよね。 後はお洗濯。水仕事は指先が荒れるから苦手なの。ささくれとひび割れが酷いわ。洗ったものは重いし、干すのも大変だもの。 どうして私にさせるのかしら? 「お嬢様、私共はここでお別れです。ここから先はお一人で行って頂きます」 「私達はここで敵を迎えうちますから、お嬢様はこの先にある家で一人で隠れていてください。屋敷には生活用品が、庭には野菜も植えてありますから。庭にかかっている網は外しては駄目ですよ。動物避けですからね」 にこやかに笑っているアーントとバタフライだが、彼らが着ているのは鎧だった。 「なによ、その鎧は? 貴方達はもうお年寄りでしょう? 一緒に逃げましょうよ」 私は彼らも一緒に行こうと誘った。 けれど、首を振りここに残ると言う。 「姫様の幸福だけが私達の願いです。その幸せを壊さないで下さいませ」 「さあ、行くのです。必ず迎えに行きますから」 「あぁ……きっとよ、迎えに来てね」 私は真剣な様子の彼らに逆らえず、城裏のずっと奥山にある、二人の言う家屋を目指した。 (小説家になろうさんにも載せています)
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文字数 11,896 最終更新日 2025.04.30 登録日 2025.04.30
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