年下インターン 小説一覧
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妻に言われて会社のインターンに土下座謝罪させられた俺、離婚したら彼女が高嶺の花と仰ぐ『デザイン界の父』になっていた
神崎モビリティデザインが一年がかりで進めてきた大型案件は、ようやく無事に納品を終えた。私はデザイン部と開発部に、案件が終わったら一人ひとりに特別慰労金を出すと約束していた。ところが支給当日、妻の神崎玲奈は私に断りもなく、全社員への慰労金をアメリカンヒーローの限定フィギュアセットに変えてしまった。理由は、ただひとつだった。新しく入った年下インターンの星野巧が、何気なく「これ、欲しいな」と言ったからだ。
その夜、巧はさっそくSNSにそのフィギュアセットを載せた。写真の中で、彼は玲奈の袖を軽くつかみ、甘やかされた子犬のように笑っていた。玲奈はその隣に立ち、耳を赤くしながら、私には一度も見せたことのないほど柔らかな目で彼を見ていた。添えられた文章は、さらに目障りだった。
【女王様にちょっと願いごとをしただけなのに、本当に全社員分のプレゼントまで僕の好きな限定フィギュアにしてくれた。感動しすぎて泣きそう。女王様のために、これからも頑張ります】
コメント欄はすぐに盛り上がった。
【甘すぎる。自然に彼へプレゼントするために、全社員分そろえたってことでしょ】
【年下の甘え上手なインターンと強気な女社長、この二人は推せる】
【正式な披露宴をやるときは、主賓席に呼んでください】
巧はさらに、自分のコメントを固定していた。
【皆さんの言葉を励みに、仕事も恋も頑張ります】
その一文を見た瞬間、私はようやく気づいた。腐った関係は、置いておくだけで悪臭を放つ。SNSを閉じた直後、数人の核心メンバーが私のオフィスの扉を開けた。彼らは一年間、徹夜を重ね、巧の尻拭いまで何度もさせられてきた。それなのに最後に渡されたのは、案件とは何の関係もないフィギュアだった。もう誰も、我慢するつもりはなかった。
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文字数 14,290
最終更新日 2026.07.24
登録日 2026.07.24
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