第6回ほっこり・じんわり大賞

第6回ほっこり・じんわり大賞

選考概要

724作が集まった第6回ほっこり・じんわり大賞。その中から一次選考を通過したのは21作品。淡い恋や切ない別れを描いた青春ストーリーに、心温まる動物もの、胸をじんわりとさせてくれる友情物語など、幅広い作品が集まった。

選考を重ね、編集部内で大賞候補としたのは、「君といた夏」「約束のクローバー ~僕が自ら歩く理由~」「くまちゃんと夕焼け色のイモムシ」の3作品。

これらの候補作の中で、巧みな心情描写と読者を引き込む展開で最も編集部内で支持を集めた「君といた夏」を『大賞』に選出した。また、テーマ別賞として、病に向き合う男の子を前向きに描いた「約束のクローバー ~僕が自ら歩く理由~」を『涙じんわり賞』に、喋るクマの“くまちゃん”とイモムシの触れ合いを漫画で表現した「くまちゃんと夕焼け色のイモムシ」を『心ほっこり賞』とした。その他、最終選考に残ったものの、惜しくも授賞に至らなかった作品を奨励賞とした。

「君といた夏」は、霊が見える女子高校生が、記憶をなくした幽霊の青年と出会い、彼の記憶の謎を探していく作品。真実が少しずつ明かされていく作りこまれたストーリーに加え、青春時代らしい気持ちのすれ違いやほのかな恋心が繊細なタッチで描かれており、編集部一同高評価だった。

「約束のクローバー ~僕が自ら歩く理由~」は、足の不自由な男の子が、優しい家族や同じ病院に入院する友人に支えられながら、己の病を乗り越えていく物語。真に迫る治療描写に加え、懸命に前を向く主人公のひたむきさに胸を打たれた。

「くまちゃんと夕焼け色のイモムシ」は、可愛らしいタッチで描かれた漫画作品。心優しいくまちゃんと無邪気なイモムシの交流が視覚的にも内容的にも心を温めてくれる、まさに『心ほっこり賞』にふさわしい作品だった。

開催概要はこちら
応募総数 724作品 開催期間 2023年07月01日〜末日

君といた夏

9位 / 724件

編集部より

記憶を失った幽霊のレイと、今を生きる結夏の特別な関係性が素敵でした。互いを思いやるが故のすれ違いにはもどかしさがありますが、一方で二人の優しい気持ちも感じられて心温まります。結夏が抱く、レイとの別れが迫ることへの焦りや、割り切れない嫉妬心など、恋する少女の心の機微も巧みに織り込まれ、その繊細な心情描写も魅力的でした。


編集部より

ポイント最上位作品として、”読者賞”に決定いたしました。お茶目な小動物系の付喪神たちと、世話焼きな主人公の生活が賑やかに描かれています。主人公と暮らすことで成長していく付喪神の可愛さが、多くの読者の心を掴んだのではないでしょうか。


編集部より

障がいや闘病の困難さがリアルに描写され、主人公コウキが成長していく姿に感動できる作品でした。またコウキの持つ、自分が普通ではないことへの葛藤や、友達、家族との関わりが丁寧に描かれている点も見事です。


編集部より

優しいタッチで描かれる柔らかな世界観が魅力的でした。くまちゃんとイモムシの出会いから別れまでが丁寧に描かれており、二人の友情が感じられてほっこりします。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

奨励賞

投票ユーザ当選者

投票総数 2,395票 当選 10名