夫は医師。
私は別になんの取り柄もない、ごく普通の専業主婦。
4歳の息子・夏輝を育てながら、穏やかな毎日を送っていた。
そう思っていた。
ーーーあの日までは。
「パパとせんせい、ぎゅーしてたよ」
何気なく息子が口にしたひとこと。
その無邪気なひとことで、私は夫と保育園の先生の関係を知ることになる。
しかも2人は、息子を連れて出かけていた。
まるで本当の家族のように。
私の知らない場所で続けられていた家族ごっこ。
なら、私も知らないふりを続けよう。
証拠を集め、逃げ道を塞ぎ、社会から抹殺させるその日まで。
文字数 15,680
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.26