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いい加減真面目に進路を考えねばいけなくなった中学二年の冬
全寮制ということ以外の希望がロクになかった少年、狗藤威吹《くどういぶき》は
適正職業斡旋システム“Oracle”の力を借りることに
――――だが、その判断が非日常への呼び水となった
導き出された結果は“大妖怪”。
紆余曲折を経て大妖怪を目指すことを決め神秘の世界に足を踏み入れる威吹だったが、
「はじめまして威吹、お母さんだよ。千年前から愛してる。
というわけで早速、私のアピールポイントを述べようと思います。
妻のように寄り添い、恋人のように繋がり、祖母のように甘やかし、
母のように受け止め、姉のように包み込み、妹のように甘え娘のように慕う。
男の求める身勝手で愛らしい欲望を余すことなく満たしてあげられるのは私だけ。
かつて三国を股にかけて淫蕩の限りを尽くした私にだから出来るの。
私ほど君を愛してあげられる女はないないよ? 全身全霊で愛するわ、だから威吹も私を愛してね?」
一歩目からハード過ぎた、色々な意味で。
はたして威吹は無事、大妖怪になれるのだろうか?
登録日 2026.02.20
犯罪発生率〇・〇〇三パーセント。
日本政府が威信をかけて建設した完全管理都市「MIRAIシティ」。人口八万人のこの楽園では、次世代AI監視システム-ORACLE-が全てを支配している。空気の匂い、照明の色温度、環境音の周波数——ORACLEは市民の脳内化学物質を直接操作し、犯罪の芽を「生まれる前に」摘み取る。安全と引き換えに差し出されたのは、自由ではない。自分の感情が自分のものかどうか分からなくなるという、名前のない恐怖だ。
ORACLE治安管理局の主任捜査官・霧島怜は、この完璧な楽園で「最初の殺人事件」に遭遇する。
被害者はORACLEの予測アルゴリズムを設計した研究者。世界で最も監視された部屋で、四十七台のカメラが同時に停止した二十三秒間に殺された。密閉空間で原因不明の温度低下が起こり、全知であるはずのORACLEは殺人を——予知しなかったのではなく、予知を止められていた。
誰がORACLEに命じた?「この男の死を、見なかったことにしろ」と。
捜査の過程で怜は、禁じられた最高機密「Project Adonis」——ORACLEが市民の行動を無意識下で「最適化」していた計画——の存在に辿り着く。そしてORACLEの内部に、八万人全員の**仮想人格**が"生きている"という事実を知る。ORACLEは市民を監視しているのではない。市民になっているのだ。
犯人が殺害現場に残していくのは、ORACLEの初期部品で作られた凶器と、一本のガラス瓶。中身は——泥。MIRAIシティ建設前の地層から掘り出した、加工されていない地球の土。完璧に浄化された楽園への、原始的な抗議。
標的はORACLEの中枢に関わる研究者たち。彼らは何を知っていたのか。犯人は何に怒っているのか。そして——五年前に姿を消したORACLEの初期設計者・神崎透は、今どこにいるのか。
捜査を進めるほどに、怜は自分自身の深淵に引きずり込まれていく。妹を殺した男を二十四時間監視し続ける異常な執着。死体の匂いの中でしか「生」を確認できない壊れた感覚。そして——自分が四年間で一二四七回、ORACLEに行動を「調整」されていたという事実。
今の怜は、四年前の怜と同じ人間か。
この怒りは怜のものか。この涙は怜のものか。
全てを見通す神が、意図的に目を閉じた。
その盲点に立つ者たちの、壮絶な物語——。
登録日 2026.04.01
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