水野忠邦小説一覧

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 田沼意次の孫にあたる意義は人斬りのカイに狙われる。カイの手腕に興味を持った意義は、大坂で私塾を開く大塩平八郎に引き会わせる。もと与力で正義漢の平八郎は、天保の大飢饉への幕府の対応に義憤を感じていた。実力行使もやむなしと蜂起の準備を進める大塩一党。カイも無学ながら平八郎の教えに感化されていく。  大坂に決起の日が来た。計画は跡部の暗殺のち蜂起、のはずだったが脱走者からの密告によりあえなく暗殺は中止。準備不足のまま、木製の大砲を主戦力に据え大坂の豪商宅を次々と襲撃していく。最初は25名だった叛乱軍も、農民や大坂市民が追随していき三百名を超える集団へと膨張していく。その様は米を求めて突き進むネズミの大群。 ことは順調に進むかに見えたが、幕府側も面子をかけて実戦部隊と最新兵器を投入。物量作戦により大塩叛乱軍はわずか半日で鎮圧された。さらには、身内を捕縛され追い詰められた平八郎と養子の格之助は爆薬を使って自決する―というのが史実なのだが、実はこの自決こそが次なる叛乱への布石であった。
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小説 17,348 位 / 185,534件 歴史・時代 213 位 / 2,373件
文字数 47,680 最終更新日 2024.06.07 登録日 2024.05.31
大目付に「栄転」(実際には左遷)された遠山の金さんと、隠居を命じられた元大名の内田(うちだ)正容(まさかた)の物語です。内田正容は大名でありながら彫物があったと(正にこれこそ本物の「大名やくざ」)、そこから着想を得まして、遠山の金さんが桜の彫物を背負っているのに対して、内田正容は桜吹雪に対抗して梅の彫物を入れていた…、実は二人は義兄弟…、若き日に兄弟盃を交わした仲…、正容が梅の彫物を入れたのもその頃だったというフィクションです。(小説家になろうのコンテストに応募しましたが、見事に落選しまして、出版優先権を返却して下さいましたので、懲りずに応募してしまいました)。
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小説 185,534 位 / 185,534件 歴史・時代 2,373 位 / 2,373件
文字数 116,221 最終更新日 2019.04.30 登録日 2019.04.17
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