矢嶋 優

矢嶋 優

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ファンタジー 連載中 長編
プロローグ 「滅びゆく拳流星」 遥か銀河の彼方――。 そこには、武と平和を重んじる伝説の惑星が存在した。 その名は拳流星(けんりゅうせい)。 拳流星には宇宙の生命エネルギーが結晶化した**「宝玉(ほうぎょく)」**が眠っていた。 宝玉は全部で50個。 それぞれが異なる動物や自然の力を宿し、選ばれた戦士だけがその力を引き出すことができる。 その宝玉は、拳流星の王・マスター・アルスによって長きにわたり守られてきた。 しかし、その平和は永遠ではなかった。 ⸻ 宇宙を渡り歩き、星々から秘宝を奪い続ける最凶の集団―― 海賊団。 船長ギルエタルガーは、50個すべての宝玉を集め、宇宙を支配するという野望を抱いていた。 「宝玉はすべて我らのものだ!」 無数の宇宙船が拳流星へ襲来する。 女海賊ザミラクアは圧倒的な剣技で戦士たちを倒し、開発海賊マドルは最新兵器で防衛網を破壊する。 そして、数え切れないほどのスカル兵が惑星中へ押し寄せた。 炎に包まれる街。 崩れ落ちる神殿。 必死に戦う拳流星の戦士たち。 それでも海賊団の勢いを止めることはできなかった。 ⸻ 王城の最深部。 傷ついたマスター・アルスは、最後に残った守護者たちへ静かに語りかける。 「このままでは……宝玉はすべて奪われる。」 彼は祭壇へ歩み寄り、残された宝玉を見つめた。 「宝玉よ……未来へ希望を託せ。」 アルスが両手を掲げると、眩い光が50個の宝玉を包み込む。 宝玉は一斉に宇宙へ飛び立ち、銀河中へ散らばっていった。 「何だと!?」 ギルエタルガーは怒りに震える。 「必ず見つけ出せ! 一つ残らず奪い取るのだ!」 「ハッ!!」 海賊団の宇宙船は、散らばった宝玉を追って宇宙各地へ向かった。 ⸻ 静まり返った王城。 マスター・アルスは最後の力を振り絞り、一つの青い光へ語りかける。 「ケン・ヤマト……。」 「お前は最後の希望だ。」 「宝玉に選ばれし戦士を探し出し、拳流星の未来を託せ。」 青い光はうなずくように輝き、地球へ向かって飛び立っていく。 ⸻ その頃、地球――。 日本・沖縄。 夜空を一筋の流星が駆け抜けた。 それは偶然ではない。 運命に導かれた光だった。 この光を拾う一人の少女が、やがて宇宙の命運を懸けた戦いへ身を投じることになる。 その名は―― 黒田 恵美。 まだ彼女は、自分が琉拳戦士ドラゴンレグロスとなる運命を知らなかった。
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小説 5,353 位 / 235,163件 ファンタジー 957 位 / 55,238件
文字数 156,628 最終更新日 2026.10.31 登録日 2026.10.31
青春 完結 長編
プロローグ「私の推しはクロッピー!」 黒江美沙には、誰にも負けない大好きなものがある。 それは、マスコットキャラクターのクロッピーだった。 「かわいい……! やっぱりクロッピーは最高!」 美沙の部屋には、クロッピーのぬいぐるみやキーホルダー、缶バッジ、ポスターが所狭しと並んでいる。 朝起きると、まずクロッピーに「おはよう」と声をかける。学校から帰ると、集めたグッズを眺めながら一日の疲れを癒やす。 そして今日は、待ちに待ったマスコットイベントの日だった。 「今日はクロッピーに会える!」 美沙はお気に入りのバッグにクロッピーのグッズをつけ、会場へ向かった。 会場には、たくさんの人が集まっていた。ステージの上では、クロッピーが元気いっぱいに手を振っている。 「クロッピー!」 美沙も大きく手を振り返す。 やがてステージには、別のマスコットキャラクターたちも登場した。 燃えるように元気なモエッピー。 のんびりした雰囲気のモックル。 ペンギンのような姿をしたペンドン。 不思議な動きが魅力のタイマルン。 花の飾りがよく似合うハナルン。 少しクールな雰囲気のブラックベルン。 「えっ、みんな一緒に出てくるの!?」 美沙は目を輝かせた。 クロッピーがモエッピーと並んで踊り、モックルがゆっくり手を振る。ペンドンは楽しそうに跳ね、ハナルンたちは会場を盛り上げていく。 その光景を見ているうちに、美沙の胸はどんどん熱くなった。 イベントの最後、マスコットたちは観客に向かって手を振った。 美沙は叫ぶ。 「クロッピー! これからもずっと大好き!」 その帰り道、美沙は買ったばかりのグッズを大切そうに抱えながら呟いた。 「私の推しはクロッピー。絶対に変わらない!」 ……そのはずだった。 しかし、この日をきっかけに、美沙の推し活生活は大きく変わっていく。 クロッピーだけを見ていた少女が、七人のマスコットキャラクターたちに心を奪われていくことになるのだった。 これは、マスコットキャラクターを愛する少女の、楽しくて少し騒がしい推し活物語。
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小説 11,888 位 / 235,163件 青春 145 位 / 8,033件
文字数 296,243 最終更新日 2026.10.28 登録日 2026.10.23
ファンタジー 完結 ショートショート
『獣装戦士ゲキファイター』プロローグ  銀河の最果て、美しき宝石のような輝きを放つ惑星**「キラブカ星」**。  平和を愛する民たちが暮らすその星は今、漆黒の巨大要塞によって飲み込まれようとしていた。  犯罪帝国ブラックシャドー。  宇宙のあらゆる富と命を略奪し、闇に染め上げる恐怖の軍団。  「姫様、どうかこれを持って脱出を……! この『リング』が、いつか貴女を守る真の戦士を導いてくれるはずです!」  燃え盛る王宮の中で、老臣は一人の少女を脱出カプセルへと押し込んだ。  少女の名は、キラ・マリナ。彼女の手には、キラブカ星の王家に伝わる聖なる秘宝「獣装リング」が握られていた。  「待って、みんなは……!」  少女の悲鳴を置き去りに、カプセルは次元の壁を超え、遥か彼方の蒼い星――地球へと射出された。  漆黒の玉座からそれを見守っていた皇帝ギル・シャドーが、冷酷な笑みを浮かべる。  「逃がさぬ。キラブカの光を根絶やしにし、あの星の力を我が手に収めるのだ。全軍、進路を第三惑星・地球へ!」  運命の歯車が回り出す。  それは、地球に住む一人の大学生、高橋侑斗がまだ知らない物語。
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小説 45,106 位 / 235,163件 ファンタジー 8,070 位 / 55,238件
文字数 26,137 最終更新日 2026.10.20 登録日 2026.10.20
ファンタジー 完結 ショートショート
『恐獣戦士ゼイガイバー』プロローグ  「人間は、いつから自分が食物連鎖の頂点だと錯覚していたのだろうか」  西暦202X年。都市の闇に紛れ、それは静かに、だが確実に増殖していた。  「野獣(ゼイ)」。  それは人間の体内に潜伏し、ある日突然、宿主の自我を食い破って発症する未知の変異細胞。発症した者は理性なき肉食の怪物となり、かつての隣人を、親を、子を、ただの「肉」として貪り喰らう。  政府は公にせず、秘密裏に組織を動かした。  それが、野獣を狩るためだけのプロフェッショナル――「駆除班」。  激しい雨が叩きつける深夜の廃ビル。  そこには、口の周りを真っ赤に染め、震える手で自らの顔を覆う少年がいた。  足元には、先ほどまで母親だった「モノ」が転がっている。  「……あ、あ、あああああああッ!!」  少年の喉から漏れたのは、悲鳴ではない。  獲物を追い詰める、飢えた猛獣の咆哮(ほうこう)だった。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 10,449 最終更新日 2026.10.06 登録日 2026.10.06
恋愛 完結 長編
プロローグ「花火の夜の約束」 夏の夜。 黒崎咲(くろさき さき)は、家族と一緒に近所の夏祭りへ来ていた。 屋台から漂う甘い匂い。 夜空を照らす提灯。 遠くから聞こえる楽しそうな笑い声。 そして―― ドンッ! 大きな花火が夜空に咲いた。 「わあ……!」 思わず空を見上げた咲の隣に、一人の男の子が立っていた。 同じように花火を見上げている。 「……きれいだね」 男の子が小さく呟いた。 「うん!」 咲が笑うと、男の子も笑った。 「俺、神谷蓮」 「私は黒崎咲」 それが、二人の初めての出会いだった。 花火が次々と夜空に広がる中、二人は並んで座り、学校のことや好きな食べ物のことなど、たくさんの話をした。 初めて会ったはずなのに、不思議と話しやすかった。 祭りが終わりに近づき、蓮が立ち上がる。 「そろそろ帰らないと」 「……うん」 少し寂しくなった咲に、蓮が笑いかけた。 「来年も、ここで花火見ようよ」 「来年も?」 「うん。毎年、一緒に見よう」 咲は嬉しそうに頷いた。 「約束だよ」 二人は小指を絡めた。 「約束」 その夏の日から、咲にとって花火は特別なものになった。 けれど――。 数日後、蓮は父親の仕事の都合で、遠くの町へ引っ越すことになった。 「咲、また会おうね」 「うん……絶対だよ」 手を振りながら遠ざかっていく蓮を、咲はずっと見つめていた。 それから何年もの時間が流れた。 咲は高校生になった。 夏が来るたび、夜空に花火が上がるたび、あの日の約束を思い出す。 「……蓮、元気かな」 一方、遠くの町で暮らす蓮も、同じ夜空を見上げていた。 「咲……今も覚えてるかな」 二人はまだ知らない。 止まっていた二人の時間が、もう一度動き始めようとしていることを。 そして、あの日の花火の日に――。 二人はもう一度、出会う。 これは、幼い日の約束から始まった、二人の初恋と再会の物語。
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小説 235,163 位 / 235,163件 恋愛 67,815 位 / 67,815件
文字数 98,640 最終更新日 2026.09.23 登録日 2026.09.23
ファンタジー 完結 ショートショート
『純幸戦士ラブージュ』プロローグ:雨の日の欠片  激しい雷鳴が轟く、鳳凰学園市(ほうおうがくえんし)の廃工場。  当時、まだ中学生だった**清都 彩(きよと あや)は、姉の清都 結(ゆい)**の背中を必死に追いかけていた。  「お姉ちゃん、待って! 危ないよ!!」  結の腕には、漆黒のバインダーが抱えられていた。それは、世界の命運を左右すると言われる「願いを叶えるシール」――ウィッシュ・シールが収められた財団XGの最高機密。  背後からは、黒いスーツに身を包んだ財団の追手たちが、無機質な足音を響かせて迫っていた。  「彩、これを持って逃げて。……これは、誰かの欲望のために使われていいものじゃないの」  結はバインダーを彩の手に押し付けると、優しく、しかし決然とした微笑みを浮かべた。  その瞬間だった。  工場の中心に、音もなく「穴」が開いた。  それは闇よりも深い、時空の裂け目。  「な……何、これ……!?」  裂け目から伸びた不可視の「腕」が、結の体を容赦なく掴み上げる。  「あ……彩! 怖がらないで。……いつか必ず、そのシールがあなたを導いてくれる……!」  「お姉ちゃん!!」  彩が手を伸ばした瞬間、眩い閃光と共に結の姿は時空の彼方へと消えた。  後に残されたのは、激しい雨の音と、彩の腕の中に残された、中身のほとんどが空になったシール帳(バインダー)だけだった。 四年後――  雨は上がり、空には皮肉なほど綺麗な虹がかかっている。  カフェ『エトワール』のテラス席で、成人した彩は、あの日から肌身離さず持っている銀色のシール帳を見つめていた。  そこには、姉が死に物狂いで奪い取った「希望」の欠片が、わずかに三枚だけ貼られている。  「お姉ちゃん……私はもう、泣いてばかりの子供じゃないよ」  彩は左腕のブレスレットに、一枚のシールを貼り付けた。  『SEAL RELOAD(シール・リロード)』  彼女の瞳に、かつての姉と同じ、強く静かな光が宿る。  姉を奪い、街を汚し続ける財団XG。  彼らとの戦いの果てに、全てのシールが集まった時、あの時空の扉は再び開く。  「私の願いは、ただ一つだけ」  清都彩の、孤独で気高きコレクションの旅が、今、静かに幕を開けた。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 50,010 最終更新日 2026.09.22 登録日 2026.09.21
ファンタジー 完結 ショートショート
プロローグ:刻印の目覚め  「魔法は人を幸せにするためにある。……そう教わっただろ、優勢!」  魔術学園の放課後。奏間 暁斗の叫びは、漆黒の鎧に身を包んだ男、**ダークカイザー(原田 優勢)**には届かなかった。  かつての特待生でありながら、禁忌の術に手を染め追放された優勢。彼は森の深淵で手に入れた闇の力で暗黒魔術軍団を組織し、古巣である学園への復讐を開始した。  「幸せ? 笑わせるな。力こそが唯一の正解だ。……消えろ、無能共!」  闇の魔弾が校舎を破壊しようとしたその時、暁斗は媒介 神校長によって学園の隠し扉、魔法空間へと導かれる。  「暁斗くん、君のその真っ直ぐな心に、この竜の魂を託す。……世界を照らす光となれ!」  手渡されたのは、伝説のリュウコマンダーと一枚のカード。  「やってやる……。魔法は、壊すためのものじゃない!!」
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小説 35,405 位 / 235,163件 ファンタジー 5,623 位 / 55,238件
文字数 34,312 最終更新日 2026.09.19 登録日 2026.09.19
ホラー 完結 長編
プロローグ「その旅館は、地図にない」 夏。 大学二年生の黒波咲音(くろなみ さきね)は、四人の友人と山と海に囲まれた小さな町へ旅行に来ていた。 目的はただの観光。海を見て、名物料理を食べて、旅館に泊まる。何も特別なことのない、楽しい旅行になるはずだった。 駅を出た五人は、予約した旅館へ向かって歩き始めた。 「咲音、こっち!」 「待ってよ!」 スマートフォンの地図では、旅館まで徒歩十五分。しかし十五分歩いても、それらしい建物は見えてこない。 「……おかしくない?」 咲音が地図を確認する。現在地は目的地のすぐ近く。なのに、旅館がない。 「電話してみようよ」 電話をかけても誰も出ない。 そのとき―― カラン……。 山道の奥から風鈴の音が聞こえた。 五人が振り返る。 そこには、古い木造の旅館が建っていた。 「……え?」 さっきまで何もなかったはずなのに。 看板には『黒灯旅館』と書かれている。住所も予約した場所と一致していた。 五人は安心して旅館へ入った。 受付にいた女将は、咲音の顔を見るなり一瞬だけ表情を変えた。 「……黒波?」 「はい」 「……そうですか」 女将はそれ以上何も言わず、五人を二階の和室へ案内した。 夕食を食べ、温泉に入り、楽しい時間を過ごす。 午後十一時。 部屋の明かりが消えた。 咲音が眠りかけた、そのとき―― ……ペタ。 廊下から足音が聞こえた。 ……ペタ。 足音は部屋の前で止まる。 コン……。 襖が一度だけ叩かれた。 「……誰?」 返事はない。 もう一度。 コン……。 その瞬間、すぐ隣から声がした。 「咲音」 「……!」 四人の友人は眠っている。 しかし、全員が目を閉じたまま笑っていた。 そして四人の口から、同じ言葉が漏れる。 「五人じゃないよ」 咲音の背筋が凍る。 すると襖の向こうから女将の声がした。 「お客様。絶対に、襖を開けないでください」 「……どうして?」 沈黙のあと、女将は震える声で答えた。 「今、廊下にいるのは……五人ですから」 咲音は息を呑んだ。 部屋の中にいるのは、自分を含めて五人。 ならば、廊下にいる五人は誰なのか。 その瞬間、襖の向こうから五つの声が響いた。 「咲音」 「開けて」 「一緒に帰ろう」 咲音は震えながら口を押さえた。 五人はまだ知らなかった。 この旅館には、絶対に破ってはいけないルールがある。 『夜に自分の名前を呼ばれても、絶対に返事をしてはいけない』 そのルールを破ったとき、何が起こるのかを――。 【第1話「五人目」へ続く】
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小説 235,163 位 / 235,163件 ホラー 8,655 位 / 8,655件
文字数 126,077 最終更新日 2026.09.14 登録日 2026.09.14
キャラ文芸 完結 短編
『戦国戦士グランドムサシ』プロローグ  その昔、この国には人の心の闇に棲みつき、世を混沌に陥れる**「妖怪」**と呼ばれる存在があった。  乱世の時代、数多の戦国武将たちが己の命を懸けてこれらを封印し、歴史の裏側へと葬り去った。……だが、時は流れ、現代。  人々がかつての戦いを「おとぎ話」として忘却し始めた頃、静かに、そして確実に、封印の鎖は朽ち果てようとしていた。 日常の終わりの音  「信長の野望も、家康の忍耐も、すべてはこの一瞬に集約される……」  山口家の二階。教科書を広げ、独り言を呟く高校生・山口春翔にとって、歴史は最高の娯楽であり、退屈な日常から逃避できる唯一の場所だった。  階下からは、夕食の準備をする妹・美羽の包丁の音が聞こえてくる。両親を早くに亡くした二人にとって、これが守るべき日常のすべて。  ――ガタッ。  その時、静かな部屋に不釣り合いな音が響いた。  音の主は、壁際の古いクローゼット。  「……選ばれし……若き……歴史の……守り手よ……」  地に響くような、重厚な武士(もののふ)の声。  春翔は息を呑んだ。幻聴ではない。確かにそこから聞こえる。 隠された真実へのレバー  「お兄ちゃん、今の何!? 変な声したよ!」  異変を感じた美羽が部屋に飛び込んでくる。二人が恐る恐るクローゼットを開けると、そこには古びた洋服に紛れて、見たこともない鉄製のレバーが壁から突き出していた。  「やめてよ、お兄ちゃん。触っちゃダメだって!」  美羽の制止を振り切り、歴史への好奇心が勝った春翔がそのレバーを力強く引き下げる。  ――ゴゴゴゴゴ……。  壁が回転し、光が溢れ出す。クローゼットの向こう側に現れたのは、現代の住宅にはあり得ない、篝火が揺らめく広大な和室。  そこには人の姿はなく、ただ中央に置かれた文机の上に、鈍い輝きを放つ**「インローフォン」と、武将の顔が刻まれた「戦国メダル」**が置かれていた。 運命の宣告  『よくぞ開いた。我が名はムサシ。実体なき、武士の魂なり』  声が和室全体に共鳴する。  『妖怪の封印が解かれた。今こそ、戦国武将の意志を継ぎ、現世の闇を切り裂く「戦士」が必要だ。……山口春翔。その命、天下泰平のために預ける覚悟はあるか?』  美羽は震える手で春翔の袖を掴んだ。  しかし、春翔の目は、かつてないほどに強く、輝いていた。  「……妖怪。歴史の闇……。もし、俺がやらなきゃこの街が壊れるっていうなら……やってやるよ。俺が、グランドムサシだ!」  春翔がインローフォンを手に取ったその瞬間、街の至る所で黒い影が動き出した。  歴史の続きが、今、動き始める。
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小説 235,163 位 / 235,163件 キャラ文芸 5,677 位 / 5,677件
文字数 22,293 最終更新日 2026.09.14 登録日 2026.09.14
ファンタジー 完結 ショートショート
『海豪戦士アイフォース』プロローグ  深い、深い海の底。そこには人間には知られざる、美しくも静かな海底都市が存在していた。  天海 郷太と、その娘・梨花。二人は海の恵みを守りながら、穏やかに暮らしていた。  しかし、その静寂は赤い血の色に染まる。  略奪と破壊を繰り返す海底海賊・帝王ネプチューンの艦隊が、彼らの平穏を蹂躙したのだ。  「逃げろ、梨花ッ!!」  郷太の叫びも虚しく、海賊たちの刃が親子を容赦なく引き裂いた。海底の砂は赤く濁り、二人の命の灯火は今にも消えようとしていた。 父の最後の執刀  致命傷を負い、薄れゆく意識の中で、郷太は己の死を悟った。だが、腕の中で冷たくなっていく娘を、このまま死なせることだけはできなかった。  郷太は海底に伝わる禁断の超技術と、自身の命のエネルギーすべてを使い、虫の息だった梨花の体に改造手術を施した。  「……梨花。お前を、化物にしてしまった私を許さなくていい。……だが、生きてくれ。……強く、生きてくれ……」  激しい火花と機械音。梨花の体内には、深海の高圧に耐え、巨悪を打ち砕くための「海豪の心臓(アイ・エンジン)」が組み込まれた。  手術を終えた郷太は、梨花の涙を拭う力も残っておらず、そのまま静かに事切れた。 18年後の太陽  月日は流れ、舞台は地上へと移る。  光溢れる街、学校へと急ぐ制服姿の少女――天海 梨花。  彼女は18歳になり、父が命懸けで守ってくれたこの「地上」で、普通の高校生として暮らしていた。  しかし、彼女の右腕の袖の下には、時折、鈍い銀色の機械の光が宿る。  そして、海が荒れる夜、彼女の耳には聞こえてくるのだ。かつて自分と父を地獄へ突き落とした、あの冷たい波の音が。  「お父さん……私は今、笑えてるかな」  少女の胸に宿る哀しき改造人間の力。  海底からの復讐者が再び現れる時、彼女は青き戦士**「アイフォース」**へとその姿を変えることになる。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 30,266 最終更新日 2026.09.13 登録日 2026.09.13
恋愛 完結 長編
『私の恋は恐ろしい』 主演:黒咲(くろえ) あらすじ 大学生の**黒咲(くろえ)**は、ごく普通のキャンパスライフを送り、大好きな恋人と幸せな日々を過ごしていた。 しかし、その幸せは突然終わりを迎える。 恋人が何者かに殺害されたのだ。 警察は事件を捜査するが、犯人は見つからない。 やがて黒咲は、信じられない事実に気づく。 恋人だけではなかった。 これまで自分が好きになった人、付き合った人は、全員が何者かに命を奪われていたのだ。 「私が恋をすると、人が死ぬ……。」 その恐怖から、黒咲は誰も愛せなくなる。 しかし、逃げるだけでは何も変わらない。 恋人たちを殺した真犯人を見つけ、自分が恋をできない理由を知るため、黒咲は大学を卒業後、探偵になることを決意する。 数々の事件を解決しながら、自らの過去へと迫っていく黒咲。 だが、その先で待っていたのは、彼女の運命を大きく揺るがす、想像を超える真実だった――。 ⸻
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小説 235,163 位 / 235,163件 恋愛 67,815 位 / 67,815件
文字数 90,136 最終更新日 2026.09.12 登録日 2026.09.12
ファンタジー 完結 ショートショート
🔎 探偵戦士ガオライズ:プロローグ  激しい雨が、東京の街を塗りつぶしていた。  路地裏に佇む「原田探偵事務所」の奥で、高校生の原田 裕翔は、血の滲んだ父の手を強く握りしめていた。  「裕翔……これを持って行け……」  父・将一が震える手で差し出したのは、二つの武骨なブレスレット「ガオブレス」と、猛獣の意匠が刻まれた二枚の「ガオメダル」だった。  「父さん! しっかりしてくれ!」  「……いいか、裕翔。財団XGは……人間の欲望を『形』に変える恐ろしい技術を手に入れた。一人で戦おうとするな。いい相棒を見つけ……事件の闇を、吼えろ(ガオライズ)……」  それが、偉大な探偵であり、戦士であった父の最期の言葉だった。  父の亡骸の前で、裕翔は慟哭を押し殺し、二つのブレスを胸に抱いた。  一方、湾岸エリアにそびえ立つ財団XGの研究施設。  モニターに映し出されるのは、街のいたるところに設置された監視カメラの映像だ。  「人間というデバイスは、なんと脆弱で、なんと醜い……。だが、その醜い欲望こそが、最高のプログラムソースになる」  白衣を纏った男、山崎 幕は、キーボードを叩きながら不敵に笑う。    彼の背後には、培養液に満たされたカプセルが並び、その中には「動物」と「機械」が混ざり合った異形――ダミー怪人の素体が蠢いていた。  「さあ、実験を始めようか。この街を、私の最高傑作(ダミー)たちが躍る舞台に変えてやる」  数ヶ月後。  朝のチャイムが鳴る。裕翔は、眠たげな目を擦りながら教室の席に着いた。  鞄の奥には、父から託された黄金のブレスが隠されている。  (相棒なんて、そう簡単に見つかるもんか……)  窓の外を見つめる裕翔。その視線を、少し離れた席からじっと見つめる少女がいた。  クラスメイトの林 凛。  彼女の好奇心に満ちた瞳が、裕翔の「秘密」への扉を叩こうとしていた。  「真実は、常に二人で一つ。」  新しい時代の探偵物語が、今、静かに動き出す。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 24,714 最終更新日 2026.09.12 登録日 2026.09.11
ファンタジー 完結 ショートショート
プロローグ:終焉のカウントダウン  西暦2026年。人類が謳歌する平和な日常の裏側で、宇宙の暗界から蠢く巨大な影があった。  それは、数多の文明を破壊し、その残骸を糧としてきた最凶の軍団――破壊団グラドス。  「美しい……。絶望に染まる星の悲鳴ほど、心地よい旋律はない」  巨大要塞の玉座に座る帝王グランは、冷酷な眼差しで青き地球を見下ろしていた。  「ライドよ、シバよ、マドウよ。この星を『リセット』する準備は整ったか?」  三人の幹部が跪く。  「いつでも。人間どもの脆い文明など、我らが力で一瞬にして塵にしてみせましょう」  グラドスの侵攻が始まるその数時間前。  かつてグラドスに滅ぼされた異世界の生き残りの科学者が、最後の希望を込めて一筋の光を地球へと放った。それは、破壊の力に対抗し、使い手の「闘志」を力に変える究極のシステム。  「この力……どうか、戦う意志を持つ者の手に届いてくれ……!」  光の粒は、日本のとある静かな街へと降り注ぐ。  一つは、ゲームを愛し、勝負の理を知り尽くした青年、五十嵐 颯斗の部屋へ。  そしてもう一つは、必死に明日を生きようとする女子大生、山崎 希空のすぐ側へ。  空が赤く染まり、街のチャイムが異常な音を立てて鳴り響く。  それは、人類にとっての「終わりの始まり」であり、新たなヒーローが誕生するための「プロローグ」でもあった。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 41,229 最終更新日 2026.09.11 登録日 2026.09.10
ファンタジー 完結 ショートショート
『神光戦士ディルガス』プロローグ:銀河の落日  数千光年の彼方。かつて宇宙には、全ての生命を照らす「神光の星」が存在した。  しかし、その光を飲み込もうとする影が現れる。宇宙帝国ギルバス。帝王ザクス・ギルは、数多の惑星を闇に染め、最後の一柱となった光の戦士・ディルガスと激突した。  銀河を揺るがす最終決戦。  ディルガスは自らの命を輝かせ、禁断の秘術によってザクス・ギルを道連れに次元の彼方へと消えた。――はずだった。  それから数年。  宇宙のどこかで、止まっていた時計が再び動き出す。  死んだはずの帝王の鼓動が、不気味なノイズと共に蘇ったのだ。 「……光は絶えた。今度こそ、我が闇で全宇宙を塗り潰してくれよう」  復活したザクス・ギルは、かつての腹心であるドスラ、ダグ、ラースを呼び戻し、次なる標的を「地球」へと定める。  一方、地球の空には一筋の流星が降り注いだ。それは燃え盛る光の塊。  その光が地表に激突した衝撃で、戦士の記憶、力、そして纏っていた鎧さえもが砕け散り、宇宙の塵となって飛散した。  クレーターの底に残されたのは、ただ一人の「裸の青年」だけ。  彼は自分が誰であるかも知らず、ただ重たい瞼を開ける。  そこに見えたのは、心配そうに自分を覗き込む一人の少女の姿だった。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 31,495 最終更新日 2026.09.10 登録日 2026.08.25
ミステリー 完結 長編 R18
主人公 天音 瑠璃奈(あまね るりな) 年齢:17歳 学年:高校2年生 銀色の長髪と蒼い瞳が特徴の少女。 普段は明るく優しい性格だが、 幼い頃から“普通の人には見えないモノ”が見えていた。 その能力を隠しながら生活していたが、 ある日、“謎の鍵”を手にしたことで 怪異事件へ巻き込まれていく。 霊の感情や残留思念を感じ取る特殊体質を持つ。 しかしその力には、 瑠璃奈自身も知らない秘密が隠されていた――。 天音瑠璃奈の特徴 * 心霊現象を察知できる * 強い霊気を感じると瞳が蒼く輝く * 怖がりだが放っておけない性格 * 推理力が高い * 鍵に触れると“事件当時の記憶”が見える
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小説 235,163 位 / 235,163件 ミステリー 5,505 位 / 5,505件
文字数 246,615 最終更新日 2026.08.24 登録日 2026.08.22
ファンタジー 完結 ショートショート
プロローグ:終焉と創生の歯車  それは、遠い未来……あるいは、失われた過去の記憶か。  空は赤黒く焼けただれ、大地には巨大な時計の歯車が墓標のように突き刺さっている。かつて世界を守った数々のヒーローたちの武器や装甲が、砂に埋もれ、朽ち果てていた。  その絶望の荒野の玉座に、一人の男が座っていた。  全身に「時」の権能を纏い、あらゆる次元を統べる「最低最悪の王」――ジャスライザー。 「……計算は終わった。この世界に、もはや救いなど存在しない。」  王が指を鳴らした瞬間、巨大な「神の時計」が逆回転を始める。  かつてジュラバースが守り抜いた生命。  かつてドラグザーが取り戻した日常。  その全てが、時の渦に飲み込まれ、塵へと還っていく。  その破滅を間近で見ていた一人の戦士・時上達也と、少女・高浪沙羅は、残された最後の力でタイムゲートへ飛び込んだ。 「……待っていろ、志賀実新。歴史が歪み、お前がその玉座に座る前に……俺がその運命を断ち切ってやる!」  2026年、現代。  星ヶ丘市の穏やかな公園で、高校生の志賀実新は、空を仰いでいた。 「……まただ。夢の中で、誰かが俺を呼んでる気がする。」  新の足元には、いつの間にか一羽の青い小鳥が止まっていた。だが、その瞳は機械仕掛けのように正確な時を刻んでいる。  時を同じくして、歴史の裏側で暗躍する組織**『クロックジャック』**の玉座では、三人の幹部が不敵に笑っていた。 「見つけたぞ、未来の王の種(シード)を。」 「過去を奪い、現在を壊し、俺たちだけの『永遠の王国』を作ろうじゃないか。」  止まっていた時計の針が、重く、激しい音を立てて動き出す。  それは、全てのオリジナルヒーローの歴史が交差する、最も長く、最も過酷な一日の始まりだった。 【王時戦士ジャスライザー――現在時刻:運命の0秒前】
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 20,631 最終更新日 2026.07.31 登録日 2026.07.31
ファンタジー 完結 ショートショート
プロローグ:神球の洗礼  西暦2026年、1月20日。その日、世界の空は「静止」した。  地球上のあらゆる主要都市の上空に、直径1キロメートルを超える巨大な黄金の球体――**「神球(しんきゅう)」**が突如として出現したのである。重力や慣性を無視して浮遊するその物体は、いかなる兵器も受け付けず、電波すらも遮断した。  人々がパニックに陥る中、世界中の電光掲示板、スマートフォン、そして人々の脳内に直接、美しくも冷徹な少女の声が響き渡った。 『……人類の皆さん、おめでとうございます。  あなたたちは、宇宙で最も公平で、最も残酷な宝くじに当選しました。』  その瞬間、世界中でランダムに選ばれた数千人の手首に、決して外れない銀色のブレスが装着される。 『選ばれし候補者(エントリー)たちよ。  ルールは一つ。手にしたデバイスで戦士へと変身し、他の候補者を倒しなさい。  敗北した者の「命」と「存在の記録」は、勝利者の糧となり、神球へと捧げられます。』  空に浮かぶ神球が、脈打つように黄金の光を放つ。 『最後に残ったたった一人は、神の領域へと至るでしょう。  失った恋人を蘇らせることも、世界の王になることも、歴史を書き換えることも自由です。  さあ……あなたの「願い」のために、隣人の喉を掻き切りなさい。』  街の風景が歪み、選ばれた者たちは隔離された特殊空間へと強制転送されていく。  ある者は愛する人のために、ある者は名声のために、ある者はただ生き残るために。  高校生・赤井龍司が立っていたのは、放課後の誰もいない教室……のはずだった。しかし、窓の外を見ると、そこには見たこともない荒廃した「戦場の星ヶ丘市」が広がっていた。 「……願いなんて、ない。俺はただ、今日という日を普通に終わりたかっただけなのに……」  龍司の手首のブレスが、主の意思に反して赤く明滅し始める。  それは、少年の平穏が終わり、血塗られたサバイバルゲームが始まった合図だった。 【神球戦(ドラグ・ゲーム)――残り人数:2000人】
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文字数 9,633 最終更新日 2026.07.31 登録日 2026.07.31
SF 完結 長編
ハンター・ヒナ 主演 松井ひな プロローグ『夜を狩る者』 アメリカ。 眠らない巨大都市。 ネオンが輝く夜の街。 しかし、その裏側では連続爆破事件が発生していた。 地下鉄。 高層ビル。 倉庫街。 次々と起こる爆発。 犯人の正体は不明。 警察もFBIも手掛かりを掴めない。 人々は恐怖に包まれていた。 ⸻ そんな闇の中で活動する秘密組織があった。 その名は―― ハンター軍。 世界中の凶悪犯罪者を追跡し、 法では裁けない悪を排除する特殊部隊。 誰も存在を知らない。 夜だけ現れる影の組織。 ⸻ そして。 その部隊の中でも伝説と呼ばれる女性がいた。 彼女の名は―― ハンター・ヒナ。 ⸻
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文字数 58,067 最終更新日 2026.07.09 登録日 2026.07.05
青春 完結 長編
主演 松井ひな 20歳・大学2年生。 将来の夢は女優になること。 特別な才能があるわけでも、有名人の家族でもない。 どこにでもいる普通の大学生。 しかし、夢だけは誰よりも大きかった。 そんな彼女が出会ったのが、大学生ミスコンイベント 『Campus Generations(キャンパスジェネレージョンズ)』 通称―― キャンジェネ。 ライブ配信やSNS活動を通じて全国の大学生が夢へ挑戦するイベント。 ひなは人生を変えるため、参加を決意する。 これは一人の大学生が夢を追い続ける物語である。
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文字数 11,394 最終更新日 2026.06.28 登録日 2026.06.28
ファンタジー 完結 ショートショート
『獣神戦士ジュラバース』:プロローグ  今から十年前。  人里離れた山奥にある「村松超物理学研究所」は、一夜にして火の海と化した。  そこでは、村松真斗博士の手によって、宇宙から飛来した未知のエネルギー体「メテオ」と、地球の古の生命力を融合させる研究が進められていた。それは、やがて来るであろう宇宙からの脅威に対抗するための希望、**『獣(ジュラ)ブレス』**の開発であった。 「綾香……これを持って逃げなさい。これは、人類に残された最後の牙だ」  燃え盛る研究所の中で、真斗博士は幼い娘、綾香に銀色のブレスと眩しく輝くメテオを託す。その背後には、次元を切り裂いて現れた絶滅破壊者ザライドの影が迫っていた。 「無駄なことを、村松博士。全ての生命は、我が帝王ガザスキラーの手によって絶滅する運命なのだ」  冷酷な声と共に放たれた一撃。綾香は泣き叫びながら、父が命を懸けて守った希望を抱き、闇夜へと消えた……。  そして、現在。  世界は平和を取り戻したかのように見えていた。  都心の高層ビルが立ち並ぶビジネス街。  新上敬介は、分刻みのスケジュールを完璧にこなすエリート商社マンとして、慌ただしい日々を送っていた。 「新上くん、次のプレゼンの資料、完璧だったよ」 「ありがとうございます。……効率こそが、社会を支える基盤ですから」  感情をあまり表に出さず、合理的に生きる敬介。しかし、その胸の奥には、幼い頃に妹の栞と約束した「いつかヒーローになって、世界を守る」という、青臭い夢の残火が微かに燻っていた。  その夜。  再び空が不気味な紫色に染まる。  十年の時を経て、ザライドの先遣隊が地球へと降臨した。 「絶滅のカウントダウンを再開せよ。生き残った娘を探し出し、ブレスを奪え!」  逃げ惑う人々の中で、敬介は父の形見を守り続けてきた孤独な少女、綾香と運命の再会を果たす。  落ちてきたメテオが、敬介の魂と共鳴するように激しく輝き始めた。 「……悪いな、俺のスケジュールには『絶滅』なんて予定は入ってないんだ」  封印されていた獣の咆哮が、今、大都会に響き渡る!  『獣神戦士ジュラバース』。  その伝説の第一ページが、ここから綴られ始める――。
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小説 235,163 位 / 235,163件 ファンタジー 55,238 位 / 55,238件
文字数 37,450 最終更新日 2026.06.25 登録日 2026.06.13
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