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若きジョン・チャーチルが休暇のため訪れた、山間の古い館。
そこには十三歳年下の少年、オイゲン・フォン・サヴォイエンがいた。
互いを「生意気な若造」「経験だけの老兵」と嫌い合う二人。
けれど、戦術を語り始めれば、不思議なほど考え方が重なっていく。
やがて師に従って赴いた包囲戦で、二人は初めて戦場の恐ろしさと、死の現実を知る。
反発から理解へ。
理解から、誰よりも特別な友情へ。
だが、休暇には終わりがある。
二人には、それぞれ帰るべき祖国が待っていた。
もし、いつか戦場で敵として再会したなら――。
全力で戦う。
それでも、君だけは死なせない。
若き二人の軍略家が過ごした、ひと夏の記憶。
【史実の二人】
ジョン・チャーチル(初代マールバラ公)とオイゲン・フォン・サヴォイエンは、18世紀初頭のヨーロッパを代表する軍事指導者として知られる。マールバラは連合軍を率い、ブレンハイム、ラミイ、アウデナールデ、マルプラケなどで勝利を重ねた。一方のオイゲンもハプスブルク側の主要な司令官として活躍し、二人はスペイン継承戦争でブレンハイムやアウデナールデ、マルプラケなどをともに戦った。
本作は、その史実に残る二人の軍事的な協力関係を下敷きに、若き日の二人に「もしも、もっと早く出会い、ひと夏を共に過ごしていたら」という架空の物語を重ねたBL短篇である。
文字数 3,188
最終更新日 2026.10.01
登録日 2026.10.01
人を襲えない吸血鬼のアルトは、仲間たちから離れ、深い森でひっそりと暮らしていた。
ある夜、牧場で羊の血を飲んでいた彼の前に現れたのは、人間を襲いたくないライカンのオーラン。
互いに自分の種族から疎外されてきた二人は、少しずつ距離を縮めていく。
「一人って言ったよ」
「じゃあ、俺は数に入れるな」
孤独だった二人が見つけたのは、誰にも否定されない居場所。
これは、静かな森で始まる、吸血鬼とライカンの小さな恋の物語。
文字数 4,087
最終更新日 2026.10.01
登録日 2026.10.01
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