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 我は黒猫。いたずらの大好きな妖精だ。  金、宝石、食べ物。そういった人間の欲望を、ほんの一時、幻で満たしてやるのが我の楽しみだ。目の前から幻が消え去った時の、あの人間の顔を思うと楽しくてたまらない。  今日も、枯れ葉を札束に変えてばらまいてやったが、ただの枯れ葉を必死に取り合う人間の様子は、いま思い出しても面白い。
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文字数 1,740 最終更新日 2021.11.07 登録日 2021.11.07
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