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中学時代の苦く、切ない「初恋」の痛みを乗り越え、家族として、パートナーとして新しい一歩を踏み出した川島良樹と槇原志保。
同じ高校に進学し、穏やかな青春が始まる――はずだった。
入学早々、その規格外の身体能力がバレた良樹は、全運動部からの勧誘合戦に巻き込まれてしまう。
混乱する彼らの前に現れたのは、美しくも冷徹な女帝・月島凛。
彼女が提示した解決策は、あまりにも常識外れなものだった。
「アナタは一年間、全運動部の『共通部員』になりなさい。私がアナタを、最高の怪物(モンスター)にプロデュースしてあげる」
良樹の才能を利用しようとする「プロデューサー」凛。
良樹の心を支える「マネージャー」志保。
その裏で暗躍する「司令塔」美咲と、学園の「守護神」である兄・竜樹。
一人の「原石」を巡り、それぞれの思惑が交錯する。
かつて傷ついた少年少女たちが、青空の下で奏でる、新しく、騒がしく、そして愛おしい日々の物語。
文字数 29,200
最終更新日 2025.12.03
登録日 2025.11.24
これは、太陽に焦がれた蝶の物語。
あまりに眩しく、あまりに優しい太陽、川島良樹。
その光に惹かれた一頭の蝶、槇原志保は、知らず知らずのうちにその強すぎる光で翅を焼かれていた。
蝶の涙に気づいた者たちは、太陽を少しだけ雲で隠そうと決める。
しかしそれは、蝶を守るためのほんの小さな心遣いのはずだった。
だが、彼らは知らなかった。
たった一片の雲が、やがて太陽そのものを空から墜としてしまうことを。
誰も悪意を持たなかった世界で、なぜ悲劇は生まれるのか。
優しさという名のナイフが、少年少女の日常を静かに切り刻んでいく。
彼らの初恋は、どこへ向かっていくのか。
文字数 166,322
最終更新日 2025.11.30
登録日 2025.09.23
もしも、人生のどん底で、たった一人の理解者に出会えたとしたら――。
プロ野球選手としてクビ寸前の投手・朝倉陸。
彼の心は、結果の出ない焦りでとっくに壊れかけていた。
歌手になる夢が叶わない少女・七海結衣。
彼女の歌声は、誰にも届かず都会の喧騒に消えていくだけだった。
そんな二つの孤独が交差した夜。
一人の少女の歌が、投手の心に再び火を灯す。
一人の少年の眼差しが、歌手に諦めないための翼を与える。
「君の歌は、俺の投げるボールみたいに、真っすぐだった」
これは、互いが互いを照らす光となることを誓った、不器用な二人の物語。
文字数 30,624
最終更新日 2025.08.31
登録日 2025.08.31
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