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私は、500年前にこの国を創り上げた「建国聖女」だった。
だが召喚された私には、前世の記憶も、聖女の証であるはずの「治癒の力」もなかった。
ゆえに私は「偽聖女」として棄てられ、踏みにじられ、利用され、愛すら裏切られた。
――けれど、絶望して気づいた。
この世界の「正しさ」も「救い」も、すべて誰かの都合でできていたのだと。
……もう、いい。
私は「いい子」でいるのを、やめたから。
癒やしなんて、いらない。
私の中に宿ったのは、すべてを更地にする「攻撃」の力。
これは、自分が創った世界だと気づかないままの聖女が、
歪んだ“正義”ごと世界を無慈悲に壊していく物語。
――その先に何が残るのか。
それが「無」であったとしても、私はもう、構わない。
私が創ったゴミ溜めを、私が壊して、何が悪い。
文字数 61,342
最終更新日 2026.04.17
登録日 2026.03.29
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