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『子供の頃から素敵な婚約者がいましたが、違和感があったので自分の心に従うことにしました』
幼い頃から、誰もが羨むような素敵な婚約者がいた公爵令嬢の主人公。相手は王太子であり、両家の取り決めによって結ばれた婚約は、将来二人がそれぞれ皇帝と皇妃として国を支えるためのものだった。
王太子は恋愛感情というものを理解しておらず、主人公もまた、婚約者としての務めを果たすことを当然のように受け入れていた。そうして二人は、恋を知らないまま十七歳を迎える。
そんなある日、王太子に「恋愛感情がどのようなものなのか教えてあげる」と名乗り出た一人の少女が現れる。彼女は主人公に引けを取らない名門公爵家の令嬢であり、長年王太子に片思いをしてきた人物だった。彼女の目的は、これを好機とばかりに王太子の心を射止め、憎き主人公から婚約者の座を奪い取ること。
そして迎えた社交界のお披露目パーティー。王太子と少女の出会いを目の当たりにした主人公は、胸の奥に抱き続けてきた小さな違和感と、これまで見て見ぬふりをしてきた自分自身の本心に気づき始める。
王太子の婚約者として生きることが、本当に自分の望んだ人生なのだろうか?
周囲の期待や家のためという義務に縛られるのではなく、自分の心に正直に生きたい――。
そう決意した主人公は、幼い頃から定められていた未来に別れを告げ、自分自身の人生を歩み始める。
これは、誰もが羨む婚約者を持ちながらも違和感を抱いていた公爵令嬢が、自分の本当の幸せを見つけるために運命に抗い、新たな未来を切り開いていく物語。
文字数 59,366
最終更新日 2026.10.14
登録日 2026.10.13
隣の家に住む幼なじみの少女、天宮澪(あまみや・みお)。
主人公の久瀬悠真(くぜ・ゆうま)にとって、澪は物心ついた頃からずっと隣にいた、誰よりも大切な存在だった。
明るくて、少し不思議なことが好きで、夜空を見上げながら「この世界のどこかに、私たちの知らない世界があると思う?」と尋ねてくる少女。
悠真はそんな澪に、いつしか恋をしていた。
けれど、想いを伝えることはできなかった。
高校二年生の夏祭りの夜、澪は突然、姿を消した。
家族も、友人も、警察も、誰一人として彼女の行方をつかむことはできなかった。家出の痕跡も、事件に巻き込まれた証拠もない。まるで、最初からこの世界に存在しなかったかのように。
澪の失踪後、悠真は彼女の行方を探し続けた。
あらゆる失踪事件を調べ、古代文明の文献を読み漁り、都市伝説や超常現象を研究し、大学では物理学と情報科学を専攻する。やがて彼は、世間から見れば突拍子もない仮説にたどり着いた。
澪は、この世界から消えたのではない。別の世界へ移動したのではないか。
最初は、現実から逃げるための妄想だった。
しかし、調査を重ねるうちに、悠真は奇妙な事実を発見する。
澪が失踪した夜、世界各地で観測された原因不明の空間異常。数百年前の古文書に記された「星の門」。そして、特定の条件下でのみ発生する、物理法則では説明できないエネルギー反応。
それらはすべて、ある一つの可能性を示していた。
この世界とは異なる法則で成り立つ、もう一つの世界。
そして、その世界へ人間を送り込む現象――異世界召喚。
澪は、誰かによって異世界へ召喚されたのではないか。
その仮説を証明するため、悠真は人生のすべてを研究に捧げることを決意する。
それから十年。
二十七歳になった悠真は、研究者としての将来も、安定した生活も、周囲からの信用も犠牲にしながら、ついに異世界への干渉を可能にする理論を完成させる。
だが、理論が正しければ、異世界への道を開くには膨大なエネルギーが必要になる。
しかも、召喚された人間が元の世界へ戻れる保証はない。
それでも悠真は、迷わなかった。
「十年だぞ、澪。十年も待たせたんだ。今度こそ、俺が迎えに行く」
完成した転送装置で異世界に行くと
澪が国の伝説魔法剣聖で…………俺が魔王?!?!
これは、一人の少女を探すために十年を費やした青年が、世界の理を解き明かし、あらゆる常識を越えて異世界へ挑む物語。
たとえ世界が違っても、十年の時が二人を隔てても。
文字数 72,606
最終更新日 2026.10.13
登録日 2026.10.11
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