リーダーシップの身につけ方

リーダーに求められるものとは-17

2016.09.12 公式 リーダーシップの身につけ方 第23回

知られざる功績者は世の中にたくさんいる

38 リーダーは人を幸せにできる人だ

日本には、滅私奉公(めっしほうこう)という言葉があります。
自分はどうなってもいいから会社をよくしたい、みんなを幸せにしたい、という無私の気持ちが、人を動かすのだと思うのです。
そして、それがやがて大きな力になる。自分を殺す、という意味ではありません。
自分の功績が認めてもらえないなら、自分が得をしないなら、頑張れないという人がいます。どうしても、何か見返りを求めてしまう。

しかし、自分のことはいったん置いて、チームや会社のこと、ひいては社会全体の幸せを考えるようになると、本当にいろいろなことができるようになるのです。

自分がやらなければいけないことが、分かるようになってくるのです。

昔から、「陰徳を積む」という言葉があります。
人知れず、世のため人のために善い行いをしていくこと、という意味です。
例えば、オフィスに落ちているゴミをそっと拾ってゴミ箱に捨てたり、トイレの洗面所が汚れていたら黙って拭く人がいます。人が見ていようがいまいが、人知れず善い行いをする人です。こうした自然動作、基本的動作は日常の行動に必ず出ていると、私は思っています。
こういう陰徳を積んでいることを、やはり人は見ているものです。
だから、リーダーになっても、「あの人についていきたい」と思われたりするのです。
こういう人たちは、とても謙虚なので目立たず、歴史に名を刻んでいないかもしれません。もっと目立つ、声の大きい人たちのほうが、有名になっているかもしれません。

しかし、だからこそ価値があると思うのです。
派手で目立つ人ばかりが功績者なのではありません。そして、成功者なのでもない。
知られざる功績者は、世の中にはたくさんいるのです。

成功したときは窓の外を見て、まわりのおかげだと感謝する。

失敗したときは、鏡の中の自分を見て、謙虚に自分を反省する。

たとえ自分の功績にならずともコツコツと努力を続けていると、きっとどんな大きなことでも達成することができるでしょう。

さて、ここで第7回目の課題です。
「あなたは自分以外の幸せのために、どんな行動をとりますか?」です。

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プロフィール

岩田松雄
岩田松雄

1958年生まれ。大阪大学経済学部卒業後、日産自動車株式会社に入社。同社にて幅広い業務を経験後、米国UCLAアンダーソンスクールに留学。その後、外資系コンサルティング会社ジェミニ・コンサルティング・ジャパン、日本コカ・コーラ株式会社役員を経て、株式会社アトラス(ゲーム会社)の代表取締役として、三期連続赤字の企業を再建。さらに株式会社タカラ常務取締役を経て株式会社イオンフォレスト(ザ・ボディショップ)の代表取締役に就任。店舗数を一気に増加させ、売上を67億円から約140億円に拡大。そしてスターバックスコーヒージャパン株式会社のCEOとして「100年後も光輝くブランド」というコンセプトを掲げ、業績を急回復させ再成長させる。これらの功績が認められ、UCLAビジネススクールより全卒業生3万7000人の中から「100 Inspirational Alumni」
('92年卒業生ではただ一人)に選出される。
現在は株式会社リーダーシップ・コンサルティングの代表取締役CEOであり、次世代のリーダー育成に注力する傍らで、立教大学の特任教授として教鞭もとっている。主に「リーダーシップ」に関するテーマにてこれまで著書は30万部を超える『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』はじめ多数。「リーダーシップ」に関する日本の第一人者として日本のビジネス界を牽引する人物である。
HP: http://leadership.jpn.com
Facebook: https://www.facebook.com/Leadership.jpn?pnref=lhc

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