ストレスに強く、自己肯定感が高くなる おばけメンタル

「メンタルは不安定でいい」と自覚するのが、「おばけメンタル」への第一歩

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はじめに

私のSNSのDMには、普段から老若男女問わず様々な相談が舞い込む。
それはもう舞い込む。すごい量来る。例えるなら花粉ぐらい来る。スギ、ヒノキ、DMである。
その中でも、もっとも根源的で、しかも終わりのない悩み相談のトップは「自分のメンタルが安定しなくて困っている」。このテーマのお悩みに尽きるだろう。
本日はこのお悩みを、解決していこう。

そもそもメンタルは浮き沈みするのが正常な状態

多くの相談者に共通する、お悩み文章の中のキーワードは以下だ。

「メンタルの上がり下がりがある自分が嫌になった」
「大人なのにこんなに情緒不安定でいいのだろうか」
「女性特有の体調起因ならともかく、自分は男性なのにこんなにメンタルが上下することが恥ずかしい」

この文章を読んでいる皆さんも同じような経験をしたり、同じような気持ちになったことがあるのではないだろうか?
とてもよくわかる。何を隠そう、SNS界のKING of 鋼鉄メンタルの私も、そう思うことがあった。いや、今もある。月1ぐらいである。よくわからないコールセンターからかかってくる謎の勧誘電話くらいの頻度である。
ある医療機関の調査によると、人間とは年齢を違くしても常に肉体的/精神的な理由で情緒不安定な時期が続く生き物であるとも報告されている。

つまり、老若男女とメンタルの強弱を問わず、誰もにメンタルの浮き沈み問題は起こり得ているのである。

なぜ、メンタルはコントロールできないのか

私も含め、浮き沈みや右往左往するメンタルに打ちひしがれるべきなのだろうか? と聞かれるとそれは否(いな)ッ!!である。
例で考えてみよう。

例えば、ある日皆さんがとても楽しい飲み会や遊びの場に行ったとする。非常に盛り上がってテンションも高くなり、その日はいい気分で眠りについた。
だが、次の日朝起きるとどうだろう?昨日は楽しかったが、昨日のパーティーテンションが持続している人はそういないだろう。

そう。人間は、タイミングや環境を踏まえて自分のテンションやメンタルをコントロールしている生き物なのだ。
しかも自動で。

この自動で、というところが厄介だと知っている人は少ない。
実は人間は、「自分のメンタルを自動でコントロールできる」ではなく「自動でしかコントロールできない」生き物なのである。

つまり、コントロールできないことに対して「なぜコントロールできないんだ!」と悲嘆に暮れるのは間違いで、そもそも任意のコントロール機能自体がついていない。

逆にコントロールできないことに対して「あ。今メンタルが自動コントロールされてないな」と認識することが大事なのである。

だけど、メンタルをコントロールしたい人への「お薬」

ここまでわかると、もうピンと来た人もいるのではないだろうか?
そう、結局のところメンタルはコントロールできない不安定なものだ。
つまり、不安定なものであると早く認めて、自分との付き合い方を変えた方がいい。
そこで、私からそんな付き合い方や心構えにあたるいくつかの「お薬」を処方しよう。保険証ある?

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プロフィール

おばけ3号
おばけ3号

作家・コラムニスト&インフルエンサー。1990年生まれ。
X(旧Twitter)にて、フォロワー数10万人超のインフルエンサーとして日常の愉快な話や、人々や社会とのコミュニケーションの関わり合いの手法を発信。聡明かつ鋭い視点と分析力に富んだ意見で、多くの企業・メディア・働く若年男女層の評価を得ている。
その実像は都内のコンサルティング会社に勤務する、現役のコンサルタント。
大手上場企業に対するSNS活用コンサルティングサービスの提供や、SNS活用セミナー登壇など多くの実績を擁する。
2020年より、タウンワークマガジン(リクルート社)へのコラム掲載や、株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションとのコラボレーション商品の開発販売等を実現し、自著『「お話上手さん」が考えていること 会話ストレスがなくなる10のコツ』をKADOKAWA社より発売。

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