小川流2018燕改革!

無念のクライマックスシリーズ敗退…!
激動のシーズンを支えた選手達

2018.11.09 公式 小川流2018燕改革! 第16回

交流戦期間に大きく飛躍
投手は石山、野手は青木がキーマン

――「再起」を旗印に戦い続けた18年シーズンは、ノーヒットノーランという、悪い意味で印象的な試合で幕を閉じました。これは後に引きずる敗戦なのでしょうか?

小川 いや、そんなに引きずるものではないですね。あれだけのピッチングをされたら、そうそう点を取れるものではないですから。そういう意味では、ノーヒットノーランでも、10安打無得点でも、負けは負けですから。ただ、悪い意味で後世に残る敗戦だったのは間違いないです。今後も、常に我々は「CSでノーヒットノーランをされた」という見方をされます。これはもうしょうがないですね。

――改めて18年シーズンについて伺います。昨年の96敗から、負け数を30も減らして今年は貯金9。手応えを感じられたシーズンだったのではないですか?

小川 今年に関しては、選手たちは本当によく頑張ってくれました。特に交流戦以降の戦いは、それ以前と比べると、選手たちの意識が変わり、いい雰囲気が生まれたと思います。

――交流戦では勝率1位に輝きました。結果が伴い成功体験を積んだことで、一気にムードが変わったように感じられました。

小川 やっぱり、パ・リーグを相手にあれだけ善戦できたことで、選手たちの中に自信が芽生えたのは確かです。特に投手陣がパ・リーグの強打者相手に、決してひるむことなく攻めていった姿勢はすごくよかったと思います。こうした成功体験が後半戦に向けて、非常に大きな材料となって生きていきました。とは言え、去年と比べて選手たちのレベルが大きく上がったとは思っていません。「運」と言っては選手たちに失礼だけれど、こちらのチーム状況だったり、相手チームのローテーションだったり、いいめぐりあわせに助けられた部分もあります。

――交流戦を順調に乗り切れた要因は何だとお考えですか?

小川 打者で言えば、この頃から青木(宣親)がガンガン打ち出したこと。投手で言えば、試合終盤のリリーフ陣が機能し出したことが大きいと思います。特に石山(泰稚)が本当に頑張ったと思います。彼はシーズンを通じて頑張ってくれましたが、彼のおかげで勝っている試合を落とすことがなかったのはとても大きかったです。

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プロフィール

小川淳司
小川淳司

千葉県習志野市出身。習志野高校卒業後、中央大学に入学。1981年ドラフト4位でヤクルトに入団。1992年現役を引退すると、球団スカウトやコーチなどを経て、2010年シーズン途中に監督に就任。2014年シーズンまでチームを率いる。退任後は、2017年シーズンまでシニアディレクターを務め、2018年から再び監督となる。

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