他人と比べない

人はなぜ他人が気になってしまうのか――浄土真宗住職に聞いた「他者への囚われ」を手放す方法

2026.09.11 公式 他人と比べない 第2回

自分の本心がどこにあるのか気づいてあげること

繰り返しますが、他人が気になってしまうこと自体は悪いことではありません。
しかし、「自分を可愛がる心」が強くなり過ぎると、自分の都合のよいように他者をコントロールしようとし、自らの首を絞めることになります。

では、どうすればよいのでしょうか。
何より大切なのは、そうした状態に陥ったとき、自分の本心に気づいてあげることです。
「相手を気にしてばかりの自分はダメだ」と否定し、自身の言動を力づくで抑え込もうとすると、心の負担は大きくなり、苦しさは増していく一方です。
ですから、他人を探っている自分に気づいたら、「あ、今の自分は不安なんだな」と、そっと自分に声をかけてみてください。

さらに、「私は今、何に不安を感じているのだろう」「本当は何を知りたいと思っているのだろう」「相手のことを探ることで、何を安心したいのだろう」と自分に問いかけてみてください。

それだけで、心は少しずつ落ち着いていきます。
無理に行動だけを変えるようとすると、かなりのエネルギーが必要になります。
まずは心の状態、自分の本心に気づくことで、行動は自然と変化していきます。

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他人のことを探ってしまうときというのは、ただ心が少し疲れているだけなのだと思います。

いろいろな不安や孤独を抱えながら、それでも人とのつながりを大切にしようとしているその姿は、むしろとても人間らしいものともいえます。

探ってしまう自分を否定せず、その心にそっと寄り添ってみてください。
自分の心に優しくなれたとき、他人を探ろうとする自分はきっと少しずつ薄れていくはずです。

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プロフィール

大來尚順
大來尚順

浄土真宗本願寺派大見山超勝寺住職
山口市議会議員/著述家/翻訳家

1982年、山口市(徳地)生まれ。龍谷大学卒業後に渡米。米国仏教大学院に進学し修士課程を修了。その後、同国ハーバード大学神学部研究員を経て帰国。僧侶として以外にも通訳や仏教関係の書物の翻訳なども手掛け、執筆・講演・メディアなどの活動の場を幅広く持つ。2019年、龍谷大学 龍谷奨励賞を受賞。著書に『訳せない日本 日本人の言葉と心』『端楽』『楽に生きる』『あなたは、あなた。』(アルファポリス)、『超カンタン英語で仏教がよくわかる』(扶桑社)など多数。

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