すぐに使える営業の心理学

優秀な営業マンが、常に新規顧客の開拓ができている理由――「ハロー効果」

2018.10.04 公式 すぐに使える営業の心理学 第13回
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イメージだけで判断することは、危険である

こんにちは、ロールジョブの大岩俊之です。営業マンのみなさんは、訪問する会社のイメージだけで、いろいろなことを判断してはいないでしょうか。これは、とても危険な兆候です。営業マンとして実績を積んでいくためには、イメージや先入観は大敵なのです。今回はその点についてのお話を、心理学的な角度からお伝えします。

今回のテーマは、「ハロー効果」です。ハロー効果とは社会心理学の現象で、ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる現象のことです。

例えば、人事が人を採用するとき、偏差値の高い大学出身なだけで、仕事ができる優秀な人だと判断してしまうことや、上司が部下を評価するとき、難易度が高い資格を持っているだけで、仕事ができる人だと判断してしまうことです。これを「ポジティブ・ハロー効果」と言います。人の目立っているよい点を見て、他の点も実際より高く評価してしまうことです。

一方で、人の目立っている悪い点を見て、他の点も実際より低く評価してしまうことを、「ネガティブ・ハロー効果」と言います。一度仕事で失敗をしただけで、その後の仕事は問題なかったとしても、その失敗が目立ってしまい、実際よりも低く評価してしまうことなどです。

そして、これらのハロー効果は、営業マンにもよく起こります。規模が大きくネームバリューのある会社などには、営業しても採用してもらえないと勝手に判断してしまい、初めから営業しないことがあります。逆に、名前も知らない中小企業には、営業しても大した金額にならないからと、訪問先の候補にすらあがらないこともあります。いずれにせよ、ハロー効果が営業マンのあるべき姿を歪めてしまっていると言えます。優れた営業マンはそれを逆手にとり、常に新規顧客の開拓をしているのです。

実際に私は、かなり有名なパチンコメーカーにダメ元で営業してみたら、実は、私が売り込もうとしている「スイッチ」を探しており、トントン拍子に採用されたことがあります。

また、以前取引先から紹介された無名の中小企業がありましたが、大した売上にならないからと、私は営業に行きませんでした。後に、その会社との取引は大した売上金額にならないことが分かりましたが、実は会社のその関連会社に大きな需要があることを知ったのです。気づいた時にはすでに遅く、競合他社がしっかりと新しく入り込んでいました。

今回私が伝えたいのは、「どうせ無理だから」と頭で考える前に、まずは行動に移し、自分で実際に動いてみて、あらゆる状況を把握しながら営業活動をすることが重要だということです。

「わかっているよ!」という声が聞こえてきそうですが、本当にあなたは、上記のようにきちんとした営業が常にできていますか?

きっと耳が痛い方も多いでしょう。では、どのようにしてこの「ハロー効果」を営業活動に取り入れればよいのでしょうか?

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プロフィール

大岩俊之
大岩俊之

理系出身で、最新のエレクトロニクスを愛する元営業マン。
大学卒業後、電子部品メーカー、半導体商社など4社で法人営業を経験。いずれの会社でも、必ず前年比150%以上の営業数字を達成。200人中1位の売上実績を持つ。
独立起業を目指すなか、「成功者はみな読書家」というフレーズを見つけ、年間300冊以上の本を読むようになる。独立起業後、読書法やマインドマップ、記憶術などの能力開発セミナー講師をしながら、法人営業、営業同行、コミュニケーション、コーチングなどの研修講師として7,000人以上に指導してきた実績を持つ。年間200日以上登壇する人気講師として活躍している。
主な著書に、『格差社会を生き延びる“読書”という最大の武器』(アルファポリス)、『読書が「知識」と「行動」に変わる本』(明日香出版社)、『年収を上げる読書術』(大和書房)、『1年目からうまくいく! セミナー講師超入門』(実務教育出版)などがある。

著書

口下手でもトップになれる営業術

アルファポリスビジネスの人気Web連載「入社1年目の営業スキル」を書籍化。「上手く話せない」「説得できない」「物が売れない」など、自身の営業スキ...

格差社会を生き延びる〝読書〟という最強の武器

現代社会で本当に必要とされる人間になるためには、実は「読書」が不可欠。というのも、読書をすることで「知識」と「教養」を得ることができ、これが昨今...
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