私は自分がどのように指示をして、それに対して、「部下がどこまで真意を理解しているのか?」という観点で自身を振り返ってみました。
まず、私がGさんに伝えた「今月の20日の朝イチに売上げ予測データを部長に提出すること」は、Gさんも把握していました。
そのうえで売上げ予測データが、すぐに集まると思っていたGさんと、営業で外出している可能性がある人のことも考えて、数日前から確認しておくのが当たり前と思っていた私との間に、「大きなズレ」がありました。これが上司と部下とのコミュニケーションの場でよく起こる、「認識の違い」です。
このような「認識の違い」が、他にもいくつか生じていたため、私はGさんと、話し合いの時間を持ちました。
するとGさんは、今回のようなリーダ的な仕事は、今まで一切やったことがないようでした。Gさんは上司から、売上げ予測データを求められると、すぐに提出していたため、他のメンバーにも、電話で確認すれば済むと思っていたようなのです。
それから私の方も、前述のように、もっと具体的に「いつまでに何が必要で、そのためにはどうするべきかの指示」を分かりやすく伝えるとともに、それがGさんにきちんと伝わっているかどうかを、確認すべきだったのを怠っていたのです。
この問題の根本にあるのは「認識の違い」であり、「相手の理解力が足りない」と考えるのは間違いなのです。部下や相手がきちんと自分の真意を理解してくれる伝え方をすることこそ、円滑なコミュニケーションに最も必要なことなのです。
こうして上司である私が意識して、なるべく正確に相手に指示を伝えることで、お互いのコミュニケーションの行き違いは解消されていきました。意思の疎通もスムーズになり、Gさんは前よりも自信を持って仕事をするようになったのです。
傾向として、上司は自分の指示を「部下がきちんと理解していないのが悪い」と考えがちです。しかし、「コミュニケーションは結果がすべて!」なのです。「部下が悪い」のではなく、上司の方が「きちんと真意が伝わったのか」と常に意識・確認することが、円滑なコミュニケーションを図るうえで、最も大切なことなのです。
次回に続く