2021東京ヤクルトスワローズ 高津流 燕マネジメント

前半戦はいい状態で終えられた
中断期間に何を考え、何をするかが大切

2020シーズン、未曽有の事態に見舞われる中で、リーグ最下位という悔しい結果に沈んだ東京ヤクルトスワローズ。今季は心機一転、投手陣の補強を最優先に掲げ、再起を誓う。
昨シーズンを踏まえ、「今年はさらに厳しくいく」と宣言する2年目の高津監督は、新戦力が加わった新たなスワローズをどのように変革し、リーグ制覇を目指していくのか。
本連載では、今年もインタビュアーに長谷川晶一氏を迎え、高津監督の組織論から、マネジメント術、若手育成術まで余すところなくお届けしていく。

(インタビュアー:長谷川晶一)

――7月14日の対読売ジャイアンツ戦をひと区切りとして、前半戦が終了します。ここまでの戦いぶりをどのように振り返りますか?

高津 リリーフに頼る部分も非常に多いけれど、去年との大きな違いは少しずつ先発ピッチャーが試合を作れるようになってきている点だと思います。リリーフ陣について言えば、石山(泰稚)の不調、近藤(弘樹)の故障離脱といった誤算もありましたけど、「勝利の方程式」というのか、マクガフをクローザーに固定した新たな逃げ切り体制も確立しつつありますし、いい流れはできていると思います。

――攻撃陣についてはいかがですか?

高津 一時、ノリ(青木宣親)や(山田)哲人の調子が落ち込んだ時期もあったけど、両外国人のオスナ、サンタナはよく頑張ってくれているし、村上(宗隆)も四番としてきちんと働いてくれているし、点を取る体制も整いつつある。攻撃陣の状態としては悪くないと思います。

――7月中旬以降はオールスター、そしてオリンピックと続き、ペナントレースはひと休みとなります。7月後半からはパ・リーグ球団とのエキシビションマッチも始まりますが、この中断期間については、どのようにお考えですか?

高津 今はすごくチームがいい状態で進んでいるので、この中断期間をどのように過ごすかがとても大事だと思っています。6月の交流戦のときも、最後にソフトバンクに3連勝していい流れの中で4日間の中断期間がありました。あのときも、「せっかくの流れを止めたくないな」というのが本音でした。僕はものすごくネガティブ思考なので、「こんなにうまくいくはずがない」「このままで終わるはずがない」というのはいつも頭にあることですね。

――ということは、できれば中断期間がない方がいい、このままペナントレースを進めたいというのが本音ですか?

高津 初めから決まっているスケジュールですから、今さらどうこう言うつもりはないです。この連載で以前もお話したように、僕は節目というものを大切にしています。だから、この期間をどのように過ごすのか、選手たちがどんな思いで気持ちを切り替えることができるのか、その辺りがとても重要になってくると思っています。神宮球場が使えなくなるこの時期に、どう過ごすか? 具体的にはまだ手探り状態だけど、ムダのない良い時間を過ごして、節目の後半戦に臨みたいと思っています。

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プロフィール

高津臣吾
高津臣吾

1968年広島県生まれ。東京ヤクルトスワローズ監督。広島工業高校卒業後、亜細亜大学に進学。90年ドラフト3位でスワローズに入団。93年ストッパーに転向し、20セーブを挙げチームの日本一に貢献。その後、4度の最優秀救援投手に輝く。2004年シカゴ・ホワイトソックスへ移籍、クローザーを務める。開幕から24試合連続無失点を続け、「ミスターゼロ」のニックネームでファンを熱狂させた。日本プロ野球、メジャーリーグ、韓国プロ野球、台湾プロ野球を経験した初の日本人選手。14年スワローズ一軍投手コーチに就任。15年セ・リーグ優勝。17年に2軍監督に就任、2020年より現職。

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