第37回 家庭がうまくいく夫は「おはよう」の次の一言が違う
2026.03.18
「家族」というチームのつくり方
「信託型ステーブルコインは法的な安全弁を備えており、B2B決済の文脈では合理的な選択肢です。ただし実際の普及には、受け取り側の企業がどれだけ対応できるか、税務・会計処理の標準化が進むかという実務面での整備が鍵を握ります。2026年度は”実験から実用へ”の移行期として位置づけるのが現実的でしょう」(同)
市場の成長余地については、矢野経済研究所がトークン化預金を含む広義のステーブルコイン市場の残高が2030年度に30兆円規模に達すると予測している。日本はG7の中でいち早くステーブルコインの包括的な法規制を整備した国として、グローバルな競争において出発点として有利な立場にある。
6月24日のJPYSC正式発行は、国内の円建てステーブルコインが「実証実験」の段階を超え、実際の決済インフラとしての第一歩を踏み出した出来事として記録される。信託型というスキームによる法的安全性の担保と送金上限の撤廃は、これまで法人が暗号資産領域に踏み込む際に抱えていた最大の障壁を取り除くものだ。
3メガバンクによる共同発行が実現すれば、競争と選択肢はさらに広がる。2026年度は、円建てステーブルコインが一部の先進的な企業だけのものから、日本の法人決済全体に問われる選択肢へと変わりはじめる転換点になるかもしれない。
財務・経理担当者にとって今求められるのは、技術の詳細を把握することよりも先に、「自社のどの決済課題がこの仕組みで解決できるか」という問いを立てることだ。インフラが整うスピードより、企業側の準備が遅れるリスクが、この先より現実的な課題になりうる。
(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=川﨑一幸/金融アナリスト)