RF1、「安さ」を捨てて黒字化…売上高126億円・営業利益18倍の裏側

 ロック・フィールドとRF1の事例は、値上げが避けられない時代における企業経営に、いくつかの示唆を与えてくれる。

 第一に、価格競争から抜け出すためには、「安さ」ではなく「手間や満足感」という価値を売る発想が必要になる。顧客が自分で作ろうとすれば大きな手間がかかるものを、プロのクオリティで提供できるかどうかが分かれ目となる。

 第二に、値上げは単独で行うのではなく、商品価値の磨き上げとセットで実施することが望ましい。コスト増を価格に転嫁するだけでなく、顧客が得る体験価値を同時に引き上げることで、値上げへの納得感を醸成できる。

 第三に、自社の商品が誰と比較されているのかを見極め、必要であれば比較対象そのものを再定義する視点が重要になる。同業他社との価格競争に巻き込まれるのか、それとも外食など上位の体験の代替として選ばれるのか。この位置づけ次第で、許容される価格帯は大きく変わる。

 もっとも、今回のRF1の黒字転換には、前年に開催された大阪・関西万博による京阪神地区の客足減少の反動増という一時的な要因も寄与しているとみられ、9月に予定される冷凍食品の値上げが販売数量にどう影響するかも含め、今後数四半期の動向を注視する必要がある。値上げが常態化する時代において、価格転嫁と顧客満足の両立をいかに図るか、ロック・フィールドの取り組みは一つの参考事例として注目に値するだろう。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=永田由紀/流通コンサルタント)

【主な参照データ・出典】
ロック・フィールド 2027年4月期第1四半期(5〜7月期)決算関連報道(神戸経済ニュース、2026年)
「食品主要195社」価格改定動向調査 2026年6月(帝国データバンク)
株式会社ロック・フィールド公式サイト(会社概要・沿革)