虐待されていた僕が愛されていたことを知るまで。
カイは男爵家の長男。
しかし、父や祖父母は歴史があると自慢するだけで、古びた建物に、ほとんど使用人もいない。
それに、カイの母は物心ついた頃にはおらず、父が再婚したマチルダが母として、父や祖父母に虐待されるカイをまもっていた。
ある時、義母がいない時に家を追い出され、しくしく泣きながら道を歩いていると、なぜか、カイと同じ年頃の子供が、背中に赤ん坊を背負って立っていた。
「泣くくらいなら、黙らせたらいいのに」
悪ガキのように笑った子供は、カイを引っ張り連れて行った。
それがカイの人生を変えるとも知らず……。
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