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フィレンツェ
ゲームの勝敗
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「花梨奈さん!?」
「トモのバカ……。さっきイッたばかりなのに……続けるなんてひどい。優しくするって言ったのに」
泣きながら彼を責めると、トモの顔色がどんどん青くなっていく。
「す、すみません。てっきり意地を張っていると思ったんです……」
私が彼の胸を叩くと、ぎゅっと抱き締めてくれる。そして私の頬を撫でて涙を拭ってくれた。
「もう泣かないでください。意地悪をしすぎました。どうしたら許してくれますか?」
「わ、私、本当に覚えてるの……。トモが私のためにお父様と戦うって言ってくれて嬉しかったのよ。それなのに信じてもらえなくて悲しかった……」
「花梨奈さん……! 疑ってしまい、本当にすみませんでした。今日のことを一生償います。大切にします。幸せにすると誓います。だから……お願いだから、僕の手を取ってください。僕と生きてください」
頭を深く下げるトモの――悲痛なほどの願いを受けて、涙を拭い彼を真剣な目で見据えると、彼は判決を待つ罪人のような顔で私の言葉を待っている。
そんな彼にこつんと額を重ねた。
「やめて。償うだなんて大袈裟すぎるわ。そんなことしなくても幸せにしてくれるだけでいいから」
「花梨奈さん……! はい! 絶対に、絶対に幸せにします!」
私がトモの胸にすり寄ると、硬いものに触れてしまいハッとした。
すごく熱い……
トモの中心は硬く聳り勃ったままだった。でも私も、トモにつけられた火がおさまってはいない。でもでも……
「泣かせておいてこんなことを言うのはいけないと分かっているのですが、花梨奈さんを抱きたいです。許しをいただけますか?」
「で、でも、入るかな? ちょっと怖いんだけど……」
「ゆっくりするので大丈夫です。絶対に痛くしないとは言い切れませんが、それでも極力負担をかけないように頑張ります」
トモが深い息を吐いて、私の肩に顔をうずめる。
その懇願に――私はドキドキと脈打つ胸を押さえながら、ごくんと息を呑んだ。
お、女は度胸よ。
そ、それに、ここで覚悟を決めないと、これから先もずっと処女のままかもしれない。それはなんか嫌だ。
「い、いいわよ。仕方ないから、トモに私の初めてをあげる」
「ありがとうございます。ですが、少し間違えています。初めても、そしてこれから先のすべても――僕にくれるの間違いです。言い直してください」
「ひあっ」
トモは私の脚を大きく開いて、そこに熱く硬い屹立をあてがい、ぬるぬると擦りだした。私の跳ねる腰を押さえつけ、蠱惑的に笑う。
「ほら、早くしてください」
もう! すぐ調子に乗るんだから……!
「ひあっ、こ、擦っちゃだめっ……あっ、あげるわよっ、私の全部あげるからぁっ」
私はもうやけくそだった。
泣きながら何度も頷く。その言葉を聞いて、とても嬉しそうに笑った彼の表情を可愛いと思ってしまった。
「挿れますよ。力を抜いてください」
蜜口に硬い屹立をくぽっとはめて囁いた。
彼の指示に呼吸を整えて力を抜こう試みる。が、やはり簡単にいかない。
「待ってね。力抜けるように頑張るから」
「では花梨奈さん、たくさんキスをしましょう。変に意識をしないで、花梨奈さんはキスに集中していてください。そうしたら自然に力が抜けてくると思います」
キスに集中……キスに集中……
私が心の中で反芻していると、二人の唇が重なる。
でも変に意識しないでと言われても、気になることは気になるのよね。少し見てもいいかな?
トモとキスをしながら視線を下のほうにさげると、彼が器用に片手で避妊具をつけているところだった。
あ……。そうよね、避妊は大切よね。
今までそういうことに縁がなかったので、すっかり頭から抜け落ちていた。
「んぅっ!」
すると、突然舌を甘噛みされてトモにぎゅっとしがみつく。ゆっくりと唇が離れると、咎めるような目をしているトモと視線が絡んだ。
「花梨奈さん、あまりそちらに意識を持っていくと痛いのは花梨奈さんですよ」
「で、でも気になるの」
「……分かりました。我慢できないくらい痛かったら言ってくださいね?」
私がエヘヘと笑うと、仕方がないなという顔をしながら、もう一度唇を合わせてトモが私の膣内に入ってきた。
「――っぅ!」
痛い……!
その瞬間、指とは段違いの熱が私を貫く。ゆっくりしてくれてはいるが、確かにこれは痛い。膣内が目一杯引き伸ばされる感覚に、私は眉根を寄せた。
涙も勝手に出てくる。
でも、いっぱい気持ちよくなって愛液がたくさん出ていたおかげか、想像よりかは痛くない、気がする。熱い杭を突き刺されるくらい痛いって聞いたことあるけど、それに比べれば痛くはないと思う。
まあでも、熱い杭を突き刺されたことないから比べようがないけど……
「痛いですよね……? 大丈夫ですか?」
「痛いけど……、耐えられないわけ、じゃないのっ。だから、大丈夫……っ」
痛みより嬉しさが勝るのはトモが優しくしてくれているからだと思う……。今もトモは心配そうに私を見つめ気遣ってくれている。
大切にされているのがひしひしと伝わってきて、泣きそうなくらい嬉しい。
「嗚呼、花梨奈さん。一生大切にします。愛しています」
「私も、私もトモを大切にするわ」
ふにゃっと笑うと、体から変な力が抜けていく気がした。彼の背中に手をまわし「続きしよ」と言うと、またキスをしてくれた。
「では動きますよ。耐えられなくなったら言ってください」
頷くと、私の唇に何度か優しいキスを落としてゆっくりと腰を動かし始める。深く唇が重なり合って、口の中に入ってくる舌が私の舌を搦め捕る。
キス、気持ちいい……
舌を絡めあっている間も、トモはゆっくりと腰を揺する。熱い昂りに内壁を擦り上げられると、徐々に痛みが快感へとすり替わっていった。
すごく恥ずかしい濡れ音がするくらい、愛液が分泌され滴っているのが自分でも分かる。
「花梨奈さん、もう少しで全部入りますよ」
「あっ、ああっ……、うん、ぜ、ぜんぶ、挿れてっ、はうぅ」
「花梨奈さん……可愛いこと言って僕を甘やかさないでください。本当はつらいんでしょう?」
「で、でも、き、気持ちいいからぁっ」
つらさがないと言えば嘘になるが、快感のほうが数段勝っている。
トモは私の言葉に苦笑して、細かく揺すった。
甘やかしているわけじゃない。本当に気持ちいいのだ。
自分の中を穿つ甘くてあつい熱に溺れてしまいそうで、私はトモの背中に回す手に力を込めた。
「――っ!」
その瞬間、痺れるような痛みが私を穿つ。
その感覚に大きく目を見開き、トモの背中に爪を立ててしまった。
「全部入りましたよ。大丈夫ですか?」
圧迫感がすごい。みっちりと埋まっているのが分かる。
トモがいたわるようにキスをしてくれると、いっぱい濡れた膣内が蠕動してトモを締めつけてしまう。彼は馴染むまで動かないでいてくれているが、逆にそれがトモのカタチを意識させる気もする……
「花梨奈さん、少しだけ力を抜けますか? 締めつけが……」
「えっ? ご、ごめん」
トモが熱い息を吐いて眉間に皺を寄せている。彼もまた苦しいのだろうか?
私が力の抜き方が分からずにおろおろすると、彼が私の頭を撫でてくれる。
宥めるように頭を撫でて、涙を唇ですくうように目尻にキスされて、なんだか心が温かくなった。そうしたら、自然と体から力が抜けたようで、トモが抽送を再開する。
「花梨奈さん、すみません。もう我慢できそうにありません。少し早く動いてもいいですか?」
「うん、いいよ。というか、我慢いる?」
困り顔のトモにそう聞き返すと、「ああもう!」となぜか苛立ったような声を出して、私の脚を体につくくらい折りたたむ。そして先ほどよりも深く入ってきた。
「ひあぁぁっ!」
「花梨奈さんが悪いんですからね」
な、何が?
奥深く穿たれながら、噛みつくような激しいキスをされて、一瞬息が止まる。上手に息ができない。
上も下も激しくされて、苦しいのに彼は離してくれない。
「んんっ、んぅ――っ!」
腰を打ちつけるように貫かれ抉られる。
もう痛みなんてなくて、とても気持ちが良かった。
溺れるほどの快感と熱に呑み込まれて、どろどろに溶け合ってしまいそうな感覚に私の意識がぷつっと切れた。
「トモのバカ……。さっきイッたばかりなのに……続けるなんてひどい。優しくするって言ったのに」
泣きながら彼を責めると、トモの顔色がどんどん青くなっていく。
「す、すみません。てっきり意地を張っていると思ったんです……」
私が彼の胸を叩くと、ぎゅっと抱き締めてくれる。そして私の頬を撫でて涙を拭ってくれた。
「もう泣かないでください。意地悪をしすぎました。どうしたら許してくれますか?」
「わ、私、本当に覚えてるの……。トモが私のためにお父様と戦うって言ってくれて嬉しかったのよ。それなのに信じてもらえなくて悲しかった……」
「花梨奈さん……! 疑ってしまい、本当にすみませんでした。今日のことを一生償います。大切にします。幸せにすると誓います。だから……お願いだから、僕の手を取ってください。僕と生きてください」
頭を深く下げるトモの――悲痛なほどの願いを受けて、涙を拭い彼を真剣な目で見据えると、彼は判決を待つ罪人のような顔で私の言葉を待っている。
そんな彼にこつんと額を重ねた。
「やめて。償うだなんて大袈裟すぎるわ。そんなことしなくても幸せにしてくれるだけでいいから」
「花梨奈さん……! はい! 絶対に、絶対に幸せにします!」
私がトモの胸にすり寄ると、硬いものに触れてしまいハッとした。
すごく熱い……
トモの中心は硬く聳り勃ったままだった。でも私も、トモにつけられた火がおさまってはいない。でもでも……
「泣かせておいてこんなことを言うのはいけないと分かっているのですが、花梨奈さんを抱きたいです。許しをいただけますか?」
「で、でも、入るかな? ちょっと怖いんだけど……」
「ゆっくりするので大丈夫です。絶対に痛くしないとは言い切れませんが、それでも極力負担をかけないように頑張ります」
トモが深い息を吐いて、私の肩に顔をうずめる。
その懇願に――私はドキドキと脈打つ胸を押さえながら、ごくんと息を呑んだ。
お、女は度胸よ。
そ、それに、ここで覚悟を決めないと、これから先もずっと処女のままかもしれない。それはなんか嫌だ。
「い、いいわよ。仕方ないから、トモに私の初めてをあげる」
「ありがとうございます。ですが、少し間違えています。初めても、そしてこれから先のすべても――僕にくれるの間違いです。言い直してください」
「ひあっ」
トモは私の脚を大きく開いて、そこに熱く硬い屹立をあてがい、ぬるぬると擦りだした。私の跳ねる腰を押さえつけ、蠱惑的に笑う。
「ほら、早くしてください」
もう! すぐ調子に乗るんだから……!
「ひあっ、こ、擦っちゃだめっ……あっ、あげるわよっ、私の全部あげるからぁっ」
私はもうやけくそだった。
泣きながら何度も頷く。その言葉を聞いて、とても嬉しそうに笑った彼の表情を可愛いと思ってしまった。
「挿れますよ。力を抜いてください」
蜜口に硬い屹立をくぽっとはめて囁いた。
彼の指示に呼吸を整えて力を抜こう試みる。が、やはり簡単にいかない。
「待ってね。力抜けるように頑張るから」
「では花梨奈さん、たくさんキスをしましょう。変に意識をしないで、花梨奈さんはキスに集中していてください。そうしたら自然に力が抜けてくると思います」
キスに集中……キスに集中……
私が心の中で反芻していると、二人の唇が重なる。
でも変に意識しないでと言われても、気になることは気になるのよね。少し見てもいいかな?
トモとキスをしながら視線を下のほうにさげると、彼が器用に片手で避妊具をつけているところだった。
あ……。そうよね、避妊は大切よね。
今までそういうことに縁がなかったので、すっかり頭から抜け落ちていた。
「んぅっ!」
すると、突然舌を甘噛みされてトモにぎゅっとしがみつく。ゆっくりと唇が離れると、咎めるような目をしているトモと視線が絡んだ。
「花梨奈さん、あまりそちらに意識を持っていくと痛いのは花梨奈さんですよ」
「で、でも気になるの」
「……分かりました。我慢できないくらい痛かったら言ってくださいね?」
私がエヘヘと笑うと、仕方がないなという顔をしながら、もう一度唇を合わせてトモが私の膣内に入ってきた。
「――っぅ!」
痛い……!
その瞬間、指とは段違いの熱が私を貫く。ゆっくりしてくれてはいるが、確かにこれは痛い。膣内が目一杯引き伸ばされる感覚に、私は眉根を寄せた。
涙も勝手に出てくる。
でも、いっぱい気持ちよくなって愛液がたくさん出ていたおかげか、想像よりかは痛くない、気がする。熱い杭を突き刺されるくらい痛いって聞いたことあるけど、それに比べれば痛くはないと思う。
まあでも、熱い杭を突き刺されたことないから比べようがないけど……
「痛いですよね……? 大丈夫ですか?」
「痛いけど……、耐えられないわけ、じゃないのっ。だから、大丈夫……っ」
痛みより嬉しさが勝るのはトモが優しくしてくれているからだと思う……。今もトモは心配そうに私を見つめ気遣ってくれている。
大切にされているのがひしひしと伝わってきて、泣きそうなくらい嬉しい。
「嗚呼、花梨奈さん。一生大切にします。愛しています」
「私も、私もトモを大切にするわ」
ふにゃっと笑うと、体から変な力が抜けていく気がした。彼の背中に手をまわし「続きしよ」と言うと、またキスをしてくれた。
「では動きますよ。耐えられなくなったら言ってください」
頷くと、私の唇に何度か優しいキスを落としてゆっくりと腰を動かし始める。深く唇が重なり合って、口の中に入ってくる舌が私の舌を搦め捕る。
キス、気持ちいい……
舌を絡めあっている間も、トモはゆっくりと腰を揺する。熱い昂りに内壁を擦り上げられると、徐々に痛みが快感へとすり替わっていった。
すごく恥ずかしい濡れ音がするくらい、愛液が分泌され滴っているのが自分でも分かる。
「花梨奈さん、もう少しで全部入りますよ」
「あっ、ああっ……、うん、ぜ、ぜんぶ、挿れてっ、はうぅ」
「花梨奈さん……可愛いこと言って僕を甘やかさないでください。本当はつらいんでしょう?」
「で、でも、き、気持ちいいからぁっ」
つらさがないと言えば嘘になるが、快感のほうが数段勝っている。
トモは私の言葉に苦笑して、細かく揺すった。
甘やかしているわけじゃない。本当に気持ちいいのだ。
自分の中を穿つ甘くてあつい熱に溺れてしまいそうで、私はトモの背中に回す手に力を込めた。
「――っ!」
その瞬間、痺れるような痛みが私を穿つ。
その感覚に大きく目を見開き、トモの背中に爪を立ててしまった。
「全部入りましたよ。大丈夫ですか?」
圧迫感がすごい。みっちりと埋まっているのが分かる。
トモがいたわるようにキスをしてくれると、いっぱい濡れた膣内が蠕動してトモを締めつけてしまう。彼は馴染むまで動かないでいてくれているが、逆にそれがトモのカタチを意識させる気もする……
「花梨奈さん、少しだけ力を抜けますか? 締めつけが……」
「えっ? ご、ごめん」
トモが熱い息を吐いて眉間に皺を寄せている。彼もまた苦しいのだろうか?
私が力の抜き方が分からずにおろおろすると、彼が私の頭を撫でてくれる。
宥めるように頭を撫でて、涙を唇ですくうように目尻にキスされて、なんだか心が温かくなった。そうしたら、自然と体から力が抜けたようで、トモが抽送を再開する。
「花梨奈さん、すみません。もう我慢できそうにありません。少し早く動いてもいいですか?」
「うん、いいよ。というか、我慢いる?」
困り顔のトモにそう聞き返すと、「ああもう!」となぜか苛立ったような声を出して、私の脚を体につくくらい折りたたむ。そして先ほどよりも深く入ってきた。
「ひあぁぁっ!」
「花梨奈さんが悪いんですからね」
な、何が?
奥深く穿たれながら、噛みつくような激しいキスをされて、一瞬息が止まる。上手に息ができない。
上も下も激しくされて、苦しいのに彼は離してくれない。
「んんっ、んぅ――っ!」
腰を打ちつけるように貫かれ抉られる。
もう痛みなんてなくて、とても気持ちが良かった。
溺れるほどの快感と熱に呑み込まれて、どろどろに溶け合ってしまいそうな感覚に私の意識がぷつっと切れた。
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