この国では魔力を譲渡できる

「シエラお姉様、わたしに魔力をくださいな」
 無邪気な笑顔でそうおねだりするのは、腹違いの妹シャーリだ。
 五歳で母を亡くしたシエラ・グラッド公爵令嬢は、義理の妹であるシャーリにねだられ魔力を譲渡してしまう。魔力を失ったシエラは周囲から「シエラの方が庶子では?」と疑いの目を向けられ、学園だけでなく社交会からも遠ざけられていた。婚約者のロルフ第二王子からも蔑まれる日々だが、公爵令嬢らしく堂々と生きていた。
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